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1日1分歴史小話(無料メルマガ)

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不定期で歴史に関する小話を配信しています。スマホからでもパソコンからでもお気軽にお読み頂けます。過去分も是非ご覧ください。
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記事一覧

#0250【愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ】

こんばんは! 1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今回を以て一旦の区切りとさせて頂きます。最後のメール配信です。 これまで様々な角度から歴史を取り上げてきました。歴史ときくと、「事実・知識を覚えること」、「昔のこと=いまと関係ない」、「時代が違う」といったイメージが生じる人も多かったと思います。 このメルマガは、歴史に通っている血流というか体温というか、熱気というものを感じて頂ければと思ってスタートさせました。 独立以後、様々なメディア・媒体にて歴史を軸に

#0249【好奇心を止められず(シーボルト)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は日本史に影響を与えた欧米人を紹介しています。 最後の今回は幕末手前の日本に来日し、幕末の日本に大きな影響を与えたシーボルトです。彼は1796年に現ドイツ・バイエルン州北西部に生まれます。 祖父にドイツ近代手術の確立者の一人を輩出している貴族の出身であり、シーボルト本人も1816年にバイエルン王国の貴族階級登録がされています。 彼自身は大学で最初は哲学を専攻していましたが、やがて家系の流れから医学の道を志します。 合

#0248【命を捨てての旅に出る(フランシスコ・ザビエル)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は日本に影響を与えた欧米人を紹介しています。 フランシスコ・ザビエルの名前はおそらく多くの方が耳にし、その肖像画のイメージも残っているのではないでしょうか。 1549年に来日し、 キリスト教を伝来させたということが非常に有名だと思います。 ザビエルはイエズス会という宣教師組織の創設者の一人であり、大航海時代の先鞭をつけたポルトガルの王様の依頼を受けて、喜望峰(アフリカ大陸南端)を回ってインドのゴアに派遣されました。現地

#0247【知名度は低いけれども日本開国に(フィルモア)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は日本史に関連した欧米人について取り上げたいと思います。 今回は第13代アメリカ大統領であるフィルモアを紹介します。 現在のアメリカ大統領はトランプです。その前はオバマ。その更に前はブッシュ、クリントンと日本に住む我々にとってもアメリカ大統領の名前は身近なものです。 鎖国状態にあった江戸時代の日本を開国へと向かわせたのは、アメリカのペリー提督ですが彼に親書(お手紙)を持たせて派遣したのが、フィルモア大統領でした。 初

#0246【朝鮮の太祖李成桂(朝鮮半島の王)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は朝鮮半島の歴代王朝の初代王様を紹介します。 今回は朝鮮半島最後の王朝となった李氏朝鮮の創業者である李成桂です。 朝鮮民族・朝鮮半島といった現代における日本語表現や韓国語表現に大きな影響を与えている国名「朝鮮」は、李成桂が国王となったときに、中国よりも東にあることから「朝が鮮やか」と名付けました。 朝鮮の前王朝である高麗は、中国がモンゴル民族の支配下に置かれるときを同じくしてモンゴルの侵略にあいます。 ソウル近郊の江

#0245【高麗の太祖王建(朝鮮半島の王)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は朝鮮半島の歴代王朝初代国王を紹介しています。 前回紹介したとおり超大国唐の力を借りて朝鮮半島を統一した新羅も9世紀後半となると、その勢力に衰えが見られ始めます。 唐自体も10世紀初頭に滅亡してしまいました。朝鮮半島では新羅王朝の力が弱まると旧高句麗領と旧百済領をそれぞれ中心とした後高句麗と後百済の勢力が生まれ、朝鮮半島は後三国時代と呼ばれる混乱期に突入します。 後高句麗を建国した弓裔(きゅうえい)は、北方での新羅反乱

#0244【新羅の太祖金春秋(武烈王)(朝鮮半島の王)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は朝鮮半島の歴代王朝の初代王様を紹介します。 朝鮮半島の歴史は、中国の支配郡に組み込まれていましたが、中国が混乱するとやがて独立した勢力へと成長していきます。 特に現在の中国東北部と北朝鮮にかけては「高句麗(こうくり)」、現在の韓国西部に「百済(くだら、ひゃくさい)」そして韓国東部に「新羅(しらぎ、しんら)」という三国に分かれて争っていました。 高句麗は非常に勇猛な国で先史時代の日本を蹴散らしたとの碑文が残されていたり、

#0243【足利義満政治の否定・反動(日本史通史)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は月初の日本史通史シリーズです。 前回:No.242【金閣寺と足利義満の野望(日本史通史)】 志半ばで死去した足利義満の跡は、長男の足利義持が主導権を握ります。父から征夷大将軍の地位は受け継いでいたものの、父の愛は弟の足利義嗣に注がれていました。 天皇が北山第(金閣寺一帯)に訪れた際に、義満は義嗣を侍らせ、義持には周囲の警護の任務を与えました。 父の死後、二人の対立は頂点へと達します。これに加えて、室町幕府は当初より

#0242【金閣寺と足利義満の野望(日本史通史)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は月初の日本史通史シリーズです。 前回:No.241【花の御所と足利義満の野望(日本史通史)】 元征夷大将軍としての武家に対する権威と、元太政大臣としての貴族に対する権威、さらに出家して寺院に対しても特別な地位を得た義満は、いよいよ天皇家に対してもマウンティングを開始します。 実は時の天皇と義満は、母を介して従兄弟だったのです。そして亜流とはいえ源氏ですので、父方を遡れば天皇家に辿り着きます(源氏は皇族から臣籍降下した

#0241【花の御所と足利義満の野望(日本史通史)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は月初の日本史通史シリーズです。 前回:No.228【南北合一と足利義満(日本史通史)】 今回は金閣寺を築いたことでも有名な室町(足利)幕府三代将軍、足利義満の野望を中心に話を進めていきます。 日本の歴史上には三つの幕府が存在しました。一つ目は鎌倉幕府です。本拠地を鎌倉に置いたことからこう呼ばれています。幕府のトップは征夷大将軍と呼ばれる役職の人物です。 鎌倉幕府では当初、源氏の棟梁(一族のトップ)である源頼朝が征夷

#0240【大英帝国と米国の台頭(イギリス)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 1914年から1918年の4年間にわたる総力戦により、イギリスも大きく傷つきました。 イギリスは何とか第一次世界大戦に勝利することが出来ましたが、そこには米国の参戦なしではありえませんでした。 また大英帝国を構成する各植民地政府とその地元民に対して独立を約束し、植民地の支えもあっての勝利でした。 米国の国際社会での発言権は強まり、こういった世界大戦を再び引き起こさないような仕組みとして国際連盟(League of Na

#0239【大英帝国と第一次世界大戦(イギリス)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は大英帝国の歴史を紹介しています。 植民地獲得競争に勝ち抜くことによって勢力を増していった大英帝国ですが、逆にその植民地を維持するコストが重圧となってきました。 光栄ある孤立政策の放棄を進めながら、各国との連携やドイツの封じ込め政策、植民地政府の協力の取り付けなどに取り組みます。 植民地政府には、イギリス本国から派遣されたり移住したりしたアングロサクソン系の人間が中枢を担っていましたが、スタッフは現地採用の人々が多くい

#0238【大英帝国の斜陽(イギリス)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今回は大英帝国の歴史を取り上げます。 以前、以下のとおり大英帝国を取り上げたことがありました。 No.217【大英帝国の萌芽】 https://note.mu/1minute_history/n/nea455b4b94f1 No.218【大英帝国の動揺】 https://note.mu/1minute_history/n/n19ecb2d08dfb No.219【大英帝国の絶頂】 https://note.mu/1min

#0237【悪人は救われる。ましてや善人は(親鸞、鎌倉新仏教)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は極楽浄土や阿弥陀如来に関する全体像について触れ、前回は浄土宗の法然を取り上げました。 前回:No.236【法然】 今回は法然の弟子で、彼の考えから一部独自路線を歩み浄土真宗を立ち上げた親鸞(しんらん)を紹介します。 親鸞は、1173年に下級貴族の子として京都に生まれますが9歳のときに比叡山にて出家します。 青年時代は雑務をこなしながら「不断念仏」という念仏をひたすら唱えるという下級僧侶として修業を重ねます。 12