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ジョブ型雇用が進むと人事部の仕事がなくなる・・・?

興味深い記事が

日本でどんどんジョブ型雇用が進むと人事部の仕事がなくなってくると言うのだが、これは考えたことなかった。なるほど、さも、ありなん。

上の記事で、「アメリカの企業には人事部がない」と言っているが、おそらく全く無いわけではないだろうとは思う。(確かに、少ないだろうが)一応、私ワニが最初に努めた外資系の会社でも人事部はあった。

その理由としていくつか上げているが、

  1. 採用

  2. 教育

  3. 異動

  4. 評価報酬

どれもこれも、まさにその通り。

2.教育については、以前から、私ワニも指摘しているが、日本は職務を絞らず新規一括採用。入社後に、新人教育を得て実践。そこでOJTで育てていく。

しかし。ジョブ型雇用になると、先にポジション(職務)ありきで、そこに条件を満たす人をハメでいく考えなので、企業内で人を育てていくという考えがない。

ここで、私ワニが心配しているのが、誰も新人を教育しなくなるということ。今は新卒は金の卵のような扱いを受けているが、ジョブ型雇用が進むとこれが全く逆の状況になる。何しろ新卒新人は何のキャリアも実績もないのだから。ジョブ型雇用のポジション(職務)にハマりずらい。

今まで、企業内で手厚く教育、育成されることに慣れている若い世代が、このような状況になった時に、自分でキャリアップできるようになるだろうか?

ジョブ型雇用が主流の欧米では一度、社会人になった後でも、キャリアアップしたい人、キャリアチェンジしたい人は一旦、仕事を退職してから自分でビジネススクールに通ったり、大学に入学して、それから自分のなりたい職務に応募してくる。そうなると、おそらく日本でも、ビジネススクールが今より流行り、社会人になってから大学に入る人も増えるだろう。

3.異動については、ジョブ型雇用では基本異動がない。一生、同じ職務である。職務を変えたい(キャリアチェンジ)したい人は上のように自分で学んでから応募してくる。
ここで、日本のメーンバーシップ型雇用で独特なのは、若い世代の頃は技術職であるが、年齢が進むにつれ管理職に★自動的に★ジョブチェンジされる制度がある。これも、ジョブ型雇用ではありえない。管理職は仕事の管理する「職務」の一種に過ぎない。なので、 管理職 > 技術職 という上下関係(ヒェラルキー)もない。

毎年、年度末に人事部の頭を悩ませる定期異動のパズルのピース合わせ。それもなくなる。

3ページ目に、上記の理由で人事部の仕事が縮小するので「AIで済むんじゃないか説」、「人事コンサルタントに外注でいいんじゃないか説」等、人事部不要論が書かれているが、私ワニが思うに、全くなくなることはないんじゃないかと思う。

大手でそれなりの社員数であれば、人事・労務部としてまとめられて、労務メインで多少、人事の仕事はのこるかな?と思う。中小であれば、人事部を設ける程でもないかもしれない。

今後、日本でどこまでジョブ型雇用の導入が進むか?ジョブ型雇用にしても若干(どのくらい?)日本流にアレンジしたジョブ型雇用になるのか、それにもよるが・・・

と、言うことで今、人事畑で働いているひとは脂汗タラーリの状態であろう・・・


100ワニをパクって退職エントリでバズろうとしたけど、全然バズらなかったワニ。 副業のオファーあればよろしくお願いします。 Twitterのフォローもよろしくおねがいします。@180wani