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中堅B2B企業にブランディングは必要なのか?

B2B企業って何?

まずはおさらいから。B2BはBusiness to Businessの略ですから、個人ではなく企業に対してモノを売る商売のことです。B2B企業と一口に言っても、すべての企業を対象とする、コンサルティング会社や広告代理店のような商売もありますし、部品メーカーのように、ある特定の業界でしか使われない部品を提供するような商売もあります。

今回は、後者のようなB2B企業について考えてみます。特定の業種や企業がお客様となる企業です。

B2B企業のPRって必要なの?

PRの細かな定義は置いといて、いわゆる大衆や消費者に対する宣伝や広告をB2B企業がすることって、意味があるかと言われれば、無いとは言わないまでも、費用対コストを考えたとき、結構微妙です。

B2B企業のお客様は、大衆ではなく企業です。それもどの企業が自社の製品を使いそうかも特定できます。それなのに、テレビCMや新聞広告を打つのが効率的かといえば、全くそうではありません。

相手が特定できるのですから、そこに向けてDMを送る方が営業的な効果は高いかもしれません。

そうなると、狭義のPRってB2B企業には必要ないと言わざるを得ません。お金の無駄ですから。

人手不足がB2B企業をPRに向ける

しかし、近年、建設会社や素材メーカーなど、我々大衆の関心のない企業が、こぞってテレビCMを行っています。

たぶん、建設会社がテレビCMを流しても、受注が急激に増えるというようなことはないでしょう。なのに、なんでCMを流すのか?

その理由は、稀にみる人手不足があります。人手が足りないがゆえに受注を逃すということが現実に起きていますし、人手不足倒産なんて言う話もちらほら聞きます。

直接的に売上が増えなくても、人材を確保するために、会社を知ってもらうことが経営的に重要な状況になったということです。

ご存知の通り、日本の人口は徐々に減少しつつあります。女性の活用や、定年の延長、外国人を雇用できるようにするなど、いろいろと策を練ってはいますし、AIやロボットの活用なども進んでくると思いますので、いずれは落ち着いてくるかもしれませんが、まだ解決の糸口は見つかっていません。

加えて、働き方改革で、総労働時間は抑制せざるを得ない状況です。

日本が経済的な斜陽をよしとせず、世界において経済的に良いポジションを維持することを前提とすれば、この問題は今だけの問題ではありません。

B2B企業のへたくそなPR

とはいえ、B2B企業はPRの経験なんてあまりありません。特に中堅以下の企業は、PRの組織もなければ予算だってほとんどなかったはずです。

人手不足で、少しでも採用がやりやすくなるようにと、こぞってPRを試みますが、所詮、付け焼刃で、なかなか効果が上がりません。

お金を出せる企業は、テレビCMをつくります。B2B企業がやりがちなのは、かっこいいイメージCMです。「日本の未来を。。。」とか「明日の日本を。。。」とかいうありがちなコピーをまき散らしています。

さらに、中堅企業なのでお金を出せるといっても、トヨタやソニーのように視聴率の高い番組のスポンサーができるわけはありません。なので、たまたま空いた時間にスポットCMを入れたり、深夜枠であったりすることが大半です。いつ流れるかもわからず、誰も見ていない時間に流れるCMで効果を期待できるはずもありません。

高いお金をかけてCF(コマーシャルフィルム)をつくり、高いお金をかけてCMを流してるのに効果はあがらないということが、あちこちで起こっています。

結局、中堅B2B企業はどうすりゃいいの?

PRをしてても直接売上が上がるとは限らないB2B企業、さらに大々的なPRをするには資金力に乏しい中堅以下の企業はどうすればよいのでしょうか?

残念ながら、すぐに効果の出る解決策はテレビCMになります。高視聴率の番組のスポンサーを一定期間流し続けるのが短期的な効果は一番高いと思います。でも、超高い。普通の中堅企業には難しいと言わざるを得ません。

では、どうするのが良いのか?

知ってもらう努力をコツコツ行う以外にありません。

会社の意思を明確にする

商品のブランディングではなく企業のブランディングの場合、第一に、会社の意思を明確にすることです。PRすることのコンセプトが曖昧だと伝えることが弱くなります。結局、「日本の未来を。。。」などの曖昧模糊とした説明になります。

経営ビジョンや経営理念の根付いた企業でない限り、広報部や経営企画などに丸投げしたPRは中堅企業では成功しません。

わかりやすい「言葉」

いくら経営ビジョンが明確だとは言え、それが外に伝わるかどうかは、伝わりやすい「言葉」がないと無理です。

「お、ねだん以上。」ニトリ/ ニトリ

「うまい、やすい、はやい」 / 吉野家ホールディングス

お口の恋人 / ロッテ

B2Cの企業は、やっぱりわかりやすい言葉を使います。B2Bの企業は、比較的、かっこいい言葉を選ぶ傾向にあります。

「子どもたちに誇れるしごとを」/清水建設

壁がある。だから、行く。/クボタ

継続的な発信

中堅企業がやるべきことは、会社の意思を明確にして、届きやすい言葉をつくれれば、もっと理解されやすいコンテンツをwebに上げてください。できれば動画で作れば、理解は進みやすくなります。

それ以上に、展示会でも、SNSでも、継続的に自社を発信し続ける我慢だと思います。短期的には効果は上がらないかも知れませんが、一度覚えてもらって、webに来てもらえれば、過去に作ったコンテンツを含めて見てもらえるようになります。

パチンコ同様、勝つまでやれば負けません。知ってもらえるようになるまで継続することが一番大切です。

B2B企業のPR

B2B企業のPRは、売上の拡大を狙ったPRにはなりません。多くの人に知ってもらったからといって、お客さんは決まっています。

じゃあ、何がメリットか、

会社を知ってもらうことで、経営に良い影響を与えることが最大のメリットです。

会社を知ってもらうことで、

お客様の信頼が増し

ここで働きたいと思う人が増え

ここで働いている人やそのご家族が会社を誇りに思う

上場企業なら、新たに投資しようとする人が増えるかもしれません

少子高齢化の時代は、「知る人ぞ知る」会社ではやっていけない時代の到来なのです。

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Yoshitake Kurimoto

アルファ・ファンクションの栗本です。ブランディングとIRを組み合わせた企業価値創造メソッドを提唱しています 知る人ぞ知る優良な会社の”意思”を多くの人に知ってもらうことで、企業価値は大きく変わります。 alpha.kurimoto@gmail.com

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