元泉号

「海洋性レクリエーションを通して全国の子供たちの心と体の育成を行っている」という、「公益財団法人ブルーシー・アンド・グリーンランド財団」(略称:B&G財団)が、「『平成』から思い浮かぶ有名人」というアンケート調査の結果を発表した。結局お前ら何の団体なの、と思うし、冒頭からカギ括弧が多くなってしまったことも、ついでに「海洋性レクリエーション」の「性」も気になるが、一旦全部置いておこう。

アンケートの結果、1位の安室奈美恵をはじめ、「平成おじさん」小渕恵三や、羽生結弦、イチローなどのアスリート、まさかの8位「今上天皇 明仁」などがランクインしているが、またもやその辺は置いておいて、9位に注目したい。平泉成だ。もちろんこれは、平成時代における活躍とは関係なく、名前そのものによるランクインであると考えていいだろう。同じ理由でHey!Say!JUMPもランクインしてるが(6位)、これには「この子達をランクインさせたい」というファン心理も少なからず働いていると思われる。

つまり、一番バカみたいな理由でランクインしたのは平泉成である。一番視覚的な理由と言ってもいい。平泉成がデビュー時の「平泉征」から「平泉成」に改名したのは改元以前のことらしいので、これはもう純粋に「平」と「成」が入ってるというだけの話だ。

新しい元号が何になるかはもちろん知らないし、予測できる知識もない。そもそも事前に当てられちゃったら変える決まりらしいので、不毛だ。ただ、平泉成も一緒に改名してくれないかな、とは夢想する。「平泉成」改め「○泉○」。さかのぼって、歴代の平泉成も考えてしまう。「昭泉和(あきいずみかず)」や「大泉正(おおいずみただし)」、「明泉治(めいせんおさむ)」、「幕泉末(ばくいずみまつ)」など。もはや元号じゃないのもあるが、別にどうでもいい。

「平成が終わる」ということの意味がよくわかっていない。「平成最後の」っていう常套句に一体どういう感慨を抱いたらいいのか。神から人間になった昭和天皇は別として、天皇が変わるってことがそんなに大したことなのか。佳子さまが大学をご卒業なさったことのほうがよっぽど感慨深い。昭和の末生まれ、改元当時に平泉成が「略して平成だ!」と話題になったのも知らない人間としては、これが正直なところだ。新しい元号が発表された暁には、すぐさまそれを「○泉○」に代入してみるだろう。それ以外にやることない。「○泉○」に入れていい感じに面白くなる元号を期待する。

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