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日大の事件についてカスメディアとそれに踊らされる人達にお伝えする話

どうも。真のジャーナリストTK工房です。

昨今の日大アメフトの事件とそれを取り巻く環境について、違和感が凄いので、ガチの話を包み隠さず書こうと思います。

今回、この意向に賛同してくれました、同世代の京都の某有名国立大学ラグビー部出身のAさんとの対談形式でお届けします。

TK工房(以下TK)「こんばんは。本日はよろしくお願いします」

Aさん(以下A)「よろしくお願いします」

TK「昨今の日大の話、ご存知ですか?」

A「試合の映像も見ましたし、両者の会見も見ました」

TK「正直、違和感凄いので、そのあたり今回の対談でクリアにしていきたいんですけど、違和感ありますよね?」

A「あります。違和感というか、こんなこと言うと批判されると思うんですけど、内田監督の気持ちも、井上コーチの気持ちもわかるんですよ。良いか悪いかは別にしてね」

TK「そのあたり、一般の人にもわかるように説明していけたらと思うので、よろしくお願いします。」

他の球技と同じ土台で考えると間違う

TK「まず僕の言いたいこと言っていいすか?」

A「どうぞ」

TK「実は僕、当時からこの話題に関してツイッターでつぶやいてたんですよ。相手を負傷させるのはアメフトでは褒められるべきプレー、という風に書いたら、結構たくさんの人から"スポーツマンシップとしてどうやねん?"と怒られたんですね」

A「怒られるでしょうね(笑)」

TK「でも、僕が言うてる意味わかるでしょ?」

A「わかります。ハードタックルで相手潰したら(負傷退場させたら)、ナイスプレーです」

TK「ですよね?でも、これって、普通の人達とは大きな乖離があるから、説明しないとダメなんですよ」

A「よろしくお願いします」

TK「アメフトやラグビーって、他の球技とはまるで違うじゃないですか?例えば、サッカーやバスケと比べられても困るんですよ」

A「言うてることはわかる」

TK「僕はボクシングと比べて欲しいんです」

A「ほうほう」

TK「ボクシングってね、ハッキリ言って相手殺す気で殴ってますよね。セコンドも内蔵エグッたれ!くらい言うてると思うんです」

A「うんうん」

TK「で、実際、えぐいストレート入ったり、ボディ入ったりして、相手がダウンすると、観客も大歓声ですし、やってる本人も"見たかコラ!"てなってるじゃないですか」

A「なってるね」

TK「そこで、"やばい、痛めつけてもた。大事に至ったらどうしよ"なんて考えてるボクサーもおらんし、観客もおらんのです。そういうのが嫌な人はボクシングなんてやらないし、試合も見ない。それで成り立ってるスポーツなんです」

A「せやね」

TK「で、ラグビーやアメフトって、そういう要素が半分以上あるんですよ」

A「ラグビーを先に持ってくんなや(笑)」

TK「いや、あるでしょ?ナイスタックルで、相手が倒れてタンカで運ばれたら、タックル凄すぎ!ってなるじゃないですか」

A「なるね。」

TK「そういう意味では、相手を痛めつける。怪我させるっていうのはスポーツの要素の一部であって、選手同士も納得してやってるんですわ」

A「それはわかる」

TK「そういう意味での、やったやられたってのは重要でしょ?」

A「重要」

TK「ちょっと僕だけ一方的に話してたら、僕だけ悪いやつみたいになるんで話してください(笑)」

A「俺は、この話をするにあたって、まず3段階理解せなあかんことがあると思ってるのよ。そのボクシング理論を入れると4段階かな」

TK「お願いします」

A「ボクシング理論が1段階目とすると、2段階目として、ルールの中で「殺せ」は全然ある。常識。ただし、ルールを守ることは前提」

TK「うむ」

A「3段階目は、多少ルールを逸脱しても闘志を見せろという点。これは気持ちで負けたらあかんていうのがあるから、それの延長上でやってしまうことは多々ある。」

TK「あるある。ルールのギリギリラインを攻めるやつね」

A「そうそう。これは確実に昔はあったけど、今あるかどうかはわからん。例えばラグビーでも、レイトタックルっていうのがあって、明らかにボールを手放した後の相手にタックル行くのは禁止なんやけど、そのギリギリって見極めが難しいところがあって、個人の見切りになるところがある。どこの線引きが良いかは正直わからん。」

TK「言いたいことよくわかります。」

A「で、最後の4段階目。完全にルールを逸脱して、ただ反則してるやつ。これは完全にアウト。これをホンマに指示したんやとすれば、永久追放レベルのやつ」

TK「今回の一件ですな。これわかりやすく言うと、ボクシングで言う亀田親子がまさに最適な例やと思うんですよ」

A「詳しく」

TK「亀田の親父って、セコンドで「キンタマ狙え」とか指示してたのバレて永久追放なったっでしょ?まさにあれ。あれは4段階目。で、一方で"潰してまえ、怪我させてまえ"って言うのは2〜3段階の範疇だと思うんです。」

A「うーん、実はあれ、亀田の親父も完全に実力で負けてしまってる息子に、ハッパかけるために意気込み的で言うたんじゃないかなと思ってんねんなー。たしか結局金的はやってないやろ?ぶん投げてはいたけど(笑)」

TK「えー!?そうかな?亀田の親父はただの悪人やと思ったけどなー(笑)」

A「いや、可能性の話よ。気持ちはわからんでもないのよ」

**井上コーチは宮川を可愛がっていた? **

TK「まぁ可能性の話で言うとね。僕、井上コーチは、宮川を本気で可愛がってたっていう可能性あると思ってるんですよ」

A「いや、それほんまある」

TK「内田監督がぐちゃぐちゃ煩いけど、なんとか試合に出してやりたいと思って、単純に試合に出れる方法を教えただけっていう。」

A「それめっちゃわかるわー」

TK「でね、当日も試合のスタメンから外されてるの見てね、"QB潰すから出してくださいて、言いに行け。そしたら絶対出して貰えるから"てアドバイスしたという。もう単純に良かれと思ったアドバイス。」

A「あるある。でも、"怪我させなあかんぞ"て念押ししてもうてるからなー。"アラインどこでも良いからリードせずにQB潰しに行け"って言うたんやろ?正直アメフトのこと詳しくないから意味わかってないねんけど」

TK「まぁ、アラインどこでもええから、QB潰しに行くっていうのは、ちょっとありえないんですけどね(笑)でも、リードせずに思い切り行け、は往々にしてある。むしろそう言われて思い切りハードなプレイが出来たりするし、僕自身、未経験から大学2年生で1部リーグのスタメンになれたのはその指示があったからなんです。"とりあえずお前は何も考えんでええから思い切り、ハードヒットしろ。後は俺らがカバーしてやる"と先輩に言ってもらえたのが心強かったです。」

A「まぁ、確かにラグビーでも似たようなところがあって、変にうまくプレーしなくて良いから、ボール持ってるやつ見たら一直線にタックル行けっていうのはあるね。実際にそれで下手くそなやつがナイスタックルするのもよくある。」

TK「もちろん、それらは"ルールの中"が大前提なんですけど、さっきも話題に出た、ラグビーのレイトタックルのように、線引き難しいとこあるじゃないですか。で、多少ルールを逸脱しても、思いっきり行ってこいみたいなのがあって、上の立場としては相手を怪我させるつもりで思い切り行ってこい。怪我したとしてもそういうスポーツなんやからしゃあない。っていうのがあって、でも、それを受け取った方(宮川)は完全な反則してでも殺しに行かないと、という脅迫観念にやられたと思うんです。で、あんな惨事に繋がった。」

A「あれ、監督もコーチも試合中、あの凶行を見てなかったってのは、可能性として全然あると思うねん。本気で反則を指示してたなら見てるやろうけど、"ルールの範囲内で潰せ"って意味なら見てなかったのはありえる。」

TK「うん。その可能性はある。そして1プレー目は論外ですけど、2プレーだったかの、ボールをランニングバックに渡した後のクォーターバックにタックル行ってるっていうプレー、あれ、アメフト的には全然ありです。ギリギリのプレーですけど。」

A「どうゆうこと?」

TK「クォーターバックて、マジシャンみたいなもんで、ボール渡したフリがクソほど上手いんですよ。素人では見極めるの無理っす。で、アメフト選手はどうしてるかって言うと、ラン二ングバックがボール持ってるのを見るんじゃなくて、クォーターバックがボール持ってないのを見るんです。アメフトって、超分業制なので、クォーターバックを見る人、ランニングバックを見る人って、決まってるんです。だからクォーターバックを見る人ってのは、まずクォーターバックがボールを持ってるか持ってないかを確認してから、ボールを貰ったランニングバックを後追いする。これがいわゆる、プレーをリードする(状況判断してプレーする)というやつ。」

A「ほうほう。」

TK「で、リードせずに突っ込むっていうのは、ボール持ってる持ってないに関わらず、ボールを渡してる現場を見たら、一直線にクォーターバック(もしくはランニングバック)にタックルするということなんです」

A「なるほど。それってありなの?」

TK「全然ありです。むしろ、攻撃側のクォーターバックもそれ知ってるんです。で、ディフェンスの誰が自分を見てるかわかってるから、ボール渡しながら、そいつを見てる。そいつが自分に来るようならボールをそのままランニングバックに渡すし、ランニングバックに食いつくようなら、ボールを抜いて自分で走るんですよ。」

A「なるほどなー」

TK「もちろん大前提として"クォーターバックがボールを持ってるフリしてるなら"ですけどね。ボール渡した後すぐに明らかに両手広げてボール持ってないアピールしてるやつにタックル行くのは、完全アウト」

A「その辺の細かいのは経験者じゃないとわからんな」

TK「でね、退場なってベンチに戻って泣いてたじゃないですか。宮川君が。それに対して井上コーチは"そんなんやからお前はあかん。相手に悪いとか思ってるやろ"みたいな声かけしたことが、極悪人やという話になってますよね」

A「あれ、俺は単純にガチで慰めに行ってた可能性あると思ってんねん」

TK「でしょ!?僕もそれあると思ってるんです。要は、自分達の言う事聞いて、暴れ回って退場になった後輩に対して、"お前は悪くないで。怪我させてしまったかもしらんけど、そもそもそういうスポーツやから、しゃあないんや"て、言いたかったんやと思うんです。」

A「あるなー。その可能性は往々にしてある。で、あの反則ってさ、あり得なさ過ぎて、彼らホンマに試合中はあそこまでエグいことを宮川がやってもうてるって、気付いてなかったんなら、全然あるね。」

TK「あるある。あんな反則、本人ら以外わからんですわ」

A「そういう意味では、あの両者の記者会見さ、質の違いはあったにせよ、どっちも嘘ついてへんと思うんよな。あの監督、コーチ、ガチで嘘ついてなくて、ホンマにどうしてこんなことになったのか、って思ってると思うねん」

TK「うん。ある。残念ながらアホすぎたけど」

A「世間的には"ワンプレー目でQB潰せ"は「反則しろ」かもしらんけど、コーチにとってはあくまでも、さっきの段階で言うところの2かせいぜい3ぐらいの感覚で言うてて、"笛鳴ってプレー止まっても追いかけて潰しにいけ"とまでは言うてないつもりやった可能性は十分あって、だから本人たちにとってはあくまでも"誤解があった"という認識なんじゃないかな。さすがにそのつもりがなかったのに、"ああいうプレーをしろと指示しました"とは言えないよね。刑事告訴までされてるし、過失はあったにせよ故意ではないと仮定するなら」

TK「うん。会見で歯切れが悪かったのも、段階4ではないにしろ、2〜3というグレーゾーンは指示してたから、その後ろめたさはあったという。」

A「あれって、社会のパワハラの構図やと思うんよ。パワハラやってる奴ってさ、一部のただ単にムシャクシャするから嫌がらせしてるだけのキチ◯イを除けば、本人は相手のことを思ってやってるつもり、相手のプラスになると思い込んでやってるケースがほとんど。しかもそれが変に上手くいく場合もあって、たとえば本人がそれで成長できたと思ってたりすると間違いに気づきにくい。」

TK「ありますね。僕も現役時代見てきました」

A「おっさんらの時代って、あれ普通やん?しかも、さっきの話で言う、段階3(多少ルールを逸脱しても闘志を見せろ)とか余裕であったやん。」

TK「わからんようにするんや!みたいなね」

A「そうそう。ラグビーでもさ、ラックの中で相手殴ったり、ワザと顔踏んだりって、おっさんらの時代マジでやってるのよ。昔、たまにおっさんらに交じって、ラグビーしたことあるけど、そういうの平気でやってるおっさんおってさ、味方やけどこいつ殴ったろかな?て思うくらい素行悪いやついたからな」

TK「アメフトもある。おっさんらの時代酷かったし、僕が現役の時も多少なりともあった。正直、関学の鳥内監督が現役の時代なんて、そんなん当たり前の時代やったし、それを今、シレッと聖人君子みたいに、自分はそんなことやってなかったみたいなことをもし言うのであれば、俺は本気でダウトだと声高らかに言いますよ。ありえない。」

A「うん。まぁ、"やってなかった"はあり得ないね。でも別にそうは、言ってないんやろ?」

TK「言ってないと思います。で、日大の内田監督との違いっていうのは、もう時代が変わってるにも関わらず、その昔ながらの悪習を今も当たり前のように変えずに指導してたかどうかじゃないかなと。」

A「そう。それ。それが重要やね」

TK「昔はこういうの普通やったけど、今やったらアウト、っていうのは何もスポーツに限らず、ビジネスの世界でも同じやと思ってます。だから、今の時代、コンプライアンスが大事だとか、いちいち大企業が声高らかに宣言せなあかんわけで。それでも、大企業のええ歳こいたオッサンどもが、平気で不正を指示してたみたいな話がゴロゴロある」

A「ホンマにそうやね。アメフトやラグビーのOBがこの点、ダンマリ決め込んでるのは、まぁ、気持ちわかるねんけど、なんか聖人君子面して偉そうに意見言うてたりすると、腹立つよな」

TK「うん。僕、アナウンサーの有馬氏、上手いことやっとんな、とは思ってます。あんたらの時代、反則すれすれで相手を怪我させるなんて常識中の常識やがな、と。まぁ、彼はクォーターバックやから、やられる側やったやろけど。」

A「まぁ、でも絶対に分けて考えなあかんのは、今回の一件は、完全にアウト、言い訳なしの案件てことやね。経過はどうあれ、ああなった以上、監督とコーチは辞任するしかない。この界隈の将来を考えるなら、永久追放とか徹底的にやったほうが、全体がクリーンになる。」

TK「僕もそう思います。どう考えてたとかじゃなくて、やり方間違えて、結果間違ったら、終わりということ。これを機に体育会界隈がクリーンになってくれることを願います」

A「しかし、普段アメフトなんか全く興味ない奴らまでこぞって、叩いてるのキモいね。マスコミも視聴率とれると思って、叩き放題やってるし。そんな中で一人、これを機にアメフトを正しく理解してもらおうと草の根活動してるTK工房は偉いと思う」

TK「あざす!ほな最後に、アメフト解説シリーズを貼って、締めくくりたいと思います。本日はありがとうございました。」

アメフト解説シリーズ↓

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