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リクナビ問題

就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京・千代田)が、就活生の「内定辞退率」の予測を企業に販売するサービスを廃止した。同社が違法に個人情報を売ったとして謝罪したのは7983人分だが、氷山の一角だ。80万人の利用者には、気付かないうちに自分のデータが売られた就活生もさらにいるとみられる。※8/6付日経新聞電子版より

個人情報の違法使用というニュースが数多過ぎて麻痺してしまっている人もいるかと思いますが、別な意味で麻痺している自分がいます。

広告の仕事をしていると、ターゲティング広告やら企業が保有するデータを活用したDMP構築など、情報を資産(武器)として日頃から取り扱う側にいます。皆さんご周知のとおり、それは個人を特定できないように加工したうえで使用されるので気持ちよくはないと思いますが、(企業が雑な扱いをしない限り)安全ではある訳です。

だから、リクナビ問題も「正規のメニューにはなってなかったとして、やっててもおかしくないよな」なんて感覚になってしまう。

位置情報など、時間と場所などリアルなものと紐づいた場合には個人を特定できる可能性があるのは否めないが、オンライン上の行動ターゲティングではクリティカルな個人情報を手に入れない限り、かなりそれっぽいペルソナを描くことは出来るだろうが特定は厳しそうと思っている。違うかもだけど。。

しかし、よくよく思うのは、

皆さん便益を得ているのだろうか?

話題の情報銀行が語られる文脈でも言われるが、「利用者が便益を感じるのであれば喜んで個人情報を提供してくれるのである」という人たちがいる。

しかしながら、現状では自分の好みにぴったりな商品のレコメンドするくらいに留まっている気がするのだが(知らないだけで進んでるかも)、買い物の利便性向上のためだけで便益と呼べるのかが分からない。

欲しいモノをどんどん紹介したって財布の中身は有限であり、どんだけ「これも欲しいでしょ?」「あれも好きなやつでしょ?」と迫ってこられても、すいません(広告主とかパートナーとかもいるからさ)と心の中で唱えてウィンドウを閉じるしかないのだ。

でも、無関心はいけないよ。

技術の細部まで理解する必要はないけれど、企業が何を考えて自分に近づいてきているのかは知らないといけない。目の前に、とんでもない美女がいきなり現れて「早速だけど飲みにいきましょ」とか言われたら、美人局かなとか思う訳じゃん。だから、何気ないふりをして自分に近づいてくる人は気を付けないと。




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