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6/1 何をしたら変われるのかな?

最近、古市憲寿さんの本を読んだ。ちょっと前の本だけども。

「第3章 俳優はなぜ映画を撮ったのか」の章で小橋賢児さんが紹介されていた。現在は映画監督をしていたり、映像製作会社を経営していたりするようだ。私は、俳優として活躍されていた記憶の方が印象的だが、悩みながらも多方面で活躍するに至ったことが尊敬に値する。

その章の中でピースボートに乗る若者について言及された箇所があった。

古市さんが出版した「希望難民ご一行様」に詳しくあるようだが、ピースボートに乗る若者たちに乗船動機を聞いたところ、こう答えが返ってきたらしい。

「それまでの生活を抜け出したかった」


彼らは「ピースボートに乗ったら何かが変わるかもしれない」「このままで人生が終わったらつまらない」「乗ったのは、行き詰まってたから」と言う風に退屈な日常からの「出口」をピースボートに求めていた 
※古市憲寿「希望難民ご一行様」光文社新書 2010

よく居酒屋のトイレに行くとポスターが貼ってあったなと思い出す。

仕事仲間や友人たちと楽しく居酒屋で飲んでいても何か満たされない。ふと、喧騒から離れて我に帰ったときに思う。「このままでいいのか?」そんな風に人はピースボートに乗船していくのだろうか。

何をしたら人は変わるのかな?

これをしたら人生変わるなんてことはない、きっとない。成功した人がよく言う、海外に行って世界を広げたと言うのは満更嘘ではないとは思う。私もバックパックを背負って東南アジア各国を3ヶ月くらいかけてウロウロしたこともある。けど、誰もがみんな海外に行って変わるなんてことはないだろう。安易で分かりやすく見えるものほど、危険なものはない。

変わろうと思ったとき、やはり一人では変われない。誰かそれを手伝ってくれる人が必要になる。たとえどんなに仲が良くても、どんなに自分のことを分かっていても、どれだけ時間を共有していたとしても、変わるのを手伝えるのは身近な彼らではないかもしれない。

ピースボートに乗ったからと行って、劇的に人生が好転したり、人生の行き詰まりが解消したりすることはない。きっとない。だけど、その一歩から始まる行動が、次の行動を生み、少しづつ何かを変えていくんだろう。

後退であっても進歩だ

きっとね。

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