見出し画像

ジーパンのポイント

 買い物が嫌いで滅多に行かないけれど、昨日、重い腰を上げてアピタに行った。10年ほど履いたジーパンに穴が空いたからである。私は着るものには至って無頓着である。
「なんでも良い。」
若い時に買った店で適当に決めている。いつものように妻が会計を済ませる時のレジの金額を見て驚いた。
「11,000」
店を出て驚きを妻に伝える。
「高いね。」
「EDWINだからね。」
良いものを買って長く使うのが彼女の信条だからスーツでもコートでも「高いなあ」と思うものを買ってもらっていた。しかし、何のこだわりのない70をこえた爺さんがジーパンに1万円以上出すのは気が引けた。
「ブランド物でなければ3,000円ぐらいかな。ユニクロなら4,000円で買えるかな。」
「次から、EDWINはやめて3,000円にしよう。」
こう決めた理由の一つは、会計を済ませる時、店員が言ったことを思い出したからだ。
「LINEかInstagramで私どもの店をフォローしていただくとポイントが2倍になります。」
私は勧められるままにQRコードからフォローした。
「2倍は大きわね。」
妻が言った。
「はい、これで次回は2,200円分割り引きをさせていただきます。」
「1割引がInstagramフォローで2割引になる訳か?」
すかさず店員が言った。
「古いカードは期限がなかったんですが、次回からは有効期限が3年になりましたので、ご承知おきください。」
3年以内でジーパンを買い替える訳がないから2割引は意味がない。
「だから、ポイントは好かない。」
こう思った。
 この作文を読んだ妻の話によるとジーパンでなくてもティーシャツかベルトなどを買えば割り引いてくれるからポイントで損はしないそうだ。
「とにかく,嫌いだから、もう行かない。」
でも、妻はポイントを使うそうだ。
「だって、勿体無いじゃん。」
「なるほど!」
外出すると色々な刺激になる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?