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なるぼぼの私的Game of the Year 2022 Edition

こんにちは、なるぼぼです。

いよいよ、今年も終わりを向かえようとしています。
まぁ今年は色々ゲームをやってきたというのもあるので、自分の中でのGOTYを決めて、一年の締めにしようと思います。
採用ゲームは今年発売ではなく、今年やったゲームの中から選出します。
部門は本家GOTYから抜粋して「ベストゲームディレクション」「ベストストーリー」「ベストマルチプレイヤー」「ベストオーディオ」「ゲームオブザイヤー」「ベストインディーゲーム」をそれぞれ出します。
さらに、独自の要素として「ゲームオブカルト(最高のカルトゲーム)」「ベストメガテン(メガテンシリーズから一本)」「ゲームオブザイヤー次点」を設けます。
ゲームオブザイヤーと次点を除いた各賞は、被らないように選出します。
そんな感じでいきます。よろしゅう。
今年やったゲームに関しては、別記事に一覧にしているのでそちらをご参照ください。

1.ベストゲームディレクション

最初はベストゲームディレクション。
ゲームシステムやデザインの上で、とてつもない面白さを生み出していたゲームです。

個人的にかなり悩みましたが、一個あげるなら「IMMOTALITY」だと思います。
今年やった中ではゲームセンスが抜群に高かった一本です。

本作は、ゲームの構造の基本である起承転結を破壊しながらそれらをつなぎ合わせるという、トンデモない方法でノベルゲームにゲーム性を突っ込みました。
それが映画というコンテンツを媒介して行われることで、映画ではできない「自分で体験する」という要素をゲーム内に仕込んでいます。
そして、そうした要素を加えた中で、The Oneの世界がプレイヤーとの間に用意され、独白とも対話とも取れる不思議な空間の中で、全ての謎が語られていきます。

本作では、ストーリーを破壊しながらも、そのストーリーがどうなっているかを繋ぎ合わせるパズル、そしてその中に別のストーリーを織り交ぜるというとんでもないアプローチから、ノベルゲームに新しい風を吹き込みました。
そんなゲームはポイント&クリックのようにどこか陳腐でありながらも、プレイヤーにそれらとは全く異なる新鮮な面白さを提供してくれます。
そして、そこに見え隠れする真実を追っていくという、入れ子構造のようなシステム構成が、プレイヤーに謎を与え続け、飽きさせません。
面白い、独創的なゲームがしたい人にはうってつけの一本です。

2.ベストストーリー

続いてベストストーリー。
ストーリーの完成度が高いゲームです。

これに関しては、まぁ「OMORI」で確定でしょう。
OMORIのストーリーはあまりにも直観的に、プレイヤーに罪の意識を投げかけ、克服の難しさを象徴させたゲームです。
最初のバジルの違和感から始まって、ゆっくりと、しかし確実にストーリーの真の謎が紐解かれていくのは素晴らしいです。
それでいて己の罪にどう向き合うかというテーマ性を、ゲームの中に色々な手法で表現させたというやり方は、ありきたりではあるものの印象的に映りました。

本作最大の特徴は、夢と現実という狭間の中で、主人公の感情をこれでもかと表現しているところにあると思います。
そうした主人公の心情を、夢の世界を通じて理解していくことで、彼を真に理解するとともに、自分ならこうするという選択肢が、彼の結末に見事に繋がっていく。
まぁありきたりな展開ではあるのですが、そこに至るまでの重みがプレイヤーに直観的に伝わるように演出がなされているので、やっぱりすごいゲームだったと思います。
あとはバッドエンドが全部かな。
ネタバレするのでこれ以上は記事を読んでいただければ。

3.ベストマルチプレイヤー

ベストマルチプレイヤー、要はマルチゲームのトップですね。

今年は「スプラトゥーン3」を一番遊んでいるのですが、ごめんなさい、今年のベストは「League of Legends」です。
僕は全くLoLをしていないのですが、今年は正直年末にLoLが全部持っていきました。
WCSがあまりにもよかった。
本当に、ただそれだけなんです。

日本のBo5勝利とか、色々なチームの躍進とか、WCSでは様々なストーリーが展開されていました。
その頃はあんまり興味がなく、ほどほどに試合を見ては「展開面白いな」と思っていました。
にわかなんで全く分からないものの、試合の流れとかはなんとなくわかるので、そうした雰囲気を味わっていました。
しかし、セミファイナル辺りから面白さが劇的に上がりました。
プレイヤーのドラマが、各チームにあることに気づいたんです。

Deft、Chovy、Faker。
彼らの世界への思いを知るたびに、面白さのボルテージが上がっていきました。
そして決勝戦。ドラマの連続の中でのBo5は凄まじいものがありました。

Fakerのドラマも、Deftのドラマも、今思い出しても凄いものがあります。
僕はLoLを全くプレイしていませんし、今後する予定もないんですけど、それでもWCSには思いっきり引き込まれて、Keriaの姿に涙しそうになった。
それを見守るFakerに2017年の姿が映し出されたコラ画像は、ゲームもFakerも良く知らない僕でも感動しました。
そんなゲームが今年の1位になるのは必然だと思います。
皆さんもテーマソングのSTAR WALKIN'を聴いて、気分を盛り上げましょう。

4.ベストオーディオ

ベストオーディオ賞。
ゲーム内の音楽が良かったゲームです。

ほとんどのゲームで「BGM最高」という僕ですが、今年のゲームの中でトップを決めろと言われると「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」でしょうね。
ほぼ全てのBGMのクオリティが天元突破しているぐらいに良いです。

基本的な音楽スタイルとしてアシッドロックやジャズが採用されているので、かなりオシャレでクール、でもたまには熱くなれる、そんなBGMの展開になっています。
「Last Surprise」とか何食ったらあんな曲を出して戦闘BGMにできるんだ、と思うぐらいに完成度がおかしい。
「The Whims of Fate」を代表にダンジョン周りのBGMもクオリティがおかしいし、ずっと音楽で無双していたと思います。
あとかなり印象的なのが「So Happy World」。
アシッドロックの特徴でもある強めのベースラインはありながら、幸福のイメージ像を映し出すようなメロディーが今までのクールな感じと決定的に違って、凄かったです。
全体的にぽわぽわしてるんだけど、引き締まってるところは引き締まってるって感じ。

色々言いましたが、要は全体的に音楽の完成度が高すぎるってことです。
BGMで選ぶなら間違いなくP5R!

5.ゲームオブカルト

さて、独自部門にいきましょう。
ゲームオブカルト。もっともカルトゲーらしかったゲームです。

今年は結構癖のあるゲームをやったので色々挙げることができるんですけど、カルトらしさで言えば「ムーンライトシンドローム」だと思います。

ムーンライトシンドロームがもっともカルトな理由は、「批判されながらも、芯にあるものに共感しているプレイヤーも一定数いる」からだと思います。
本作をゲームの部分だけで見ると、ストーリーはひどいわ、ゲー無ってぐらいプレイヤーができることはないわ、トワイライトで出てきたキャラはことごとくひどい扱いを受けるわで、散々な出来です。
クソゲー評価も納得できるほどです。

しかし、本作はそれをもってしても、人を引き付ける不思議な魅力にあふれているのです。
ヤバすぎるスミオ、狂人しかいない一本道、浮遊の哀愁漂う雰囲気、電波で狂ったミカ。
挙げればキリがないほどに、違和感と不安感で包み込まれた本作独自の世界観は、他のどのゲームも真似できないと思います。
そういった意味で、本作は批判を受けながらも人を引き付けてしまう、謎の引力を持った「カルトゲー」なのでしょう。
癖のあるゲームの中でも、間違いないカルトゲーとして、自信をもっておススメ(?)できる作品です。

6.ベストインディーゲーム

ベストインディーゲーム。インディーゲームの中で最も良かったものを挙げます。

まぁ順当にいけば「OMORI」とか「IMMOTALITY」とか「Blasphemous」とかなんでしょうけど、僕は「Needy Girl Overdose」がベストだったかな、と考えています。

本作が挙がる理由は、インディーでしかできないような、90年代特有の雰囲気とか、タブーに踏み込むようなヤバい雰囲気を、2020年代に出してきたことです。
そしてそれを逆手に取り、2020年代の「配信文化」「メンヘラ女子」に乗せて痛烈に皮肉ることで、ゲームとしての面白さを演出するだけでなく、プレイヤーの内面にえぐりこむような不安感を与えるということに成功しています。
トラウマがフラッシュバックしがちなゲームとして、これ以上のものはないでしょう。

何より僕が本作の中で好きなのは、考察性の高さです。
このゲームの裏にある主題を考え始めてから、僕は半年以上何かしら喋ってきていたような気がします。
Noteを書くという意図もありましたが、それ以上にこのゲームの裏にある何か、90年代の電波ゲーを敢えてパロディする理由とか、そういったものを延々と探し続けていたと思います。
そうした「別のゲームとの共通点」とか、「超てんちゃんとオタクたち」とか、そういったゲーム外部にあるようなテーマ付けをして本作を見ると、不思議なことに色々な考察が浮かび上がってくるのです。
結論は未だに謎ですが、本作の面白さはこうした考察性の深さにもあったのではないか、と僕は思います。

7.ベストメガテン

ベストメガテン。今年やったメガテンシリーズの中でトップを決めます。

全部といえばもちろんP5Rが候補に挙がってくるのですが、メガテンらしさも含めると、一番は「デビルサマナー ソウルハッカーズ」だと思います。

90年代の視点から描かれたサイバーな雰囲気もいいのですが、本作が良かったのが「合体の手探り感」です。
とにかく本作は合体が良かった。
歴代で一番好きな合体システムだったと思います。

本作の合体システムの最大の特徴は、「三神合体」「特殊合体」です。
三神合体はペルソナなどと違い、自分で悪魔を選んで合体できます。
そこから特定の種族の組み合わせで強い種族の悪魔を生み出せるので、とにかく手探りで強い悪魔を生み出す楽しさがあります。
そして特殊合体。
これもペルソナなどと違って、手探りで法則を見つける必要があります。
ゲーム中で教えてくれますが、それでも見つけたときの感動はひとしおです。
威霊、狂神、猛将など、特殊な悪魔の皆さんには本当にお世話になりました。

そうした手探りの合体感を楽しんだうえで、悪魔会話も完成度が高く、仲魔か死かというギリギリのせめぎ合いを楽しむ、メガテンの特徴をしっかり味わえる名作でした。
3DS版も買ったので、余裕のある時に遊びたいですね。
メガテンの良さを存分に受け継いだ、最高の作品だったと思います。

7.ゲームオブザイヤー次点

来ました、ゲームオブザイヤー次点。
ゲームオブザイヤーにしたかったのですが、どうしても2位どまりになってしまったゲームです。

今年の次点は「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」です。

正直面白すぎた。
完成度があまりにも高すぎました。

悪いところがほとんどなく、プレイしていて違和感や苦しさを全く感じなかったのはすごかったと思います。
それでいてダンジョンも新しい動作で楽しめる上に、戦闘もバトンタッチなど新しい要素が足されている。
BGMも新しい姿勢を見せながら、ゲームに馴染むように作られている。
全ての完成度があまりにも高く、他のJRPGをすべて過去のものにしてしまうような「完成された面白さ」がありました。

それでいて、歴戦のメガテニストもうならせるようなかバーの手厚さも凄かった。
歴代BGMの採用、悪魔イラストの採用など、あらゆる点でメガテンらしさを含んでおり、メガテン中毒者の僕もニッコリでした。
癖のあるゲーマーさえ面白さとカバーで黙らせる。
余りの隙のなさに感動しました。

過去の面白い部分はブラッシュアップしながらも、悪かった部分は改善して面白くし、新しい要素もプレイヤーが楽しめるようになっている。
本当にとんでもないゲームです。
クリアまで100時間というえげつないボリュームでしたが、それでも一気にやり切ってしまうぐらいにハマったのは、このゲームの圧倒的な魅力に憑りつかれたからでしょう。
間違いなく今年のゲームではトップクラスに面白かったです。

8.ゲームオブザイヤー

さて、いよいよラストです。
ゲームオブザイヤー。
今年やったゲームの頂点です。

今年やったゲームの頂点、すごく悩みました。
今年は幅広くゲームをやったのもあって、個性的なやつも、王道で面白い奴も、色々やってきました。
色々考えましたが、今年の頂点は「OMORI」でしょう。

僕は、OMORIが万人に受けるような、素晴らしいゲームであるとは思いません。
正直ゲーム性は微妙ですし、エフェクトにラグがある分ストレスは感じますし、爽快感や美しさを感じる機会はそこまでないでしょう。
ゲーム性だけを見れば、次点においているP5Rの方が圧倒的に面白いです。

じゃあ何をもってこいつが1位なのか。
それは、「思い出補正」「インパクト」です。
あの最初のトレイラーを見たときの感動、2020年に出てきたトレイラーの思い出、実際にプレイしてからクリアまでの時間。
そうした思い出やプレイフィールは、8年という時間の重みがあります。
もちろんずっと覚えていたわけでもありませんが、ようやく出てきた傑作に触れられたという感動は、どのゲームよりも大きいと思います

そして、インパクトの面でも本作は大きいものがありました。
ストーリーがかなり重要なウェイトを占めるゲームであるので、それなりのインパクトはあるのですが、本作はそれ以上に「思い出によるインパクト」がデカすぎました。
バッドエンドにおけるあのエンディング曲。
あれを聴いたときに、頭をぶん殴られたような衝撃が走りました。
今でも覚えています。あの感覚。

全てが真っ白になったかのようなインパクトに、度肝を抜かれました。
グッドエンドも放心状態になりましたが、それ以上にバッドエンドはインパクトがデカかった。
それが思い出と重なって殴りかかってきたので、強く、本当に強く印象に残りました。

そんなインパクトと思い出の点から、今年はOMORIを私的ゲームオブザイヤーに選出しようと思います。
OMORI、本当にありがとう。

9.終わりに

いかがでしたでしょうか。

今年の私的GOTY、まぁやっぱりって感じになりましたね。
カルトゲーム好き、鬱ゲー好きを公言するような身として、やっぱりOMORIは影響が大きかったです。
ペルソナ5とかの大型タイトルできたのも良かったですし、レーラグとかシンドロームシリーズとか、ちょっと変わったゲームと出会えたのも良かったですね。
ニディガはコミュニティと交流できたのも大きかったと思います。
色々手に入れられて、楽しい1年でした。

Noteの方だと、今年は色々書いてやりたいことがいっぱいできましたね。
来年からは色々とゴタゴタしそうなので以前の頻度で更新できないかもしれませんが、引き続きゆっくりとお待ちいただければと思います。
積み記事もあるので、じっくり書いていきたいですね。
気楽にやっていくので、コンゴトモヨロシク…。

それでは、今年はここまで。
また来年お会いしましょう。良いお年を~。

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