最近移動時間によくPodcastを聴いている。
ラジオはどうしてもリアルタイムの色合いが強く、過去の放送を遡ることを合法的に行うのは不可能であるが、Podcastであればそれが可能で、いつでも放送に追いつくことが出来るというのが魅力的だ。内輪色が強くなりがちな音声コンテンツにおいて過去の放送をいとも簡単に振り返れるというのは結構ありがたいものなのだ。

ラジオ局がPodcastに進出を始めてからPodcast界は群雄割拠だと言える。配信が行われているプラットフォームも様々だが私はSpotifyユーザーなのでそこで聞けるものを主に聞いている。

① 西加奈子が選ぶ12冊の処方箋

作家の西加奈子さんが現代人の悩み相談を行う全12回のPodcast。西加奈子さんの小説を読んだ方なら分かると思うが発せられる言葉選びがとても優しくて聞き心地がとてもいい。悩みを受け止める技量がある人にしかできない受け答えの数々で疲弊した現代人にぜひ聞いてほしい。おすすめ。

② ハイパーハードボイルドグルメリポートno vision

超没入型音声ドキュメンタリー、ハイパーハードボイルドグルメリポートの音声版。右翼、左翼、風俗嬢、パパラッチなどなどテレビでは取り上げられないような人々の食事を通したドキュメンタリー。音声だけということもあって想像力を駆使しながら聴くことでより緊張感が増す。どんな人も生きるためにはご飯を食べる、そんな当たり前のことを切り口にしている分、生々しく残酷であったり、同じ人間であることを痛感させられる場面も多い。映像版のハイパーハードボイルドグルメリポートを見てからの方が番組の雰囲気を掴めておもしろいかも。

③ ラランドの声溜めラジオ

みんな大好きラランドのPodcast。正確にはGERAで配信されているものがPodcastで聞けるようにもなっている。下ネタ全開で2人の素のような部分がより鮮明に知ることが出来るのでラランドファンにはおすすめ。1本1時間前後で聞きごたえも十分。深夜バスに乗ってるときにずっと聴いてたけどあっという間に時間が過ぎていった。ラランドほんまにありがとう～。

④ 安住紳一郎の日曜天国

日本のラジオのてっぺん、聴取率が1％を超えれば凄いと言われるラジオ界で脅威の2%を達成したりする「安住紳一郎の日曜天国」。そんな番組を2007年の放送回から現在まで全て聞くことが出来るというサポートの手厚さ。（※オープニングトークなどの一部のみ）安住さんならではの視点で切り取られる日常はどれも魅力的でくすっと笑ってしまう。2007年のところを聴いていると時代感覚がこんがらがってくるがそれもおもしろい。音声コンテンツにハマった人は一度ラジオ界の頂点に触れてみて欲しい。絶対に好きになるはず。

移動時間が苦にならないってだけで結構生きやすい。
聞きたいものが多すぎて時間が足りないのはありがたい悩みかも。

おわり