10/21 営業職ネクスト

以前こんな記事を書いた。

私は広告会社で営業担当をしている人間な訳だが、こんな昭和な営業いるかよ、とツッコミたくなるベルフェイス社のCMもまんざら冗談と思えないのがこの業界の怖いところである。

いまはどうか分からないが、ほんの数年前まで朝イチで掲載紙2~3部を届けにわざわざ得意先に行ったり、請求書も手渡しが丁寧だからとそれだけ持って電車に乗ったことも数知れず。全ては、お得意との接点を増やしコミュニケーションを取るため。そうやって関係性を築いていくんだと教わる。。。

そりゃあ、マーケ職やクリエイティブ職からみれば、非効率極まりないことをしていたと思われていたこともあったろう。

そんな過去があったからなのか、今私は役職を兼務している関係もあって営業職の役職である「シニア・アカウントエグゼクティブ」とプランナー職の「シニア・プランナー」を選べる立場にある。どちらを選んだかというと、もちろんシニア・プランナーと名刺に書いている(中身は変わらないのに、、、)

広告会社の営業というと、テンプレ的なスタイルが有名になり過ぎているが、実は多様なのである。

我々はいわゆる広告セールスだけを行っているのではなく、プロデューサー的な立ち回りもするし、コンサルっぽいこともする正直何でも屋といえる職種で、だからこそ人によってその認識も異なれば、スキルや経験にもバラつきがあるし、本当に千差万別である。

そしてある意味で職人的なポジションでもあるので、誰に教わったか?つまり、誰が先輩だったかによってもその営業スタイルは大きく影響を受ける職種だ。未だに昭和的アプローチを続けている人に師事すればそうなる可能性は高いだろうし、合理的なアプローチをしている人ももちろんいる。最終的には、先輩方のスタイルを真似るのか、反面教師にするか、自分の判断を重ねてスタイルを構築していく訳だが、これからの広告会社の営業はどうあるべきなのだろうか。

御用聞き営業が否定されたのは明らかだ。以前から、自分から新領域のビジネスを生み出していく人が良しとされていたと思うが、このテクノロジーに依存した世の中でどう新領域を開拓できるのか?

そのヒントがこのキャンペーンにある。

数年おきにいわゆるオールドメディア(新聞や雑誌、ラジオなど)をデジタルと掛け合せたりしてこれまでに無い使い方を見せてくれるキャンペーンが生まれる。

これを「スゲーな」と指をくわえて見てるだけじゃなく、営業職にもこれまでにない発想が求められる時代が既に来ている。御用聞き営業でもない、伝書鳩営業でもない、単なるチームの潤滑油営業でもない、営業に。

それってつまり、経営者的な人なんだけどね。世の中で目立っている人はほとんど経営者や個人事業主だし、使い古された言葉だけど「自分が経営者ならどうする?」ってのを一歩進めて、「いつでも経営者になれるぞ」って感じで仕事に取り組むことなんだと思う。

自分の職務領域を勝手に狭く規定して自らを動きにくく縛り付けるくらいなら、他部署の領域を侵食していくクリエイティビティを身に付けたいものだ。

あんまりやり過ぎると出しゃばるな!って怒られるかもしれないけど。


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