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勝手に振り返る 2023年シーズン東京ヴェルディ~監督、選手編~

 ついにやりましたよ、やってくれましたよ、緑の勇者たちが16季ぶりのJ1昇格。先制されて後半ATに差し掛かったときは、ちょっぴり諦めかけてた事は内緒にしてみんなよく頑張りました。
 念願の昇格を果たした2023年シーズンもいま思い返せば選手たちにあんなことやこんなことがあったなぁと。では、では今回で5回目となる振り返りスタートです。

 3位 勝点75 21勝12分9敗 57得点31失点 得失点差+26


監督

城福浩 勝点75 21勝12分9敗 57得点31失点
 
「敵陣で攻守プレーする」ことを志向し、「リカバリーパワー」「バトンを渡す」とチームコンセプトを言語化し、選手たちの特徴を存分に活かした巧みなベンチワークでJ2降格後、クラブ最高成績を残す。昇格POを勝ち抜き、見事に昇格へ導いたその手腕には脱帽。就任1年目の昨季は苦戦していたラインダンスもいつの間にか踊れるようになっていた。

GK

1 マテウス 42試合31失点
 監督からの絶大なる信頼を勝ち取りリーグ戦全試合フル出場、リーグ最少失点と今季のクラブMVP級の活躍を魅せてJ1昇格へ大きく貢献した。お茶目な人柄もピッチに立つと熱い一面を見せて、イレブンを鼓舞し続ける。事あるたびに「ゲンタ!」とピッチから呼びかける通訳の岩打弦大氏とは公私において名コンビ。

21 長沢 祐弥 0試合0失点
 絶対的守護神マテウスの壁は高く、今季はリーグ戦出場も天皇杯出場も無く終わった。しかし、第2GKとしてベンチからチームを支え貢献した。

31 佐藤 久弥 0試合0失点
 リーグ戦でベンチ入りを果たすもののこちらも公式戦出場無しに終わった。来季はどうするかな?個人写真があまり見つからなかった。。右端ね。

41 飯田 雅浩 0試合0失点
 高校、大学日本一の華々しいキャリアで入団した大物ルーキー。天皇杯2回戦・群馬戦で念願のプロデビューを果たす。これからの成長に期待の逸材だ。

DF

2 深澤 大輝 27試合4得点
 昨季からの序列もあり開幕当初こそ出場機会に恵まれなかったものの4節徳島でスタメン出場を果たしてからは負傷する29節清水戦まで安定して左SBを中心にプレーを重ねる。「なぜそこに」と絶妙なタイミングでの攻撃参加からクロスをPA内で合わして4得点を挙げる。18節いわき戦では相次ぐCB離脱によってCBで出場し完封に貢献。負傷から復帰した41節栃木戦で警告2枚で退場処分になり、チームが辛うじて勝利を挙げた時にはその責任から解放されたかのように人目をはばからず男泣きをした。

3 谷口 栄斗 20試合1得点
 2年目を迎え、主軸として飛躍が期待されたシーズンであったが怪我に泣かされて出場数は昨季の34試合から大きく減らしてしまう。それでも空中戦の強さ、スプリントを活かした背後のカバー、左右両足での鋭いキックは精度を増し、J2のなかではトップクラスのCBへ成長した。「一発かましたろ」ってタックルでイエローカード貰う癖がある。

5 平 智広 31試合1得点
 近年苦しんでいたコンディション不良も癒え、今季は年間を通してプレー。前半戦は本職の左SBで安定感あるプレーを披露し、シーズン終盤は左SBで途中投入されて”平大作戦”を披露し、サポーターたちにどよめきを与えた。長年支えてくれてる選手であって、昇格を果たした瞬間をピッチで迎えられたのは見ていて嬉しかった。

6 宮原 和也 41試合0得点
 名古屋から加入したプリンス。期待通りの活躍で、休養した1試合を除く41試合に出場し右SBで攻守において強度高いプレーを披露し格の違いを魅せつけてリーグ最少失点に、昇格に大きく貢献した。1対1の守備、ボール奪取能力の高さはもはや相手に絶望感を与えた。得点が入ると誰よりも早く得点者へ祝福に駆け付ける。

13 林 尚輝 23試合3得点
 鹿島から期限付き移籍で加入。序盤は中盤底のアンカーとして君臨し、長短のパスで攻撃のタクトを振るい、守備時はフィジカルの強さを活かし跳ね返し役を担った。中盤戦以降はCBとしてスタメン出場を重ねて貢献した。
清水、磐田の強敵アウェイでいずれも得点を挙げた静岡キラーでもある。

15 千田 海人 12試合0得点
 秋田から加入したエアバトラー。リーグ屈指の空中戦の強さを誇るも足元の技術を大事にするチーム戦術に溶け込むのに時間を要し、序列を上げられないままシーズンを終えた。不調が続いた時に齋藤を丸刈りにするバーバー千田を開店したり、オフ時はチームメイトとキャンプと楽しんでいる様子がSNSにアップされている。

16 山越 康平 31試合2得点
 離脱者が相次いだDF陣でシーズンを休むことなく戦った数少ない選手。本職のCBに右SB、最終戦では左SBとマルチ対応はチームを大きく助けてくれた。国立決戦となった町田戦で魅せた対角のロングフィードなどキック精度も優れ、6節熊本戦ではホームゲームJ2通算500点目のメモリアル弾を挙げた。

24 奈良輪 雄太 17試合0得点
 俺たちの「奈良輪さん」。36歳を迎える今季は開幕スタメンを勝ち取るもその後に怪我、コンディション不良で試合に絡めない日々が続く。終盤に再びベンチメンバー入りを果たすと、抜群の危機察知能力と緩急付いた職人の守備を披露し、クローザー的な役割を見せて試合を締めた。頑張る姿はサポーターの魂を揺さぶる。

26 加藤 蓮 39試合2得点
 1年目の30試合を超える39試合に出場し着実に階段を上っているサイドプレーヤー。本職はSBであるが、アスリート能力の高さを監督も評価しており、ゲームチェンジャーとしてベンチスタートすることが出場数の半分を占めた。1節・金沢戦では今季のチーム初得点を挙げた。途中交代が多いが、スタメン時はフル出場でみたい選手だ。

38 アルハン 1試合0得点
 注目を浴びて入団したインドネシア代表のレフティも2年目を迎えた。チームメイトとの連携、フィジカル的な逞しさを増し、天皇杯2回戦群馬、3回戦FC東京戦ではロングスローやキックの高さで成長を感じるプレーを見せた。ただ、攻守のプレー強度を重視するなかSB序列を崩すことははなかなかできずリーグ戦では29節・清水戦に途中出場するにとどまった。

MF

4 梶川 諒太 8試合2得点
 左SHを主戦として7戦2得点と好調な滑り出しを見せたなかで8節・清水戦でシーズン絶望の大怪我を負う。そこから驚異的な回復を見せてカムバックした緑の精神的支柱。

7 森田 晃樹 40試合1得点
 今季から主将に就任した若き天才。年間を通して1得点3アシストと数字はやや寂しいものになったが、抜群のボールテクニックで攻撃のリズムを作り、小柄ながらも体幹の強さを活かした中盤の守備でキャリアハイの出場時間(3,381分)をマークし戦える選手になってきた。ホーム最終戦となった41節・栃木戦を体調不良でまさかの欠場し、開幕前から注目されたシーズン終了の挨拶を聞くことは出来なかった。昇格PO決勝での喜怒哀楽はいかにも森田らしかった。

8 齋藤 功佑 32試合4得点
 横浜FCから出場機会を求めて覚悟の移籍を果たしたテクニシャン。2,113分出場でスタメン25試合とこちらもキャリアハイ。技巧派と思いきや、ピッチに立てば誰よりも声を出して手を叩き仲間を鼓舞し、交代で退く際も大きな声で檄を飛ばす姿は印象的だった。持ち前のテクニックは上位陣相手にも屈することなく効いていた。坊主姿も意外と似合っていた。

9 杉本 竜士 4試合0得点
 開幕スタメンを飾ったもののその後は出場機会に恵まれず夏の移籍市場で群馬へ期限付き移籍をする。群馬では左SHでレギュラーを獲得し活躍する姿を見ただけに寂しさを感じてしまう。天皇杯・3回戦のFC東京戦の敗戦後に流した涙からは緑のユニフォームを着てライバルクラブとサッカー人生を賭けた決意・覚悟があったのだろう。

14 長谷川 竜也 8試合1得点
 昨季のJ2ベストイレブンながら、コンディション不良もあり出番に恵まれず夏に横浜FCから期限付き移籍で加入。 川崎F時代にJ1優勝経験しているそのボールテクニックは錆びることなくトラップや左右両足での鋭いキックは群を抜いている。ただ、コンディションが上がり切れずなかなかキレは出ず、39節千葉戦での途中出場での1ゴール1アシストの活躍。昇格PO決勝でも短い時間ながらも存在感を示す。梶川と顔は似ているが声は想像よりもかなり高め。

17 加藤 弘堅 8試合0得点
 札幌へ移籍した馬場の穴埋めとして期待され開幕スタメンを勝ち取るもその後、パフォーマンスを上げてきた林にポジション奪取されて出番を失い、夏に長野へ完全移籍。現役引退についても言及しており去就が注目される。

18 バスケスバイロン 22試合2得点
 スタートダッシュの成功に貢献したのは活躍ぶりは間違い無し。ただ、移籍する先とタイミングで完全に嫌われ者になってしまった。これからの人生に幸あれ。

19 小池 純輝 1試合0得点
 リーグ戦出場はわずか1試合15分のみ、完全に構想外の扱いでキャリア最低のシーズンとなった。 

20 北島 祐二 28試合3得点
 福岡から期限付き移籍で加入。長谷部監督の下で鍛えられたハードワークや正確なキックは練度が高い。怪我でシーズン終盤は試合に絡めなかったがSHやCHとしてJ1からの移籍組としての違いを魅せてくれた。後半AT+左サイドからのセットプレーで2回も劇的な得点を生む好アシストをマークするなど逆境にも強い。個人チャントの歌詞にある「アレアレオ」と一部サポーターや選手からは呼ばれている。

22 甲田 英將 9試合0得点
 バスケスバイロンが抜けてサイドアタッカー不在になったことから夏に育成型期限付き移籍で名古屋から加入。世代別代表に選ばれたこともある逸材であるが、得点アシストの数字も残せなかったこともさることながら、当たり負けすることも目に付き、内容面でもインパクトを残すことも出来なかった。J2もそう簡単ではないレベルだと痛感しただろう。シーズン途中に怪我を負い、そのままシーズンを終えた。

23 綱島 悠斗 34試合2得点
 国士舘大学から加入したルーキー。CBやDHをこなす器用さはありながら魔改造され、人呼んで「綱島・マクトミネイ・悠斗」はPA内へ入り込むクロスに合わせる動きは上手いものの肝心なシュートが決まらないことが多かった。それでも最終節・大宮戦では値千金の先制点を挙げて良い終わり方になった。プロ初得点を決めた秋田戦、ガッツポーズしたら両手にソフトクリーム持っているように見えて、後日、小池純輝が投稿したツイートは大バズリした。

25 稲見 哲行 28試合4得点
 怪我に泣かされた1年目から変わり、大きく飛躍し中盤の要へと成長を遂げたシーズンとなった。屈強なフィジカルを武器に相手からボール奪取し、チャンスと見るや遠い位置からでも豪快なミドルシュートを突き刺し今季のチーム躍進の原動力の一因となった。髪型、スパイクが似ている林とは遠目では結構似ている問題が一部サポーターのなかで話題となった。

28 楠 大樹 3試合0得点
 才能の片鱗を魅せる足首の柔らかさを活かしたドリブル突破が武器のサイドアタッカー。リーグ序盤でいきなりJデビューを果たすもその後はJ1経験ある選手たちの層に阻まれてベンチ入りすら出来ない状況で仕掛け以外の部分での成長が待たせれる。黒髪、金髪と髪型をよく変えている印象がある。

33 橋本 陸斗 0試合0得点
 怪我もあり出場機会には恵まれず、夏にJ3 YSCC横浜へ移籍。そろそろどこのカテゴリーでもコンスタントに出場を重ねていきたいところ。

34 西谷 亮 4試合0得点
 補強やシステム変更もあり、1年目よりも出場機会が減り試合に絡めない日々が続いた。昨季同様に天皇杯男になっているが、J1相手に闘うその経験はいつか絶対に実となると信じている。

40 新井 悠太 8試合2得点
 彗星のごとく現れた東洋大3年生。2025年の加入内定とだいぶ気が早いなと思っていたら、その実力は本物で重心の低いドリブルで相手を翻弄してゲームチェンジャーとして大学サッカーの休暇期間の夏場に大ブレイクを果たす。来季も引き抜かれることはないという安心感が心強い。

47 中原 輝 16試合5得点
 夏にC大阪から期限付き移籍で加入。加入後は全試合に出場し、徐々にパフォーマンスを上げてカタールW杯のメッシばりにシーズン終盤は無双し圧巻のパフォーマンスを披露。この男無くして昇格はなかった。

FW

11 阪野 豊史 20試合3得点
 大怪我も完治し、今季は開幕からコンスタントに出場。バトンを繋ぐと表現するプレー強度を90分高く維持する全員サッカーに徹したストライカーであるが攻撃での迫力を求めるクラブの補強によって序列を下げて今治へ移籍。加入当初の怪我が無ければと残念であった。

14 マリオ エンゲルス 14試合0得点
 攻撃の切り札として入団したドイツ人FW。ストライカーというよりも大きなストライドで相手をぶち抜くサイドアタッカーの要素が強く、このポジションの補強が本当に必要だったのか疑問を憶えたサポーターも多い。守備要求になかなかついていけず、シーズン半ばに契約解除となった。オランダ1部リーグへ移籍。

27 山田 剛綺 30試合3得点
 関西№1ストライカーとして鳴り物入りで入団も怪我があり序盤は出遅れる。コンディションを上げて試合に絡み始めると14節長崎でプロ初得点、21節群馬戦と22節山形戦ではストライカーらしいGKとのかけひきを制し得点を挙げる活躍ぶりで夏まではスタメンを張る。補強、システム変更もありベンチへ序列を落とし、リード時に前線からの守備要員としての担ったが、昇格POでは2戦連続スタメンで仕事をやってのけた。

29 河村 慶人 31試合2得点
 泥臭く、攻守に献身的なプレーを厭わずトップにSHとマルチにこなす戦術兵器として城福サッカーに欠かせない選手。飛躍が期待された2年目であったが怪我もあり不在にすることもあったが出場すればその存在感は大きい。

30 佐川 洸介 15試合1得点
 187㎝90㎏と恵まれた体格はフィジカル重視サッカーに好まれ1年目の春先から出場機会を掴み交代出場で最前線でトップ下でその役割を務めた。なかなか初得点は遠かったが30節秋田戦で後半ATに投入され、セットプレーから値千金の得点を挙げた。

39 染野 唯月 18試合6得点
 昇格を手繰り寄せるPKを決めたソメルン。カテゴリーの違いが大きいが歳の近い選手も多く主軸としてプレー出来るヴェルディの方がいまは合ってそうだ。挙げた得点はいずれも後半と、試合を左右する場面で勝負強さを発揮する一方で前半から簡単に取れればもっと楽な展開になる。

42 白井 亮丞 1試合0得点
 ヴェルディユース所属の高校3年生。天皇杯・3回戦FC東京との東京ダービーでは1点ビハインドの状況で投入されてCKからヘディングシュートを叩き込み、後世へ語り継がれるであろうインパクトを与えた。ダービーでの得点、来季加入発表されている

では!