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労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果<労働力人口比率>

労働力人口比率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、2023年平均で62.9%と、前年に比べ0.4ポイントの上昇(3年連続の上昇)となりました。
男女別にみると、男性は71.4%と前年と同率、女性は54.8%と0.6ポイントの上昇となりました。
また、15~64歳の労働力人口比率は、2023年平均で81.1%と、前年に比べ0.5ポイントの上昇となりました。
男女別にみると、男性は86.8%と0.1ポイントの上昇、女性は75.2%と0.9ポイントの上昇となりました。
 
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労働力人口比率(労働力率)に関しては、「女性の労働力率」に関する出題
がよくあります。
 
 
【 H27-選択 】
我が国の就業・不就業の実態を調べた「就業構造基本調査(総務省)」をみると、平成24年の男性の年齢別有業率は、すべての年齢階級で低下した。同年の女性については、M宇カーブの底が平成19年に比べて( E )。
 
【 H25-3-B 】
女性の年齢階級別労働力率は、その形状から、M字カーブと呼ばれているが、有配偶者の労働力率が上昇してきたことが寄与して、M字のカーブが以前に比べ浅くなっている。
 
【 H21-4-B 】
働く女性の実情では、平成20年の女性の労働力率を年齢階級別にみると、25~29歳(76.1%)と45~49歳(75.5%)を左右のピークとするM字型カーブを描いているが、M字型の底は昭和54年に25~29歳から30~34歳に移動して以来30~34歳となっていたが、比較可能な昭和43年以降初めて35~39歳となった、とし、また、M字型の底の値は前年に比べ上昇した、としている。
 
【 H12-3-B 】
我が国の女性労働力率を年齢階級別にみると、出産・育児期に低下し、育児終了後に高まるという傾向がみられ、M字型カーブを描くといわれる。M字型カーブが示すピークとピークの間の年齢階級で最も労働力率が低くなるのは1990年代では25~29歳階級である。
 
【 H11-5-B 】
女性の就業意欲の高まり、サービス産業化等を背景に女性の職場進出が進んでおり、女性の労働力率は昭和50年の45.7%から平成9年は50.4%に上昇しているが、年齢階級別にみると、出産・育児期に当たる30~34歳層では、この間、労働力率は横ばいとなっている。
 
【 H10-記述 】
( A )は、( A )=就業者数+完全失業者数/15歳以上人口によって計算されるが、我が国の女性の( A )を年齢階級別にみると、出産・育児期の年齢層で低下した後再び上昇するという、いわゆる( B )カーブを描いている。
 
【 H17-選択 】
1 我が国の女性の労働力率を縦軸にし、年齢階級を横軸にして描画する
 と、あるローマ字の型に似ており、我が国の女性の労働力率は( A )
 字型カーブを描くと言われている。平成16年の我が国の女性の労働力率
 を、年齢階級別に描いてみると、25~29歳層と( B )歳層が左右の
 ピークとなり、30~34歳層がボトムとなっている。
2 日本の女性の労働力率が特徴的なのは、アメリカ、フランス、イタリ
 ア、ドイツ、スウェーデンの女性の年齢階級別の労働力率が描くカーブが
 日本の男性のそれと同じような概ね( C )型の形状となっているから
 である。また、( A )字型カーブのボトムの位置を、長期的に時系列
 比較をしてみると、( D )に移動している。
 
 
答えは、次のとおりです。
【 H27-選択 】
E:30~34歳から35~39歳に移行した
【 H25-3-B 】:正しい。
【 H21-4-B 】:正しい。
【 H12-3-B 】:誤り。
女性の年齢階級別労働力率のM字型カーブにおいて最も労働力率が低くなる階級は、1990年代においては、30~34歳層でした。
【 H11-5-B 】:誤り。
30~34歳層の労働力率は、昭和50年の43.9%から平成9年には56.2%と大きく上昇しています。
【 H10-記述 】
A:労働力率   B:M字型(又は「M字」)
【 H17-選択 】
A:M      B:45~49
C:台形     B:上向き
 
すべて女性の年齢階級別労働力率に着目した出題で、M字型カーブに関連する問題です。
女性の労働力率については、結婚・出産期に当たる年代にいったん低下し、育児が落ち着いた時期に再び上昇するという傾向があり、それを線で描くと「M」に似た曲線となるため、M字型カーブと言われています。
 
この女性の年齢階級別労働力率については、まず、「M字型カーブ」という言葉を知っておくことが基本です。
 
その上で、どの年齢階層がM字の底になっているのかを押さえます。
この点については、平成20年労働力調査以降、M字型の底が35~39歳層に移っています。この年齢階層が変わったタイミングで、すぐに【 H21-4-B 】で出題されています。
【 H27-選択 】でも、この点を論点にしているといえます。
 
ただ、平成27年労働力調査では、M字型カーブの底が再び「30~34歳」となりました。しかし、平成28年労働力調査では、また「35~39歳」となっています。その後、平成29年から令和5年までの労働力調査でも「35~39歳」となっているので、例えば、「平成20年労働力調査以降、一貫してM字型カーブの底は35~39歳層となっている」というような出題があれば誤りです。
ですので、この点は、注意しておきましょう。
 
それと、その底が浅くなってきているという点、これも知っておきましょう。
 
 

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