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第43話 若手座談会の朝

この日は朝からワクワクしていた。
自分が企画した若手座談会取材日である。

いつもより少し早く乗った地下鉄御堂筋線は若干空いていたが、そんなことより朝から始まる座談会のことで頭が一杯だった。

淀屋橋の本社に着いたのは8時ちょうど。
当然、部署の人間は誰一人来ていなかったが、福徳本部長は席に座っていた。

TK「おはようごさいます。」

福徳「はい、おはようさん。今日は早いな」

TK「はい。今日はチャンスジェネレーションの取材がありますので、後ほどよろしくお願いいたします。」

この日は、若手座談会と福徳本部長の単独インタビュー形式の取材がある。

福徳「はいはい。11時からやったよね?」

TK「そうです。私は9:30から別の取材でずっといませんが、福徳さんの取材には同席しますので」

福徳「はい。了解」

席に着き、この日の段取りを確認していた。
座談会のファシリテーターはTK工房が担当、そのサポートをチャンスジェネレーションの社長が担当してくれることになっている。

事前に話すトピックに関してはザックリとは展開していたが、正直ぶっつけ本番という気持ちでいる。

メールを開くと金山から昨夜時点のメールが届いていた。

『TKさん、明日は9:30から取材スタートなので、それに間に合うように行きます。別に9時前に行く必要ないですよね?別会社だし(笑)』

(さすがやな〜(笑))

数件来ていたメールの処理を終わらせ、座談会に向けての印刷物を確認。8:40頃になったところで、島村が出社してきた。

島村「あ、おはようございます。今日はよろしく。何喋ったらええかわからんけど(笑)」

島村はTK工房の1つ上の先輩で、大阪大学大学院まで出ている理系技術職の女性社員だ。

パリッとしたオーラがある。

TK「よろしくお願いします!あの辺りに出張者席がありますので、9:30までお待ちください」

島村「はいはーい。」

「うぃっす。」

後ろを振り返ると橋元が立っている。

TK「あ、橋元さん!おはようございます!」

橋元は島村と同期で、関西学院大学出身、身長182cmでスラっとした体型。一見、取り付きにくそうだが、実際は酒好きで非常に話しやすいタイプの先輩だ。

橋元「9:30からやんな?」

TK「はい!それまで、あっちの島村さん座ってる辺りでお待ちください。」

橋元「了解。まぁ、タバコでも吸ってくるわ。

TK「了解です!」

橋元「あ、古瀬!」

古瀬「あ、おはようございます。」

TK工房の同期の古瀬も到着したようだ

橋元「タバコ行こうぜ」

古瀬「あ、いいっすよ。カバンだけ置かせてください。」

TK「あっちの島村さんいてる辺りが空いてると思うからその辺使って」

古瀬「はいよー」

始業のベルが鳴ると同時に、内線が鳴った

「はい、TK工房です」

「あ、受付です。お約束のチャンスジェネレーション様がお見えになられてますが、7階にお通ししてもよろしいでしょうか?

「はい、お願いします」

続く

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