夢を見た。昔の夢を。

夢の中で私は泣いていた。

きっと、あれは高校の部活だろうか。
顧問の先生に怒られて、
それが悲しかったのか、悔しかったのか、惨めだったのか、感情はわからない。
でも、私は泣いていた。体育館の裏で、1人。
慰めにきてくれるチームメイトを振り払って、声をあげていた。

「こんな夢を見て、目覚めが悪かったんだ。」
親に何気なく話すと、
「怒られて泣いているところ見たことないのに、ほんとはあの頃泣きたかったんじゃない?」

確かにあの頃は、強い自分で居ることに精一杯で、強くなきゃ意味がなかった。
弱さを許してくれる人に気づけず、
弱さを認められることが強さであることに気づけず、
本当の強さを知らなかった。

それでも尚、思う。
「強くなりたい」

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