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パーキンソン病の非運動症状って?〜認知障害編〜 こうやって考えて聞きましょっ

パーキンソン病は、運動症状が出現してきて、日常生活活動に影響が出てくることで、なんかがおかしいって患者さんやそのご家族さんは気づきます。

そういった面でも、こういったことを知っていることは、患者さん自身にもその周りのご家族さんにも大切なことです。さらには、友人としてでも、早めに気づいてあげることはとても良いことだと思っています。

で、非運動症状って何?ってことですが。。。。


UPDRSのPart Ⅰ の項目で、検査するような内容なんです。

項目で見ると6つあります。


1 認知障害

2 幻覚と精神症状

3 抑うつ気分

4 不安感

5 無関心(アパシー)

6 ドパミン調節異常症候群の症状


といっても、どんなことかよくわからないと思うので、まず認知障害について見ていきます。


1.認知障害

評価者への指示: すべてのタイプの認知機能のレベルの変化を判断してください。すなわち認知機能の緩徐化、判断過程の障害、記憶力の低下、注意力の欠如、見当識の障害などです。患者、もしくは介護者が感じている日常生活への障害の程度を評価してください。
患者[および介護者]への指示: この1週間を通して、あなたは物事を記憶したり、会話を滞りなく続けたり、注意をはらったり、考えをまとめたりするのを難しく感じたり、家の周りや町中で道に迷ったことはありませんか?[もしそうなら、評価者は、患者か介護者に詳しく述べるように頼み、情報を精査します。]

物事を記憶したり、会話を滞りなく続けたり、注意をはらったり、考えをまとめたり、家の周りや町中で道に迷ったりと言うことができるのが、認知機能に問題がないと言う状態です。

が、急に思い出して見てと言われても、なかなか、難しい問題です。

大事なのは、日常生活を送っていて何かなってことを感じたことがないかと言う時に、こういった指標へ、結び付けられるかが大事ではあります。

そして、下記の0−4までの5段階で、評価するわけです。

0:正常: 認知障害なし。
1:ごく軽度: 患者、あるいは介護者が認識している認知障害で、ほとんど患者の日常の活動や社会とのかかわりを妨げない。
2:軽度: 臨床的にあきらかな認知障害がみられるが、ごく軽度患者自身の日常の活動や社会とのかかわりを妨げるのみ。
3:中等度: 認知障害がみられ、患者の日常の活動や社会とのかかわりを妨げるが、できないわけではない。
4:重度: 認知障害のため、患者の日常の活動や社会とのかかわりが
できない。



0:正常 

認知障害なし。まあ、日常生活を送る上で特に問題がないって言うことです。


1:ごく軽度 

本人やご家族など一緒にいる時間が長い人々が、長年に渡り、以前とはなんとなく異なってきていると言う、経年変化に気付けるような違和感に当たります。社会的な関わりを妨げないと言うところも、お店の店員さんやご近所さんなど初対面の人に対しても、自分のしたいことが伝えることができたりすることです。また、昔の友達にあっても、当時のことが思い出せたり、話せると言うことです。

つまり、日常であまり関わりのない人や物事に対しても、思いをめぐらすことができて、対応できると言う状態です。


2:軽度

臨床的に明らかな認知障害が見られると言うのは、専門家が検査などを行うと、認知機能の障害がある状態です。検査は色々とありますが。

この段階は、本人とご家族様が薄々感じてはいるものの。まあ年のせいじゃないかなんて考えているような状態でもあります。パーキンソン病は若い人にも発症するので、一概には言えませんが。

日常生活や社会との関わりに影響があると言うことです。

つまり、約束していたことをまったくわすれていたり。話しているのだけど、途中から話の内容がよくわからなくなってしまったりします。注意を払えないと言うのは、食べている時に何かをこぼしたりしたのに、まったく口の周りを拭こうとしなかったり、ものを落としても、見ることもしないような感じです。あと、季節感がわからなくなって、時期に応じた服装ができなかったり、すごい遅い時間に起きてみたり、夜中にごそごそと片付けを始めたりと言うようなことがみられます。

こういった症状が1週間のうちに数回みられるような状態です。

3.中等度

認知障害がみられ、日常生活が一人では過ごせられなくなってきています。先に記した、2の軽度の状態がさらにひどくなったと言う状態です。

つまり、1日のうちに数回みられるようになってきた状態です。

4.重度

この段階は、軽度で記した状態が常に起きています。それも昼夜関係なくです。この頃では、ご家族様での介助は、大変、精神的にも身体的にもきつい状態となっています。適切な介護サービスなどを使うって言うことが必要です。


医療者が見れば、その状態やUPDRSに書かれている評価基準はすぐにわかりますが、適切に質問するためには、一つ一つの状態がどのようになっているかを想像して質問をするべきではあると思います。











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