株式会社 1Line Official note Vol.044
ONE CARE 「修復編 」
はじめに / ONE CACEとは?
ファニチャー・ケアの総合サービスを提供するONE CARE。
家具が製造されてから廃棄されるまでの期間に必要となる様々なサービス、商品を取り揃えています。
主なメニューは以下の通りです。
●コーティング / ONE COATING
モノを綺麗に長持ちさせるアンチエイジング・テクノロジー。
最大12種類の機能を、風合いを変えず、自由なタイミングで、プラスします。
これからは、デザインでモノを選び、必要な機能を後から付ける時代。
モノが長持ちすることで廃棄ロスを減らす、これからのサステナブル社会を支える技術。
1Lineが開発、展開する独自のコーティング・サービスです。
●クレンジング
家具専用に開発されたクリーニング・テクノロジー。
経年使用によって付いた汚れ、菌、臭いなど、様々なものを落とします。
目で見える汚れは、その種類や原因によって液剤を選定し、専用の機械等を使い丁寧に落とします。
目で見えない菌や臭いなどは、独自の除菌・抗菌技術である菌滅によって除去します。
ただ洗うだけではない、しっかり汚れ等を落とすクレンジングを掲げています。
●修復
職人の手による家具のリペア・サービス。
キズやシミを目立たなくしたり、シワの修復など、内容に合わせて、専門の職人が対応。
クレンジングでは落とせないキズ等を修復することで、家具を甦らせます。
●倉庫物流
多種多様な提案ができる倉庫物流サービス。
ONE CAREの拠点は、東京都心近接の港区内にある延床15000平米の物流倉庫。
家具に必要な技術等と倉庫物流とが一体となった、ワンストップ・サービスを提案します。
保管、配送、荷受け、デバンニング、検品など、対応可能です。
これまでの、ただ保管・配送するだけではない、物流の過程で、モノに付加価値をプラスする新しいサービスを提供します。
●ケア用品
家具専用のケア用品を企画・開発し、商品化。
昨今問題となっている、市販の消臭スプレーや除菌を行うことで起こるトラブルを防ぎます。
独自の菌滅やONE COATINGの技術、修復の知識を活用し、自分達が本当に必要だと思う商品を開発。
家具には家具専用のケア用品を選択することで、不要なトラブルが減り、綺麗に長持ちします。
●リユース
家具の再生事業。
独自の除菌・抗菌、クレンジング、修復、コーティング等の技術や倉庫物流サービスの強みを活用。
リサイクルではなく、機能性・社会性をプラスしたアップサイクルを目指しています。
家具の廃棄ロスを減らすことで、ONE CAREが目指す真のサステナブルを実現させます。
「補修」ではなく「修復」
ドイツのマイスター制度のように、ヨーロッパでは修復を行う職人の社会的地位が高く、子供たちにとって憧れの職業の1つとなっています。それは、手工業を守り、技術・品質を未来に引き継いでいくため、教育システムや資格制度などが整備されてきた歴史があるからです。
一方、ものづくり大国と言われる日本ですが、個々人に技術・品質があっても、それを守り、引き継ぐための制度が十分整備されていないため、職人の社会的地位は高くありません。自分の子供に仕事を継がせたいと思っている職人が少ないことも特徴のひとつです。
よく「補修」という言葉が使われますが、本来の意味は「元の状態に直す訳ではなく、応急的な処置で一時的に分からなく補うこと」を指します。「修復」は、「見た目だけでなく、機能的にも、元の通り直すこと」を指します。「人間関係の補修」とは言わず、「人間関係の修復」と使われることも、目には見えない様々なものを修復していくという意味が現れています。
ひとつひとつ状態が異なるモノを修復する作業は、人の手でしか行えない仕事です。ヒト・モノ・地球を守るサステナブル社会を実現させるためには、修復ができる職人の手が一層不可欠です。
1Lineは、現在「補修屋」と呼ばれ日給で働く職人の地位を、「修復士」として社会的地位を持った職業に引き上げ、その技術や品質を未来に残していくための新たな活動をスタートさせています。
1.布製品の修復
1-1.汚れ落とし
部分的に付着した汚れを、布専用のクレンジング技術で落とします。汚れ落としは、汚れの種類や状況で、落とし方が変わります。また、強く擦ると繊維が傷んでしまうため、傷めないよう特殊な機具などを使用します。
1-2.梱包跡・シワ直し
輸入家具など、長期時間梱包された商品を開梱すると、梱包跡が付いていることがあります。また、起毛素材は、シワが付きやすい特徴があります。状態や素材に合わせて、ブラッシングや熱、蒸気などを使い、梱包跡・シワ直しの修復を行います。
1-3.張り替え
張地の張り替えだけでなく、内部のクッションなどに菌滅加工を行います。それにより、目には見えない臭い、菌、ウイルス、カビを99%以上除去します。また、オプションで、張り替え後の張地にONE COATINGを行うことで、撥水や撥油、耐摩耗などの機能をプラスし、綺麗・長持ちをさせることが可能になります。
2.革製品の修復
2-1.汚れ落とし
部分的に付着した汚れを、革専用のクレンジング技術で落とします。水分が触れるだけで濡れ色が残ってしまう素材や、染料が褪せてしまう素材など様々です。また、強く擦ると風合いが変わってしまう場合もあります。革の取り扱いは、繊細で難しい技術が必要ですので、十分知識を持った担当が対応します。
2-2.塗装
部分塗装では、傷やシミなどを塗装によって目立たなくします。部分的に色を入れるので、修復箇所が目立たないように色を合わせる調色技術が必要です。全体塗装では、経年等で褪せた塗装を、全体に上から色を入れてお色直しします。時間をかけて塗装を薄く塗り重ねることで、自然な仕上がりを目指します。トップコートにONE COATINGを行うことで、塗装面を守り、艶や機能を加えます。
2-3.梱包跡・シワ直し
輸入家具など、長期時間梱包された商品を開梱すると、梱包跡が付いていることがあります。革は布以上に、梱包跡・シワ直しが難しい素材です。革を傷めないよう、状態や素材に合わせて、修復を行います。
2-4.張り替え
張地の張り替えだけでなく、内部のクッションなどに菌滅加工を行います。それにより、目には見えない臭い、菌、ウイルス、カビを99%以上除去します。また、オプションで、張り替え後の張地にONE COATINGを行うことで、撥水や撥油、耐摩耗などの機能をプラスし、綺麗・長持ちをさせることが可能になります。
3.その他素材の修復
3-1.木製品の部分塗装
部分塗装で、傷を目立たなくします。部分的に色を入れるので、修復箇所が目立たないように色を合わせる調色技術が必要です。特殊な素材や塗装の場合は、連携する専門会社に相談します。
3-2.大理石の研磨
シミや汚れが付着した大理石の表面を、専用の機械を使って研磨し、綺麗な面をあらわします。大理石は酸性の飲料等に触れると輪ジミになってしまいます。研磨後、大理石にONE COATINGを行うことで、耐酸機能をプラスし、輪ジミを軽減させることができます。
モノを綺麗に、長持ちさせるためには、素材やコーティング等加工による機能性だけでは不十分です。修復する人の技術とセットになって、はじめてサステナブルな取り組み、循環が可能になります。その技術は、素材やアイテムによって異なるため、1Lineとして知識・技術の広い引き出しを持つと共に、修復士のコミュニテイをつくり、技術を護っていく取り組みを進めていきたいと考えています。
1Lineが作り出すサービス・商品は、
●ヒトの雇用が生まれ、
●モノが綺麗に長持ちし、
●地球の負担が軽減していく、
真のサステナブル社会を実現する「仕事」に繋がっていくように、今後も企画、開発を進めていきます。