見出し画像

7/23 言いたがり大国ニッポン

もはやワイドショーネタになっていることなので、色々な人が色々なことを書いているので、私もそれに乗っかって思ったことを書きたいと思います。

▼目次
 ・株主でもないのに会社経営に口を出せる日本
 ・Newspicksの記事をベースにした考察
 ・何でもエンタメ化して喜ぶの止め・・・

・株主でもないのに会社経営に口を出せる日本

この事象にはパワハラやら労使間問題やら、色々な問題が潜んでいますが、恐らく我々は幸いにも(?)本来ならクローズドにされるはずの、いち企業内のゴタゴタを、たまたま目にしているに過ぎないんです。

過去にも大塚家具の親子間トラブルであったり、色々と世間の耳目に晒されることは少なくない訳ですが、いずれも経済問題の中で語られていた気がします(気がする。。)

この吉本問題は芸能界という比較的一般市民にも近しい(語りやすい)問題でもあったため、多くの人があれこれ言い、当初闇営業をした芸人諸氏が責められていた構図も、いつの間にか労使間の問題にすり替わり「社長は引責辞任しろ!」的な風向きになってしまった。

Newspicksの記事が論点を整理して分かりやすかったので、こちらを道しるべにまとめていきたい。

論点①:記者会見を止めた「理由」

これは企業側(吉本側)の話が至極真っ当な話だと思うのは私だけだろうか?

岡本) 今思えば、2人が記者会見をしたいと言ってきた時点で、させるべきだったのかもしれません。2人に自分たちで会見をさせてしまったのを見て、そう反省しています。ただ、もともとこの話は、ヒアリングをした時に彼らが「お金をもらっていない」と発言したことから始まってます。

でもある段階でもらっているとなり、関係している芸人の人数も増え、結果的に11人のタレントが金額の大小関係なく、お金を受け取っていた。その時点で我々は混乱し、ちゃんとヒアリングして調査して、次は正確な情報を公表する必要があると思いました。

だから、情報が中途半端な状況で会見をすると、もっと世の中を混乱させてしまうのではないかと考えて、会見を開いてきませんでした。
そういった中で、芸人たち個人の思いを受け止めるにはあまりにも期間が短くて。我々も余裕がなく、金額についても、芸人がそれぞれ違うことを言うので、そちらのことばかり考えてしまいました。
その結果、彼らに寄り添いきれなかったと思っています。申し訳なかった。
※Newspicks記事から引用

ちゃんと調査して正確な情報を公表しようとするのは間違いではありません。それすらも、「後出しだ、後付けだ」「遅らせるための時間稼ぎだ」などと世間は企業側を批判するのなら、全く冷静な議論は行われていないと思うべきでしょう。正確な状況が分かるまで調査するのは誤りだとは思いません。

論点②:パワハラ発言の「真相」

「クビにする」というのは、そうですね、芸人4人の会話の中から被害者の思いが伝わってこなかったので、「いい加減にしろよ」という気持ちも込めて言ってしまいました。
それぞれが「自分はこうしたい」という意見ばかり言っていたので、そういう話をしているのを聞いて、ものすごく悲しいというか、情けないというか。
だから会見をすることを止めるという目的ではなくて、父親が息子に「勘当や、いい加減にせい」という意味で「もう勝手にせい。会見したらクビや」と言いました。
圧力はかけるつもりはなくて、家族の間での会話のようなトーンで言ったつもりです。
でもそれを圧力だと認識されてしまって、結果的に相手にパワハラだと思わせてしまったのは僕のダメなところ。本当に情けない話ですけども。彼らとのコミュニケーション不足を認識しております。
※Newspicks記事から引用

パワハラは絶対に良くない。

しかし、宮迫・田村両氏も企業側の調査が完了していないということを汲んで、お互い協力すべきだったんじゃなかろうか?そんな協力も出来ないくらいに冷え切った関係だったのなら、致し方ないが。。。良い大人同士が建設的な話が出来ないほど感情的な状況だったのだろうか? どの企業でもある話だと思うのですが、上司と部下はそれぞれが自分勝手なことを言うものだと思います。

仮に一般企業の話に当てはめてみるとして、宮迫さん・田村さんは会社でいったらどの辺りの役職でしょうか?部長とか局長、支社長クラスの結構偉い立場にいるのではと推察します。そういった、ある程度の社内的立場や経験・スキルを持った人が自分のことだけ言いまくったら、どんな上司だってキレるんではないでしょうか?それこそ「お前、自分のことばっかりだな」と。互いに歩み寄れなかったんだなと思うと悲しくなります。

それに、語気が強くなった言葉を笑いとして受け取るというのは確実に無理でしょう。どうしたって、受け取り手には恫喝にしか聞こえないと思います。コミュニケーションが不足していたとか、そういう次元でも無い気がするし、どんな関係であっても怒鳴ってはその後のコミュニケーションが進まなくなるとは思います。

論点③:「反社会勢力」との関係

反社チェックはしていたとのことですが、それだけ彼ら(反社)も巧妙に表社会に入り込んでいるということにも問題意識を向けた方がいいと思う。いつだって日本は「何で気が付かなかったんだ?」と気が付かない方(泥棒だったら盗まれた側)を責めようとするのですが、悪いのは確実に反社会的勢力なのです。京アニ放火事件も、何故あれだけの死傷者を出してしまったか?と建物の構造に原因を見出すのではなく、放火犯が悪いのです。

反社が関わっているか否かにどうしたら気づくか?ということが大事なのは言わずもがなですが、話すべき論点を見誤っては余計な時間を食うだけだと思います。

論点④:経営陣の「進退」

やっぱりこういう話になるのですが、日本人はどうしても問題を起こしたら辞めさせたいんですね。死んで詫びろとは言えないから、取り敢えず身を引いて下さいと。こればっかりは、日本人の変わらない気風として不思議。

論点⑤:吉本芸人たちの反応

今しか言うタイミングが無いし、これまでの鬱憤を晴らすかのように皆さんツイートされていますが、言いっぱなしで終わったり、先輩方が変えてくれるやろ、くらいにしか思ってなさそうで何とも言えない。加藤浩二さんのスッキリでの発言が話題ですが、彼にどんな意図や企みがあるにせよ、ポジション取って発言したのはスッキリしますね。

何でもエンタメ化しなくていいのに

そう思います。だって、世の中の人は結局安全なところから応援の言葉を投げたり、罵声を浴びせたりする訳で(しかも匿名で)、ほんと我々は何でも雑食的に消費して食い潰してしまうんだなと呆れてしまいます。

今回たまたまテレビで「お笑い」を提供する吉本興業のことが話題になっただけで、1つの会社の中で起きたことであるには違いありません。

知っていたのか知らなかったのか今となっては分かりませんが、特殊詐欺グループの人たちからお金を貰っていて、けど「貰ってない」と一時的には嘘をつき、「クビにするぞ!」と脅されたら世論に訴えかけて同情を誘う。世間は上手く使われているだけの気がしてならないし、参院選後の結構重要なタイミングで、世論がこういうことに一生懸命になってしまうのも何か納得がいかないし、日本人はホントに他人に興味があり過ぎですよ。

どういう結末になるのかしら。

その前に世間は飽きて他の話題に気が移ってしまうと思うけどね。



もしサポート頂けることがあれば、それは金額の多寡というより、そのお気持ちが私に多大なる自信を与えてくれます。それに感謝致します。