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孫に嫌われるなよ

 動くおもちゃ作りを通してプログラミング的思考を教えてくれるNHKテレビ番組「ピタゴラスイッチ」の存在は知っていたし、プログラミング的思考を指導する中学校技術科教師として授業で生徒に見せたことも何度もある。

 帰省した時、ピタゴラスイッチがやりたいと言う5歳の孫の言葉を聞いて妻の学習意欲にスイッチが入った。本とYouTubeで調べて材料を揃えるために100年ショップを巡って、揃え、見つからなかった部品は私にAmazonでの購入を頼んだ。それらを使って装置を作る段になって、自ら作ろうとせずに私に作れと命じた。
「だって、あなたの方が得意の分野でしょう?」
仕方なしに命じられるままに作り始めたが「ああしろ、こおしろ」とうるさかった。それでも製作は面白く、二人で大いに楽しんだ。
 しばらくして、私が痛風の発作で動けなくなった。妻は私の寝ている横で、自分だけで別のユニットを作り始めた。どうやら動画や本で学習するよりは、製作したい気持ちが勝ったらしい。
「動画、撮って。」
装置が完成して動画にした。

 71歳のジジババも子供も同じ。作った装置で孫に遊ばせるのではなく、孫が自分のユニットを作りたい意欲が生まれることを祖父母としては願っている。
「じいちゃん。動画撮って。」
果たしてこんな言葉が聞けるだろうか。

 それにしても、定年して10年以上経つのに夫婦そろって教員意識が抜けない。息子が高校卒業と同時に北海道の大学に行ったのは家でも学校でも先生がいるから、もっと自由が欲しかったと言っていた。この辺りは反省する必要がある。孫には先生ヅラはしないように努めたい。さもないとジジババに寄り付かなくなる。
 Mさんにも気をつけるように言っておかなければ!

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