白狐は直感した

女性が運命の人に出会ったぞ✨結ばれた！結ばれた！

白狐はクルクル跳ね回って喜んだ！

その姿を見て、子ぎつねは気づいた

そうだ！そうだ！行かなきゃ！早く行かなきゃ！

子ぎつねは猛スピードで駆けて行った。
いっぱいいっぱい走った

朱い鳥居をくぐり抜け、空を飛んだ

そのまま空を泳ぐように走り、目的の
光の穴へ勢いよく飛び込んだ

子ぎつねは大人の白いきつねに姿を変えた

見覚えのある草原を一気に駆け抜け

見えてきた

まだ間に合う！！

仲間のきつねたちに囲まれ守られていた黒い影に駆け寄った。
白いきつねが子ぎつねの時に培ってきた力を
黒い影に全て捧げた

きつねたちが見守る中、黒い影はだんだん輝き始め、人の姿に戻っていく

女神の姿だった

目を覚ました女神はふわりと浮かんだ

きつねたちは大喜び

白いきつねは救われた思いだった

女神はキラキラと高く浮かんでいき、やがて

「迎えに行かなきゃ」、、と思い出した

今度は女神が、
きつねの世界から飛び出し急いで人間の世界へ
飛んでいく

星がいくつも瞬く空間から一気に降下していく

女神の姿から光の粒に変わり、
赤ちゃんの姿、
子どもの姿、
そしてまた大人の女性と変化して

一人の男性の元にたどり着いた

男性は黒い影に囲まれていた

男性の前にふわりと女神は舞い降りた

間に合った

女神は男性を抱きしめて、
光を放った
女神の放った光は
男性の黒い影を一気に払いのけた

男性の視界が急に明るくなった

一瞬、女性の姿が見えたような気がした

そのときだった

そうだ！行かなきゃ！迎えに行かなきゃ！

男性は急に思い出した

この世界のどこかにいる

男性の愛が目覚めた