7月9日 どうした情報化社会

もう半年以上になるか、少なくとも二、三日に一回はYouTubeやGoogleで「김다미」って検索してる。キム・ダミっていう女優さんの名前だ。

「新しき世界」っていう韓国の名作ヤクザ映画の監督(パク・フンジョン)の新作が日本未公開映画の特集上映の一作として公開されたのが去年の十一月くらいだった。数少ない機会を逃すまいと観に行ったその「魔女」っていう映画の主演がキム・ダミだった。

「謎の施設から逃げ出した超人的な子供」っていう、まあかなりベタなモチーフ(ストレンジャー・シングスとか)を構成の妙とアクションを駆使してやり切る映画自体も好きだったけど、何よりその主演女優にやられた。

長くなるから、一番バカっぽくて簡潔な理由を挙げよう。超かわいい。どうも「カエルっぽい」ってのが好きな顔の系統の一つとしてあるっぽい。日本で言うなら岸井ゆきのも好き。関係ないけど、クロノトリガーでもカエルは必ず使ってた。

問題は、キム・ダミが思いっきり新人だったってことだ。そりゃ顔も名前も見覚えなかったわけで、魔女の前には一本くらいしか映画出たことがなく、ドラマもたぶんない。本国でもこれで顔を知られて新人賞をバンバンかっさらったってな感じらしい。

さかのぼれるほど過去がなく、ただひたすら新情報を待つしかない。魔女はそもそもシリーズ化ありきで作られた映画で、興行的にも悪くなかったってことで幸い続編の製作は決まってる。なんか予算で軽くもめて、なんとか来年から撮影開始が決定したらしい。ただ、それじゃあ日本で観られるのは二、三年後だ。その間、一体どうすればいいのか。

そんなわけで、思い出しては検索してる。YouTubeで引っかかったわずかなインタビュー動画を繰り返し観たり、ごくたまに新しく出演したCMに出会ったり、同姓同名のバイオリニストがいることを知ったりしてる。あとは魔女の韓国版ブルーレイを入手して、本編を繰り返し観たりしてる。特典のメイキングを観てて気づいたんだが、ハングルは頭に来る音は濁らない傾向があるから、下の名前だけ呼ぶと「ダミ」が「タミ」になる。かわいい。

SNSのアカウントも持ってないっぽく、所属事務所のアカウントにごくたまに登場するくらいだ。なんでも今現在、秋からのドラマの主演の話を検討中であるらしく、現状はその交渉成立を祈る以外できることはない。そして、自分の周りにキム・ダミを知ってる人が誰もいないのも辛い。この狂おしい気持ちを検索窓にぶつける日々ももう限界に近いので、何とか情報を頼む。新しい情報を。

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