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孫にまごつく三日間の幸福

今年、突然9歳の孫ができた。息子の奥さんの連れ子なんだけど。女の子だから、じいさんと遊んでくれる時間は男の子より短いと思い、焦って二泊三日の旅に連れ出してみた。

興味のあるものしか興味はない

ディズニーランド自体、一体いつ以来なのか覚えてないくらい、たぶん20年ぶりとかのレベル。朝8時に入場。あいにくの雨模様。でもお陰でさほどこみ合わず。
ある意味、ありがたいことに、やりたい事が明確で、それ以外興味を示さないので、ヘコヘコ後をついていけば良い。

唯一子供らしくて困ったのは、食べきれないくせに、スモークターキーを所望され、案の定食べきれずに後を託されたことくらいかな。

帰ろうとして出口に向かっていたら、この外人さんたちに興味を示し、立ち止まって眺め始めた。すると、何やら声をかけられ、何となく写真を撮ることに。係のお兄さんが、「保護者の方〜!」と大声を出す。いや、おれ目の前にいるよね?
変なおっさんが少女を連れ回しているとしか思われていない。

九十九里でゆっくり

孫っ子が車中でコテンと眠りこけている間に、車は九十九里へ。まあ、サーファーの多いことよ。海を見て走り出す彼女。なぜ、子供は海を見ると走るのか。この日の宿は一軒家を貸し切り。

「今日は一緒にお風呂に入りたい」

そんなこと堂々と言われると、じいちゃんは困るな。女性にそんなこと言われるの、何年振りかしら。あ、孫だった。しかも、子供だし。

「あたし、男の人のおちんちん気にしないから」

いや、そんな気を遣われてもね。

地元の祭りに加わってみる

翌朝早く、南房総に移動。TABICAの企画、お祭り体験に参加してみた。これが、想像以上の規模と迫力。言っちゃ悪いが、過疎の進む南房総で、こんなに勇壮で賑やかなお祭りをやっているとは思いもせず。転勤族で根無し草の自分には、どこかに根付いて文化を育む体験は皆無で、日本人でありながら、日本の伝統文化を残念なくらい体験していない。地元で脈々と受け継がれている文化には畏敬と尊敬、そしてジェラシーを感じてしまう。

最終的に、こういう屋台が12台も集結、それぞれの地区が我こそは一番と、優美さや力強さを競い合う。年に一回、これに全力をかけているんだろうな。高度成長の日本が壊したものは、自然だけでなく、伝統文化や地縁血縁、日本人の心の遺産なのではないか。大企業のサラリーマンは、否応無しに全国転勤を強いられ、子供も含めて、根無し草の集団が一定規模で作り出された。結果、自分だけでなく、子供たちにも何も遺せない残念な日本人が増えてしまった。
そんなことをつらつらと感じる良い体験だった。

子供は子供同士、そして地域で育てるもの

2日目の宿、南房総の家守さんに連れられ、古民家でのバーベキューに参加。そこには孫と同年代の子供たちが何人もおり、すぐに仲良くなって遊び始めた。大人はそれを見守りつつ、思い思いに話し、食べ、飲む。そう、転勤族といえど、これは自分の子供の頃には普通だったな。

夕陽は不発

孫に内房の夕陽を見せたかったのだけれど、昼間の晴天に反して、水平線上には無情の雲の帯が。残念!
夜は古民家でバーベキューを終えた先程の家族が再集結。賑やか。南房総に来たの、何回目かわからないくらいだけど、こんなに賑わっているのは始めて。家守の横山さん、祭りにも参加していた福太郎くん、大家さん家族とあともう1組。子供がいると余計に楽しい。他愛ないことを話し、夜は更けていった。夜が弱い自分は早々に寝ましたが…。

3日目の朝、7時前からドタバタと子供たちが走り回っている。こういう感じ、久しぶり。好きなだけ遊んで騒げば良い。

楽しい三日間をありがとう。


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