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Wacom液タブを使ってた絵描きが外作業用にiPadを買ったらめちゃくちゃ良かった話

自宅ではデスクトップのWacom液タブを使っています。Wacom Cintiq13HDをかれこれ5年近く仕事で使用。
こちらの製品には大きな不満や不具合もなく快適に使用させて頂いていますが、
サブ機として外作業用にiPad Pro12.9インチ(2021年度モデル)を購入しました!

サブ機なので容量は一番小さい128GB、Wi-Fiモデルです。


外作業用にiPad Pro12.9インチを購入

普段プロットやアイデア出しの時はカフェで作業することが多く、
しかしネーム作業に入る時は自宅に戻る…というシステムだったのですが
集中力・気分転換の為に外でネーム出来たらなと思っていました。
結果から言うとコストをかけても買って正解でした。
カフェでも、公園でも描けます。
描き心地もWacom製品に劣りません。

Wacomから乗り換えorサブ機として購入する方が多いと思いますが、
Wacom製品との比較と、サブ機・外作業用としての利便性を中心に書いて行きたいと思います。

外で作画する際の液タブの候補

絵かきで外用液タブで購入を考えている方は、小型でWacom製タッチパネルのレイトレックタブを調べたことがある人は多いのではないでしょうか?


実は自分はレイトレックタブ10インチモデルを持っていていて数年使っていたのですが、
描き心地は悪くないのですが不具合が多く…そしてやはりがっつり描くには10インチは小さい。
それにあくまでタブレットPCであり、タブレットではない。わずかですが起動時間があるためタブレットほど手軽ではないです。

その経験でiPadの購入も躊躇っていたのですが、
iPadはレイトレックの不満点をほぼ解消してくれました。
レイトレックの不満点は
・画面が小さい
・不具合が多くCintiqに劣る描き心地
・重い

でしたが、iPadはそのままその逆で
・とにかく画面が大きい
・不具合なく描き心地も良い
・サイズのわりに軽い

その他候補に上がるのは「Surface Pro」
Windowという利点でかなり迷ったのですが…
・画面サイズがiPad Proより小さい(12.3)
・値段が若干iPad Proより高い
という理由で、それなら絵描きの評判の良いiPad Proだなとなりました。新型の「Surface Pro8」は気になりますが…!


Wacom製品を使っている人が購入時に悩むであろう画面サイズ、描き心地、持ち運びの3点に関してレビューしていきます。

★画面サイズ

12.9インチモデルのレビューになります。
サイズは数字の通りWacom Cintiq13とあまり変わりませんが、縦横比が異なります。iPadの方が縦長です。

しかし描いていて困ることは特にありませんでした。
Cintiq13に比べて特別狭く感じる事もなく使えました。
サイズは描き心地以上に心配していたので安心しました…というのもレイトレックの不満の一番は10インチというサイズだったので。

サイズなんて事前にわかるだろと思うかもしれませんが、実際に作画してみないと快適なサイズって意外にわからないんですよね。特にイラストソフトはいざ使うと左右に様々なウィンドウを表示させる為、実際の作画スペースは画面の3分の2以下になるので…画面大きいじゃん!と思ったけどソフトで使ったら結構狭い…となりがちです。

ですが12.9インチは縦横比が違いますがCintiq13と比べても問題なく描けました。良かった…!


★描き心地

サラサラとスケッチブックのように描ける感覚で言えばCintiq以上でした。
単純に絵を描くのが楽しいという気持ちにさせてくれます。
これはモチベを保つことが大事な絵描きにとって大きなメリットです。仕事量に影響する要素です。

サラサラ描けるという感覚の理由は画面の視差にある気がします。
自分のCintiq13にはわずかに視差(ペンと表示画面との間にあるガラスの厚み)があります。
視差の少ないCintiq ProシリーズであればiPadとの差を感じないかもしれません。

この視差の少なさが紙に描いているような感覚を生み出しているのではと感じます。

ですが繊細なタッチという点ではわずかにCintiq13の方が良く感じました。
なので細かなペン入れはCintiq13、下描きまではiPadという風になりそうだなと思っています。
しかしiPadの軽快なタッチは本当に気持ちいいです。

★持ち運び

12.9インチモデルは手に持つとなると多少重く、気軽にササッと取り出せる…とまではいきませんが
鞄に入れる分には全く気にならない重さです。
むしろサイズを考えればかなり軽い。

レイトレックが10インチで657g
iPadPro12.9インチが682g
なのでiPadの方が重いのですが、サイズが大きいのにあまり重さが変わらないせいかiPadはかなり軽く感じます。

大きさはA4ポーチにぴったり入るサイズ。
そしてiPadは薄い…!
持ち運ぶ上で薄さは本当大事…ケースにいれても漫画の単行本の2/3ほど。



快適な作画スペースと持ち運びを両立出来る絶妙なサイズ感です。
これより大きいとカフェ等で広げるには少し躊躇うかもしれません。


まとめ

自分は外用のサブ機として購入しましたが、
がっつりメインで使えるほどの描き心地です。
描き込み細かい画風の人は若干物足りない可能性がありますが…(遅延などはないです)
iPadの方が描きやすいという人もいると思います。
それほどにサラサラ軽快に描ける。
視差というものの大事さを感じました…

メイン機とのデータのやり取りは、クリスタのクラウドを使用しています。
ページの多い漫画原稿はちょっとしんどいですが、
自宅のWi-Fiで事前にダウンロードするか、カフェのフリーWi-Fiでやっていけます。

個人的な欠点としてはクリスタ公式左手デバイスタブメイトが使えないという点。
ですがこれに変わる「8BitDo Zero 2」というデバイスがとても良かったので後日レビューします!
その他の周辺機器についても記事を描く予定です。

個人的にはクリスタの月額を払っても買う価値はありました。
それほど手軽に作画できる恩恵が大きいです。
モチベーション、効率という点で手軽さというのはクリエイターにとって仕事量に直結するんですよね。

iPadは公式サイトで購入すれば2週間返品可能なので、
迷ってる方もとりあえず購入してみては!



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