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ブランディング講座5 記憶に留めるツール(ロゴやデザインの開発)

ロゴやデザインなんかで会社が変わるかよ!

個人的には、ロゴやデザインっていうのは、どうも、胡散臭い感じがして馴染めませんでした。というのもバブル期のCIブームをマネジメントコンサルタントとして経験しているので、当時の広告代理店やCIコンサルティング会社が濡れ手に粟の商売をしているように見えて、コツコツ商売していた私のような下っ端は、やっかみも手伝い、どうしても好きになれませんでした。

また、企業ロゴなどを変えたいくつかの企業の方からも、「結局、たいした成果はなかったな」というような話を聞くにつれ、そりゃそうだろ、ずるい商売だなとまで思っていました。

当時は、MI(マインドアイデンティティ)、BI(ビヘイビアアイデンティティ)、VI(ビジュアルアイデンティティ)と言って、理念、行動、視覚効果を統一することで、確固たるCI(コーポレートアイデンティティ)が構築されると言われていました。

私のような末席のコンサルタントは、MIやBIについてはコンサルティング手法として持っていました。経営理念の構築とか経営戦略の実施に向けた行動規範の構築とかは、割と、コンサルタントが依頼されることの多い項目です。

また、VIに関しては、その手の教育を受けているわけでもありませんし、そもそも絵を描くとかデザインするとかいうクリエイティビティは、コンサルタントが普通に持っている素養ではありません。

しかし、CIで目立つのはロゴやデザインの変化です。お客さんも、ロゴやデザインが変わらないとCIをやったような気になりません。私のできない部分が最も注目されるので、やっかみが半端なかったです(笑)

視覚的効果が重要になってきた

今はというと、当時とは打って変わって、ロゴやデザインなどの視覚的効果に訴えることは、ブランディングの中でも最も重要だと思っています。

なぜなら、バブル期と比べて、インターネットが一般化したことにより、視覚に訴える場面が飛躍的に増えたことがあります。

従来からあるサインボードや会社案内などの印刷物、新聞広告やテレビCM以上に、ホームページを見てもらうことで会社を知ってもらう機会が飛躍的に増えました。

また、製品やイベント、会社にまつわるニュースが、FacebookやtwitterなどのSNSで取り上げられることが急激に増え、その場合も、アカウントのアイコンや添付された映像が重要な役割を果たすようになっています。

会社のロゴやサインボードなどの映像とあわせて記事がかかれるような場合が多いので、どうしても、イメージのわきやすい記憶に残るデザインやロゴが必要になります。

BtoB型中堅企業のロゴのあるべき姿

トヨタやアップルなどの大企業の場合は、そのロゴとかデザインとかいうのは巷に溢れかえっています。トヨタの車もiphone等のアップル製品も見ない日はありません。

あのくらいの大企業になると、自社製品を通じて、会社ロゴやデザインを記憶に残すことができます。そうなると、ロゴやデザインの美しさや見やすさというより、それを通じて、どういう企業かというイメージを想起させる象徴的な役割になっています。

しかし、私のお客様は、それほど大きな企業ではありません。製品が世に溢れかえっているというよりは、知る人ぞ知る製品であり、わざわざ探さない限りその製品には出会えません。

じゃあ、ロゴやデザインをつくっても見る人いないじゃんっていうことになります。BtoC型の大企業に比べれば、そりゃ、認知度は格段に落ちます。

しかし、BtoB型の中堅中小企業にとって、一般に知られることは売上を増やすことにはつながりません。一般の方が使うものを作っていませんから。だから、知ってもらいたい人に届けばよいのです。

知ってもらいたい人とは、お客様社員です。

BtoB企業のお客様は、限られた業界の限られた人たちです。競合する企業の数はたいした数ではありません。

また、社員というのは、文字通り、今、働いてくれている社員ということもありますし、これから働いてくれるかもしれない人たちです。また、そのご家族も対象になります。

なぜなら、お客様になる人たちの中で、「あー、あの会社ね」って目立つことは、購買への第一歩ですし、自分が働く会社のことが多くの人に知られることは、単純に、社員やそのご家族にとって嬉しいことだからです。

彼らの記憶に残すことで、売上が増え、そこで働く人やそのご家族が喜び、そこで働きたいと思う人が増えるのです。

だから、そのロゴやデザインは、イメージカラーで統一され、一目でその会社とわかるものにしなければなりません。

記憶に残る仕掛け

じゃあ、どうやって会社のロゴを広く知らしめるのか?資金力に劣る中堅企業が、広告代理店の口車に乗って、CMや広告をすることはあまりお薦めしません。

そもそも、まだほとんど知られていない会社がCMしても、よほど集中的にCMを流さないと記憶には残らないからです。
それには、莫大な費用がかかるので、現実的ではないからです。

まずは、地道に、新しいロゴやデザインを、名刺や封筒、サインボードやユニフォーム、社用車など人目に付くところに打ち出します。もちろんホームページも改修します。

展示会のブースについても、コーポレイトカラーをまとった新しいロゴやデザインで新しさを打ち出します。

業界紙に広告を出すのもよいと思います。大手の新聞や雑誌に比べ、かなり安価にできます。

そういう地道な活動をすることで、業界の中で会社のロゴやデザインが認知されていけば、それを見ただけで、事業内容や会社の特徴と紐づけられて記憶されていきます。文字の情報だけでは、人の記憶に留まりません。ロゴやデザインは見て欲しい人に見せる仕掛けをすれば、記憶に留まるツールになるのです。

仕掛けの事例

今回のメインビジュアルは昨年8月にソルトレイクシティのボンネビル・モーターサイクル・スピード・トライアルで走ったバイクです。お客様である日進工具がスポンサーしています。バイクのオレンジ色は日進工具のコーポレイトカラーですし、企業ロゴもカウルのところにばっちり入っています。詳細は、https://note.mu/19631018/n/ne75b4fef7673

日進工具は、日本の中堅中小企業の「ものづくり技術」を応援している企業、「中高年の前人未踏のチャレンジ」を応援している企業というイメージと紐づけられ記憶されていくことを意図しています。

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Yoshitake Kurimoto

アルファ・ファンクションの栗本です。ブランディングとIRを組み合わせた企業価値創造メソッドを提唱しています 知る人ぞ知る優良な会社の”意思”を多くの人に知ってもらうことで、企業価値は大きく変わります。 alpha.kurimoto@gmail.com

企業価値を増やす「ブランディング+IR」

中堅企業が企業価値を向上させるためにはIR活動だけでは差別化できない 差別化するには、知ってもらうための活動、ブランディングを組み合わせた方が効果的

コメント1件

http://joytothe-world.info/

スピリチュアルの小説をいくつか書きました。現在valuに申請中。可能性があるかもしれませんね・。スゴイ優待あり
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