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5/17 ”お前ら結局、土管だからな”の衝撃

毎度ネタ元が一緒で恐縮です。
しかし、若林恵さんの一言というのは何か頭に残りやすいんですよね。
若い風にいえば「ぶっ刺ささる感じ」とでも言うのでしょうか。

podcast、面白いので是非聴いてみて欲しいです。

主旨としては、
若林さんが立ち上げた黒鳥社(blkswn)はコンテンツの制作とディストリビューションを分けており、あくまでコンテンツの制作のみに特化した出版社であるということ。(何より黒鳥社は完パケして納品するということに驚いた)そして納品した後は、出版社が日版などの取次会社に卸して書店に並ぶに至る。
作った本を本屋に届ける機能を指して、土管と表現した訳です。若林さんならではの表現で心に残ったという次第です。

改めて考えてみても、
出版社にとっては、コンテンツを制作するというのが最重要である。

しかし、書店にいくと膨大な新刊本が並んでいますが、どれも似たりよったりな気がするのは私だけだろうか。著者の「はじめに」や「目次」を読んでも大体同じようなことが書いてある。

出版取次会社の金融機能あってこそ


出版社からしたら出せば儲かる、というか出せば取次会社が委託販売で受けてくれるから出版社からすれば一時的にでも売上がたつ。売れずに返ってくる可能性だってある訳だけど、取り敢えずは回っている感が出る。でも、売れなかったら返品されて、取次会社から受け取ったお金を返品分は支払わないといけない。
ある意味、取次会社が金融機能を担っているから回っているように見えるだけで、新しい本を次々に出していかないと出版社は返品本の支払いに追われてしまう。逆に、新刊を出し続ければ支払を先送りできる。とにかく何でもいいから出しまくる。売れるんであれば右翼本・ヘイト本も出す、出しまくる。けど、実際は儲かってない。悪循環。行き着く先の破綻。


編集者で同じく注目を浴びている箕輪厚介さんも、
同様にNewspicksBookでビジネス本を出しておきながらもビジネス本はオワコンと言ってのけるあたり、ぶっ刺さりますね。

オワコン発言についても、
もう本ばかり読んでないで動こうよ、
というメッセージが根底にある訳ですが、意識高い系の方々がこぞって箕輪さん編集本を買って読み、そのうち箕輪さんの本を買って読むことに満足し始める雰囲気が出てきてしまった。それでは不味いと思って、一旦ぶっ壊しますと言ってました。

いつの頃からか、
行動しないで文句言ってる奴はカス
みたいな雰囲気があったような気がしています。そういった発言の主たちは自ら起業して新しい世界を開拓していった訳ですが。

それぞれの事情によって、そう成れなかった人たちが、
意識高い系として活躍?している。けど、意識だけ高くて本を読むということが行動の終着点になっているから、著者がメッセージとして本当に伝えたいことというのは、誰も実行しないで終わる。そこが問題であると箕輪氏。

ただ、着実に進んでいる感も持っていらっしゃって、行動に移す、チャレンジまでは行けていないけど、行動して失敗することを揶揄する雰囲気が無くなりつつある、という世相の分析は興味深いものがありました。


若林さん然り、箕輪さん然り、
コンテンツメーカーのお二人は愚直に作りたいものを作っていて、
それがまた面白いものであるから、ほんとスゲーなと思います。

感想で終わりです。意識高い系でもないので、すみません。


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