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『ブルーヘロンのいる森で約束したこと』第6話

♡第5話続き♡

こうしてまたハヤトたちは先へと歩き始めた

「おー珍しい!見てみい 空の上や」
突然、ヤシムンが声を上げた

「びっくりした!急になに?」
サヤカはヤシムンを見て驚いた

初めてみる満面の笑みのヤシムンがそこにいた

「笑うんだ。。」
「おっなんだ 俺かて笑うがな。そんなことよりも早く空見てみい」
サヤカにつられハヤトも同時に空を見上げた
「もっと上や」

2人が見上げた空の上に今まで見たことのない大きな七色の虹が、森を守るように弧を描いていた
「俺もこの森に数千年おるが、こんなにも大きいんは初めて見おったわ。お前らついておるな」
サヤカは虹にも興奮していたが、ヤシムンの言葉にも動揺を隠せずにいた

「数千年。。えっ!ヤシムン数千年、生きているの?」
「そんなに驚くことかのう。生きているのはもっと長いわ。。一万年ほどや。この森にやってきたんが数千年前ちゅうことや。俺ヤシの葉の妖精やからな。言うたやろ」
「聞いていたけど。。妖精さんって長生きなんだね」
「アハハハハ」
ヤシムンは高らかに笑った
「ま サヤカたちからは想像できんやろな」

「森を移動したりするんだ。。」
ハヤトも口を開いた
「ああ 俺ヤシの葉やけど、元々ヤシの木におったんよ。その木の妖精からこの森の自然も守って欲しい言われてな。そんでもって、ここに来たっちゅうわけや」
「妖精も大変なんだな」
ヤシムンは再び声高く笑った

しばらくは穏やかな道をハヤトたちは歩いていた

歩き続けていくうちに だんだんだんだんと道が険しくなり細くなってきた
「何か出てきそう。。」

サヤカがそう言った途端、目の前に大きな金色の蛇が向こうからやってきた
「ぎゃー」
さすがのサヤカもとっさにヤシムンの影に隠れた

「ゴールド 久しぶりやな」
ヤシムンがその蛇に向かって言った

「知り合いなの?この蛇も妖精?」
「ヤシムンの友達か? っていうか人間だよな。。どうしてここにいる?何しに来た?」
「この森に目的があって来たわけじゃない。いつものように公園に向かっていたつもりが知らないうちにこの森に入っちゃったみたいなんだ」
ハヤトはすかさず言った
「そうか。。」
ゴールドはひっそりと口にした

「実は俺はお前たちがやってくるのをここで待っていたんだ。言っとくが俺は妖精じゃない。本物の蛇だ。そうは言っても言葉はしゃべる。ヤシムンの計らいでな」

「待ってたって どういうことなんだ?」
ハヤトは蛇を前に少し身構えた

               ♡続く♡

私は自分の親との関係が良好でなかった為いろんな経験をしました。その経験を活かしてお母さん、お父さんの子育てのストレスが解放される楽しい時間を、たくさんの子供たちに笑顔を提供していきたいと全国の舞台で朗読劇、楽しいパフォーマンスをやる事を目標にしています。応援よろしくお願いします♡