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【図解まとめ】『転職の思考法』を図解で分かりやすく要約

今回は、2018年6月に発売されるやわずか2カ月で10万部を突破し、その後も売れ続けている『転職の思考法』を要約していきます。

『転職の思考法』はこんな人にオススメ

以下のような人には是非読んで欲しい本になります。

◯既に転職活動をしていて、具体的にどのように会社を選べばいいのか知りたい人
◯市場価値の高い人間になって、食いっぱぐれることない安定した生活をしたい人
◯自分がどのような強みをつけるべきか、経験を積むべきかを知りたい人
◯就職活動に当たって、今後の自分のキャリアを考えたり、自分に合う業界・企業の選び方を知りたい大学生

また、金剛玉石で選ぶのが難しいベンチャーの見極め方が知りたい、という人にもオススメでしょう。

『転職の思考法』の目次

第1章 仕事の寿命が尽きる前に伸びる市場に身を晒せ
ー一生食えるを確保する4ステップ
第2章 「転職は悪」は努力を放棄したものの言い訳に過ぎない
ー組織の論理が人の心を殺すとき
第3章 あなたがいなくなっても会社は確実に回る
ー残される社員、ついてくるパートナーとどう向き合うべきか
第4章 仕事はいつから楽しくないものになったのだろうか?
ー心から納得のいく仕事を見つけるために大切なこと

図解で重要ポイントを要約まとめ

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この『転職の思考法』は、転職の小手先のテクニックではなく、転職とキャリアの本質的な考え方を説いていることが特徴です。
目から鱗の本質情報ばかりで、自分の今後のキャリアの方針に最も影響を与えた書籍になりました。
あまりにも参考になったので、読み終わった後に就職活動を控える学生を始め、いろんな人にオススメしたり、プレゼントしました。

今回はこの転職の思考法の中でも特に重要な、「一生食える」を確保する4つのステップをご紹介します。

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一生食えるを確保する4ステップは
①自分のマーケットバリューを測る
②今の仕事の寿命を知る
③強みが死ぬ前に伸びる市場にピボットする
④伸びる市場の中からベストな会社を見極める

から構成されます。
1つずつ見ていきます。

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まずは①自分のマーケットバリューを測るから。

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まずは大前提として、「自分は商品である」という発想をするようにしてください。市場価値の高い人はみんなこの思考で生きています。
どういうことかと言うと、「会社に対して自分という商品を売り、会社がそれを買うから給料が発生している」という考え方です。
給料は自分という商品の値段ということです。

その上で、自分という商品のマーケットバリューを知ることが最初のステップになります。

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では、自分のマーケットバリューはどうやって決まるのか?
バリューを規定する要素が3つあります。それが、技術資産・人的資産・業界の生産性です。
給料の期待値は業界の生産性・人的資産・技術資産の掛け算で決まります。

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技術資産とは、自分が持っている価値のある技術のことです。
この技術資産は専門性経験の2つに分解されます。
専門性とは職種に近いものです。営業やマーケティング、プログラミング、デザインなどがその例です。
一方、経験とはこの職種に紐づかない技術のことで、例えば、チームを率いた経験、事業部長の経験や子会社の経営経験などが該当します。

この専門性と経験のうち、他の会社でも展開できるものだけが技術資産と言えます。

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ここで出てくる疑問が、「専門性と経験のどちらを身につけるべきか?」です。
結論から言うと、年齢によって身につけるべき技術は違います。
20代は専門性、30代以降は経験をとりましょう。
なぜなら、専門性は誰でも学べば獲得可能だが、経験は専門性のある人間にしか回ってこないからです。

特に普通の人ほど経験で勝負すべきだと著者は言います。
というのも、専門性で上に上り詰めるには明らかにセンスが必要だからです。若い頃の影響や与えられた才能に大きく影響を受けます。
しかし、経験はどこを選ぶかというポジショニングの問題であり、センスや才能は必要ありません。

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マーケットバリューを規定する要素の2つ目が人的資産です。平たく言えば、人的資産とは人脈のことです。
あなたがもし転職したとしても変わらず仕事をくれる人はいるでしょうか?
この人脈は、20代は大した価値にならないが、歳をとり40代以降になると極めて重要になります。
なぜなら優秀な人ほど意外と貸し借りで動いているからです。

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そして、最後、マーケットバリューを規定する要素の3つ目が業界の生産性になります。

業界の生産性
その業界にいる人間が平均一人当たりどれ程の価値を生み出しているか、つまり一人当たりの粗利に該当します。

一番粗利が低い業界と一番高い粗利が高い業界では、20倍近く粗利が違うそうです。そして、給料はこの粗利から発生するので、どの業界を選ぶかで給与の期待値は圧倒的に上下するんです。

給与の期待値は業界の生産性にもっとも大きく影響を受けます。いくら技術資産や人的資産が高くてもそもそもの産業を間違ったらどうしようもありません。20倍の差は個人の力で覆すのは到底無理な数字だからです。

そして、技術資産も人的資産もない場合は、既に生産性が高い業界か今後成長する業界や仕事を選ぶべきだと筆者は言います。

業界が成長するかなんてどうやって確かめればいいのか?

それはSTEP2で説明する仕事のライフサイクルのフレームワークをつかえば分かります。

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仕事にはニッチ、スター、ルーティンワーク、消滅の4種類あります。
仕事は生まれて、消えるものです。
全ての仕事はニッチ→スター→ルーティンワーク→消滅の順でライフサイクルに沿って生まれては消えていきます。

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まず、①椅子の数は少ないが替えが効かない仕事であるニッチな領域が最初に生まれます。
そして、その仕事が儲かることがわかると多くの人が参入して代替可能性は低いが雇用の数は多いスターとなります。

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会社は同じ仕事を誰でもできるようにする必要があるので、スターの仕事はだんだんとシステム化されていきます。
そして一気に代替可能になってルーティンワークになります。

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人件費は非常に大きなコストなので、代替可能な人を大量に雇っている企業は、その人件費を削除するために機械によって代替する方向に進みます。
そして、その仕事で人が担う部分がいずれ消滅してしまいます。

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このフレームワークに自分の技術を当てはめてみると、自分という商品の賞味期限が見えてきます。
ニッチなら今後成長が見込まれる賞味期限の長い仕事、ルーティンワークなら今後衰退していく賞味期限の短い仕事です。

例えば、印刷機器業界での法人向けの新規開拓営業などはルーティーンワーク×ルーティンワークなので、今後高い確率で衰退していくことが見込まれます。

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キャリア戦略で重要なのが、ピボット型のキャリア展開をすることです。
ピボット=方向転換のことで、よく事業をピボットするなどと言う使われ方をします。

キャリアの文脈でいうと、自分の強みに軸足を残しながら、もう片足を今後強くなる部分に少しづつ、ずらしていくキャリアの広げ方のことです。
これが、一生食べていくための最強の方法論と著者は言っています。
もう少し具体的に言うと、自分の軸となる強みの賞味期限が切れる前に、新たな強みを手に入れて掛け合わせてニッチで伸びるマーケットに進出する、ということです。

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では伸びるマーケットをどうやって見極めたらいいのか?

伸びるマーケットを見つけるには2つの方法があります
1つ目が、「複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する」という方法です。
基本的にベンチャーが大企業に勝つには世の中の流れに乗るしかありません。伸びているベンチャーが複数いるということは、マーケットが伸びている、ということに他なりません。

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2つ目が、「既存業界の非効率を突くロジックに着目する」という方法です。

そもそも、誰もがすでに良いと気づいているものには価値はありません。
すでに人気があるということは、イスの数が十分に多くなった状態、つまり仕事の賞味期限は終盤に差し掛かっています。一方で、まだ誰も気づいていないが、よくよく聞くと筋がとっている話はライフサイクルの序盤にある可能性が高いでしょう。
誰かに指摘されて初めて価値がわかるものにこそ価値があるんです。

株で考えると分かりやすいかもしれません。誰が見ても伸びる企業はすでに十分株価が上がっている状態なので、高いリターンは得られませんよね。これと同じことが会社選びでも言えます。

話を戻して、伸びる会社・伸びるマーケットの探し方の2つ目はロジックに着目することです。
伸びる会社は、業界の非効率をつく独自のロジックを持っています。
業界が長く続いていて、かつ、その業界の中に非効率があり、全く違うアプローチで攻めていて、そのロジックが正しい会社は遅かれ早かれ必ず成長します。

業界の非効率とは?
例えば、教育がいい例です。30年以上前からこの国の教育はほとんど変わっておらず、非効率は山のようにあります。これだけインターネットが普及した世界で毎年同じ授業をする教師がいる、というのは非効率ですよね。
この非効率に独自の正しいロジックを持ってアプローチしている会社は、必ず成長すると筆者は言っています。

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伸びる市場がわかったところで、その中の具体的な会社選びの話に移ります。

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ここでみなさんは、
「マーケットバリューを意識することは重要だが、社内の雰囲気のような社内の働きやすさも大事ではないか?」
と疑問に思うかもしれません。
確かにそうです。常人は、
マーケットバリュー・働きやすさ・活躍の可能性の3つで会社を選ぶべきだと筆者は言っています。

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ちなみに、マーケットバリューと働きやすさの2つは相反するものではなく、長期的には一致するものです。マーケットバリューが高い人が集まる会社の方が、働きやすいんです。
なぜなら、会社が上手くいっているときは仲良しクラブでいいが、上手くいかなくなった時にマーケットバリューがない人間ほど、残忍に変わるからです。
自分にバリューがないので、自分の居場所を確保するために正攻法で勝負するのではなく他人を蹴落としてでも、生き残ろうとします。

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活躍の可能性を確かめるためには面接の場で次の3つの質問をしてみましょう。

①どんな人物を求めていてどんな活躍を期待しているのか
②今一番社内で活躍し、評価されている人はどんな人物か?なぜ活躍しているのか?
③自分と同じように中途で入った人物で活躍している人はどんな社内パスを経て、どんな業務を担当しているのか?

この3つを聞いた上で、自分が社内で活躍できるイメージを持てたらOKです。
持てなければ、活躍できる可能性は低く、結果的に転職後に苦しむ可能性は高いので辞めておきましょう。

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最後に今回のまとめです。

①自分のマーケットバリューは技術資産・人的資産・業界の生産性で決まります。特に業界の生産性が大きな影響を与えます。
②全ての仕事はニッチ→スター→ルーティンワーク→消滅のライフサイクルを辿ります。
③自分の軸となる強みの賞味期限が切れる前に、新たな強みを手に入れて掛け合わせてニッチで伸びるマーケットに進出するというピボット型のキャリア戦略が最強。
④会社はマーケットバリュー/働きやすさ/活躍の可能性の3つで選びましょう。

以上になります。

「具体的にどのように会社を選べばいいのか知りたい…」
「市場価値の高い人間になって、食いっぱぐれることない安定した生活をしたい…」
「自分がどのような強みをつけるべきか、経験を積むべきかを知りたい…」

こんな方はぜひ一度、本書を手にとってみてください。

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