見出し画像

KHK4083:rocatinlimab(協和キリン)

本日はミクスオンラインに掲載されていた協和キリンのKHK4083を掘っていきます!


概要と作用機序

KHK4083(rocatinlimab)はアトピー性皮膚炎(AD)の治療を目的とした新しいタイプの薬です。この薬は、免疫系の中で特定の役割を持つOX40というタンパク質を標的としています。

OX40は免疫系の細胞の一種であるT細胞の表面に存在し、OX40Lというリガンドと結合することで、T細胞の活動を促進します。

アトピー性皮膚炎では、このOX40とOX40Lの相互作用が過剰になり、皮膚の炎症を引き起こします。

KHK4083は、このOX40とOX40Lの結合を妨げることで、T細胞の過剰な活性を抑え、炎症を減少させる効果が期待されています。


ちなみに抗体としてどんな構造なのかな?と調べると『完全ヒト型非フコース化免疫グロブリンG1(IgG1)抗OX40モノクローナル抗体』という見慣れない単語を含んだ名前をしています。

非フコース化?

ここから先は

2,343字
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?