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「だけど、進んでいかなきゃいけない」

2023年の最後の日、自担である髙橋海人さんが発した言葉は、
私の心に衝撃を落としたままになっていた。
その言葉を咀嚼するのに時間がかかってしまったけど、
文章として残しておこうと思う。

「それも含めて、認めて肯定していかなきゃいけない」

2023年のおおみそかに配信された「King & Princeの1年を振り返る」という企画の中の発言だった。
King & Princeは2023年にメンバー3人が脱退し、5月23日からは2人で活動している。
メンバーの脱退を発表した日から3人の脱退までの半年間を、海人はどんな気持ちで過ごしていたの?と相方の永瀬くんに聞かれて、自担はこう答えた。

「限界…期限っていうか
最終的に終わることだって無くはないのかって知った時だったし
生きていく上で、自分の想像してた通りには動かないなぁってわかった瞬間だったし
それも含めて、やっぱ自分たちはさ、認めて、肯定して、
前に進んでいかなきゃいけない」

メンバーの脱退の発表を聞いた時、永遠は無いと知った。
いや永遠など無いことくらい頭では分かっていたけど、
実感としてそれを”知ってしまった””分からされてしまった”出来事だった。
終わりが現実として近い未来に存在する。それを理解することは苦しいほどの痛みを伴った。
もしかしたら、彼らもファンと同じ痛みを味わっていたのかな…とこの発言を聞いて感じた。永遠などないことを痛みとして実感すること。それを自分たちの選択において理解する過程。
想像すると、なんとも切なかった。

限界はある。いつか終わる。現実はままならないこと、
それも含めて認めて、肯定して、自分たちは進む。
「肯定したい」でも「肯定できる」でもなく、認めて肯定して進んで「いかなきゃいけない」と自担は言った。
まるで自分に課しているような言い方に、私は衝撃を受けた。

そういう心境になったのは、きっとファンや世間が見ているからだろうな、彼ら2人を。
どうしようもない事も、太刀打ちできない事も、生まれるたくさんの感情も、無かったことにはできない。そこは認めるしかない。
だけど決めた以上、自分たちは自分たちのやり方でKing & Princeを背負っていく。永遠など無いと"分かってしまった"ファンへ、それでも楽しさや希望を届けるために、今を肯定して進んでいかなきゃいけない。
現実のままならなさを認めることと、現実を知って翳りがさしたファンの心に光を灯すこと。
相反するふたつのことを抱えながら前進していく、2人になったKing & Prince。
それは矜持でもあり使命かもしれないし、覚悟かもしれないけど、優しさでもあるのかな。

アイドルとして見せたいものと、ファンが見てしまった現実と、そこを埋めていくこと。
2人になってから「楽しもう」とファンにいつも伝えてくれていた自担と、
おおみそかにぽつぽつと語られた言葉に、アイドルという立場の難しさを思わずにはいられなかった。

わたしは自担の複雑な内面が好きだけど、気楽に生きてほしいとも思う
でもなかなかそうもいかなくて、こういう場面に出会うたびに言葉にならない気持ちが積もっていく。

だけど、こうしてカメラのあるところで思いを少し教えてくれたことは
忘れないだろうな


※追記

"あの時"を具体的に語ることがなかった海人くんからこういう話を聞けて、正直言うと嬉しかった

そしてそれを受けて「だからこその輝き」と言ってくれた廉くんの言葉は
それさえも光だと肯定してくれているようで、でっかい人だなと思ったし、救われた

たくさんのことを抱えて進む2人が見せてくれるものを
私はまっすぐ受け取りたいな

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