水晶窟に棲む魔女

画像1 彼女の遣う鏡は、黒紙に安硝子を貼り付けた不粋なものなどではなく、本当の純粋なる銀を叩き伸ばしたもの。 ひとと目を合わせる時は、必ず何かの物越しでこちらを覗き込むようにした。 それでも、 彼女の瞳と美貌に惹かれた人の手によって、不思議と宝石や金銭や美術品などが、
画像2 集まってくる。 人々は、彼女の骨は真珠を連ねたもの、心ノ臓か心か魂は、地の底の熱を閉じ込めた紅玉(ルビィ)なのではないか、と口々に噂した。
画像3 (カスティリオーネ公爵夫人の肖像写真より チラシからの切り抜き 蛍石 明礬結晶 ビー玉の破片(着色) ベルベット風生地)
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