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紙の国語辞典

紙の国語辞典を買い直したい。今、使っているのは小学校でお世話になった先生から頂いたものだ。愛着もあるのだが、42,000語では少々、語彙が少ない。

最初に辞書(「辞典」と「辞書」が入り交じっているが、頭に”国語”を付した時は前者、ない時は後者の方がしっくりくる気がする)の引き方を習ったのは、小学2年生だった。辞書を早く引く競争をしていたわけではないが、授業参観の日で母が後ろで見ていたこともありかなり焦っていた。おかげで、本当は引き方がさっぱり分からなかったのだが、見栄を張ってできたフリをした記憶がある。

ちゃんと引き方が分かるようになってからは、調べた言葉を丸で囲んだり、蛍光ペンで色付けしたりしたので、随分と見た目がうるさい辞書になっていった(それでも、高校の日本史Bの用語集よりは綺麗だ。あれはもう、調べた用語に印がついているどころか、使いすぎて手垢だらけ。おまけに開きすぎが原因で、背割れしてページが剝がれている。でも、捨てられない)。

言葉に印がついているので、かつてどの言葉を調べたのか一目瞭然である。見ていると、なかなか懐かしい気分にもなる。


今、国語辞典を使うのは、手紙とnoteを書く時だ。先ほども、上記の「入り交じる」と「入り混じる」の使い分けを調べた。手紙もnoteも、同じ言葉の連続や多用は避けたい。ゆえに異なる言い回しや、類義語を探す際に辞書を用いる。また、ふと「この言葉の使い方(意味)は合っているのか」「こういう意味を表す言葉は、これだったかな」と思うこともある。実際に調べてみると、微妙にニュアンスが違ったり、意味を取り違えていたりする時がある。誤用を避けるとともに、思い込みや勘違いの訂正ができる瞬間が嬉しい。

英語(英和辞典)はさすがに電子辞書を使うが(論文を読む際に、いちいち紙の辞書を引いていたら時間ばかりかかる)、国語辞典は紙がいい。電子辞書にも二種類のそれが収録されているが、滅多に使うことがない。それこそ、使っている紙の辞書には載っていない言葉を調べる時ぐらいである。だから、紙の辞書を買い直したいのだが。


少し前に、朝のテレビで三省堂が数年ぶりに国語辞典を改定するといっていた。時代に合わせて辞書から消える言葉、新たに掲載される言葉がいろいろあるようだ。確かに、今やもうコレクトコールで電話をかけることなどないだろうし、私の世代でも皆に通じる言葉ではない(だが、ペレストロイカが消える言葉になるのは不思議だ)。反対に、遠慮のかたまりや、ソーシャルディスタンスなどが新語として追加されるようだ。

ざっと追加される言葉を見たが、自分では使わない言葉やまったく意味の分からない言葉が多数ある。SNS界隈で使用されている(のだろうと推測する)新しい語は、今後も自分では使わないだろうなと思う。

三省堂の国語辞典[第八版]の収録語彙数は、約84,000語のようだ。今使っている辞書の倍である。出版社にこだわりはないし、せっかくならここの辞書を買うか。12月中旬以降に発売予定のようだが…。

それまでは、今の辞書にもうちょっと頑張ってもらおうか。新しい辞書も欲しいが、愛着があることは間違いないのだから。


参照

三省堂国語辞典 第八版 小型版

2021. 10.5 取得

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