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令和5年労働組合基礎調査の概況

先日、厚生労働省が「令和5年労働組合基礎調査の概況」を公表しました。
 
令和5年6月30日現在における
● 推定組織率(雇用者数に占める労働組合員数の割合)は16.3%(前年より0.2ポイント低下)
● 女性の推定組織率は12.4%(前年より0.1ポイント低下)
● パートタイム労働者の推定組織率は8.4%(前年より0.1ポイント低下)
となっています。
 
この調査に基づく「推定組織率」、これは何度も試験に出題されています。
 
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【 H20-1-B 】
基礎調査結果によれば、平成19年6月30日現在における労働組合の推定組織率(雇用者数に占める労働組合員数の割合)は、18.1%と初めて20%を下回った。一方、単位労働組合のパートタイム労働者の労働組合員数は、対前年比で14.2%増と増加する傾向にあるが、その推定組織率(パートタイム労働者の労働組合員数を短時間雇用者数で除して得られた数値)は4.8%と低下する傾向にある。
 
【 H18-3-E 】
基礎調査によると、平成17年6月30日現在の労働組合数や労働組合員数はともに前年に比べて減少し、推定組織率(雇用者数に占める労働組合員数の割合)は低下したものの20%にとどまった。
 
【 H15-3-E 】
厚生労働省「平成14年労働組合基礎調査」によると、労働組合数も労働組合員数も前年に比べ減少し、労働組合の推定組織率は20.2%と前年に比べてわずかに低下し、推定組織率の低下傾向が続いている。なお、こうした中で、パートタイム労働者の組合員数は前年より増加しているが、パートタイム労働者にかかる推定組織率は3%を下回る状況である。
 
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いずれも推定組織率を論点としています。
 
推定組織率は、平成15年には20%を下回って19.6%となり、
その後も
平成16年:19.2%、平成17年:18.7%、平成18年:18.2%、平成19年:18.1%
と低下が続きました。
ただ、平成20年以降は、いったん下げ止まりの状態となり、平成20年は18.1%と前年と同じ、平成21年は、18.5%と、久々に上昇しました。
で、平成22年は、前年と同じ18.5%でしたが、その後は、また低下傾向を示し、令和元年には初めて17%を下回りました。
令和2年は11年ぶりに上昇し、17%台に戻りましたが、令和3年は、再び17%を下回り、令和4年は16.5%、令和5年は16.3%と2年連続で過去最低となっています。
 
ここでは、【 H20-1-B 】、【 H18-3-E 】、【 H15-3-E 】と3問だけ挙げていますが、これら以外にも出題はあります。
 
労働経済の数値、ピンポイントですべてを押さえるってことになると、大変なことになりますが、この推定組織率は、ピンポイントで押さえておいてもよいところです。
少なくとも、20%は下回っているってことは、知っておく必要があります。
 
前述の問題の答えですが、
【 H20-1-B 】は、
「平成19年に初めて20%を下回った」としているので、誤りです。
 
【 H18-3-E 】は、
「低下したものの20%にとどまった」としているので、やはり、誤りです。
すでに20%を下回っていましたから。
 
【 H15-3-E 】は、正しい内容として出題されたものです。
 
「令和5年労働組合基礎調査の概況」の詳細は↓
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/23/index.html


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