まぁ夏の風物詩ということで、今年もまた荒れてるなぁと。
これでこそ24時間テレビという感じですね。

デーブ・スペクターさんもツイートしていたようですが、番組側（局側）が発信するイメージと、受け取る側（視聴者）の乖離は相当なもんだなと。

偽善、ヤラセ、チャリティー番組なのにギャラが発生してる、時間の無駄

でも、これらは昔から言われ続けてきたことなので放送終了後のこれらの批判までを含めて24時間テレビなんでは？と思ってしまうほどである。

もはや止めどきが見つからない

日本テレビも広告代理店もスポンサー企業も、どこも批判されている。一体誰得の番組なんだろうか？それは明白だ、みんな得をしている。

※以下、全て想像です。

【日テレの場合】
歴史のある番組をここで終わらせる訳にはいかない。止めたら「日テレも落ち目だな」と揶揄されることになってしまう。自分たちの代でそんんな汚点を残してはならない。絶対に今年もやるぞ。（やりたい1,000％）

【広告代理店の場合】
夏はTVの視聴率下がるから（外出している人が多い）スポット単価も安くなるし、イベントで視聴率稼げればいいよね。けど、最近視聴率低迷してない？テレビよりNETFLIXっしょ！！クライアントに24時間の提案しても「えー、視聴率悪いし提供する意味ある？」って言われてなかなか決まらないし、、、けど局との付き合いもあるし恒例イベントだからいっか！ノリで！（付き合い100％）

【クライアントの場合】
＜大手＞：ここでウチが提供しないなんて出来るか！やれ！
＜中小・スタートアップ＞：24時間テレビなんて大手さんくらい体力ないと無理でしょ？ちなみに今年はいくら？まじでー、無理無理無理。やだよ効率も悪いし。（やらねば100％）

【視聴者】
いつまでこんな番組やってんだよー、偽善ヤロー（言いたい100％）
二宮きゅ〜ん！智くぅ〜ん！（嵐に会いたい100％）
感動をありがとう！勢（涙100％）
加山・谷村（サライ100％）

とまぁ一部冗談も混じっていますが、多くの関係者は24時間テレビを欲しているように思う。企業側のモチベーションは自己保身なのではと勘繰ってしまうが、視聴者含め関係者の利害が一致しているからこんなにも大掛かりな規模で人と金を掛けた番組が維持されるのではないだろうか。

言いっぱなしで終わってしまうのがどうにも日本人らしい。

本来の意義に立ち戻ってみよう

サイトには24時間テレビの意義がこう書いてある。

1978年（昭和53年）、日本テレビ開局25周年を記念し、テレビの持つメディアとしての特性を最大限に活用し、高齢者や障がい者、さらには途上国の福祉の実情を視聴者に知らせるとともに、広く募金を集め、思いやりのあふれた世の中を作るために活用する、との企画意図で始まりました。この募金の趣旨に沿った福祉活動を実施するため、非営利の任意団体「24時間テレビ」チャリティー委員会が組織され、現在では公益社団法人に移行し、国内外での活動を行っています。今「24時間テレビ」は、福祉・環境・災害復興の三本柱を援助の対象に掲げています。ともに同じ地球上に生きる人間として、さまざまな理由で苦しんでいる人々をこれからも支援していきます。またテレビメディアとしての機能を遺憾なく発揮し、私たちに何ができるかを訴え続けていきます。

要約すると、「周知・集金・再分配（募金）」の３つが主な機能なのではないだろうか。

集金装置としての24時間テレビ

これは福祉の実情を公に周知し、募金を集めるための番組。そう考えるとそこまで批判される仕組みでは無いようにも思う。

論点をここまで具体的にして初めてようやく少し建設的な議論ができ始める。「障害者の実情を上手く周知できたのか？」、「十分な募金は集まったか？」、「分配先は適切だったのか？」など。障害を持つ方を救う（サポートする）ことまでコミットしようと局側は思っていないが、視聴者は当然のごとくそこを期待しているが故にこうも見事なすれ違いな生じてしまっているように思う。

募金の使い道としては、下記のようなものを寄贈している。

・福祉車両の贈呈（213台　2018年）
・バスケットボール用車いす
・バトミントン用車いす　など

我々はこれをも否定してしまうのだろうか？

「周知・集金・再分配（募金）」に貢献しているということで最低限の働きは果たしているとも言える。しかし、世の中の人が24時間テレビに求めるハードルは高い。あれだけ楽しそうに？押しつけがましく？テレビの中でされると黙っていられなくなってしまうんだろう。

ＫＰＩ（ＫＧＩ）が定めにくい24時間テレビ

今のところは視聴率しかないからな。ちなみに24時間テレビは複数パートに分けて視聴率が算出されているのだが、フィナーレ（Part.10）の番組平均世帯視聴率は27.6%だ。（ビデオリサーチ調べ）

よく分からないけどフィナーレだけ見てサライだけ聴いておくか的な人もいるだろうし、決して低くはない数字である。

来年は結果にコミットしてはどうだろうか？

募金金額なのか、視聴率なのか、他の何なのか。ただ何となく24時間という尺をよく分からないコンテンツで埋めようとするから（脇が甘いから）、視聴者からの偽善だなんだと指摘を受けてしまうのだろう。

私のような虫けらの声は日テレには届かないから好き勝手なことを書いてしまったが、どうせ続けるのだからそれくらいやって欲しいものだ。