クレしん劇場版の日々

ふと、クレヨンしんちゃんの劇場版1作目を観返したのが発端になって、Amazonプライムでいつでも観られる、大抵1時間半、全部一度は観てるから酒飲みながらでも、ってな感じで、シリーズ全作観返す流れに。どれも記憶より全然面白い。なにせ25年、こちとら最初は幼稚園児だったわけで。

昨日は14作目の「伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!」を観た。これがもう、すっげえ怖い。春日部市民が段々ドッペルゲンガーと入れ替わって、町ごと乗っ取られていくっていう。台所でこっそり長い舌をのばして、生の鶏肉(骨付き)を喰らう風間くんのママのニセモノ。これよく子供向けに劇場公開したな、完全にホラーじゃねえか。合間にトイレ行くのちょっと怖かったぞ。まあ最終的には、みんな強制的にサンバ踊らされるっていうバカバカしい話なんだけど。

さて、そんな流れで余計楽しみにしてたんだけど、最新作の方は正直あんまりしっくりこなかった。「クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」。野原家と旅することになるシリリの姿に予告の段階で抱いてた「尻っていうか亀頭…」という思い(なんだその思いは)は、結局最後まで尾を引いてしまった。やっぱ亀頭に見える。頰の出っ張り具合とかかなあ。いやでも、自分の亀頭には割りと愛着を持ってたりするわけで、彼を愛せなかったのはそのせいだけではないはず。

それと、思えばしんちゃんは宇宙人と相性悪いのかも。Amazonオリジナルシリーズの第1作も宇宙船が舞台で、屁とか浣腸とか駆使してエイリアンと戦ってて、もちろんバカバカしくて、かわいくて、楽しいんだけど、それを喰らって「ギャーッ」とか言ってる宇宙人との姿には、なにか隔たりを感じた。

しんちゃんが所構わず尻を出す、その目撃者として、宇宙人は少し鈍い。今回の宇宙人も浣腸されて悶絶してたけど、「あ、そこに肛門あるんだ。」とか思っちゃう。宇宙人相手にそれをやるってことのバカバカしさってのもあるし、いいシーンなんだけどさ。常識と生理を共有してる前提がない分、瞬発力に劣るというか。

ただ、それを言うなら前作も、前々作も、相手は人間じゃなかったわけで、しっくりこなかった理由はそれだけじゃないんだろう。まあ、いいとこも沢山あったし、これもまた何年後かに観たらもっと面白かったりすんのか。

あと、ぶりぶりざえもん出てこなかったな。せっかくまた喋れるようになったから、くるかとばっかり。来年かな。初期作のぶりぶりざえもんの偉大さは改めてすごい。だからこそ新ぶりざえに期待する。

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