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第31話 担当業務発表

東本「ありがとうございました。それでは、新人研修の振り返りは以上とさせていただきまして、引き続き、当部の業務分掌についての説明を畑中部長からして頂きたいと思います。」

そのまま会議室を利用して、部の業務分掌(役割分担)の説明に入った。

事務職の村田から全員にプリントが配られる

畑中「はい、みなさん、手元に行き渡りましたでしょうか?やっとTK工房君の研修も終わりまして、今日から本格的に企画部で働いてくれますので、改めて業務分掌について説明したいと思います」

手元の資料に目を通し、自分の名前を探した

畑中「書いてる通りですが、一応読み上げますね。竹尾課長と東本、TK工房のラインは戦略立案、商材サポート、広報、研修を担当してもらいます。福岡課長、小西ラインは営業経理、システム管理、商材サポートをやってもらいます。そして村田さんは業務補佐。という体制で今年やっていきますのでよろしくお願いします。」

(竹尾課長ライン、オモロそうやなー。仕事も人間関係も。先輩も東本さんしっかりしてそうやし。福岡課長のラインやったら死んでたな、、、)

福岡課長のラインにはカッコ書きで陽川課長代理の名前が記載してあった。
陽川は現在子会社に出向中だか、兼務でシステム管理を担当しているようだ。

(陽川さん、たまに本社来るんかな?)

畑中「それじゃあ、もう一つの発表は、本人からしてもらおかな」

周りがクスクスとし始める

畑中「じゃあ、東本、よろしく」

照れ臭そうに東本が前に出てくる。

東本「えー、皆さんもご存知の通り、私、来月の7月からの樹脂製品ビジネスチームに異動することになりました。この部署で培った経験を新天地でも活かしていけるよう頑張りたいと思いますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。」

(えー!?そうなの??)

竹尾「一番勢いのあるチームで大変やと思うけど頑張れよー。一番大変なのはチームリーダーとの関係やったりして」

どっと笑いが起こった。

(そこのチームリーダーってどんな人なんやろ)

畑中「まぁ、今後の東本の活躍を期待してます。じゃあ、これで終わりかな?皆さんありがとうございました。」

バラバラと席を立ち始め、会議室を後にする部員。

会議前と同じように、東本とTK工房で机のレイアウトを元に戻し始める

TK工房「東本さん、異動なんですね!せっかくこれから色々教えてもらおうと思ってたのに、残念です」

東本「いやー、俺も残念やわ。形としては俺の業務を全部引き継いでもらうことになるから、頑張ってもらわんとなー。」

TK工房「でも7月1日付っていうたら、もう全然時間ないじゃないですかー。不安です」

東本「まぁ、引き継ぎなんてそんなもんやけどな(笑)まぁ、異動した後でもわからんことあったら俺に電話してくれてええよ。TK工房には申し訳ないけど、竹尾さん、正直何もわかってないからさ。」

TK工房「え?そうなんですか?」

東本「あ、変に偏見から入ったらあかんで。フラットに接してみて、困ったことがあったら相談して」

TK工房「はい。」

続く

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