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1日1分歴史小話(無料メルマガ)

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不定期で歴史に関する小話を配信しています。スマホからでもパソコンからでもお気軽にお読み頂けます。過去分も是非ご覧ください。
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#フランス革命

#0201【天才の限界(ナポレオン③、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 遂にフランス革命シリーズもフィナーレです。 (前回:No.200【栄光を駆け登る天才(ナポレオン②、フランス革命)】) 末尾にこれまでのフランス革命シリーズのURLを列記してあります。 35歳の若さで皇帝の地位にまでナポレオンは登り詰めます。革命精神を永遠に残し続けることがナポレオンに求められた役割でした。 そのため、ナポレオンはフランス革命を打倒しようとするヨーロッパの各王国との戦いを止めることができませんでした。

#0200【栄光を駆け登る天才(ナポレオン②、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズのフィナーレとしてナポレオンを取り上げています。 (前回:No.199【天才は一日にしてならず(ナポレオン①、フランス革命)】) ナポレオン20歳のときにフランス革命が勃発します。フランス陸軍の高級将校たちは貴族たちでしたので、彼らは次々と亡命していきました。 ナポレオンは、フランスの混乱を衝いてコルシカ島のフランス国内での地位向上や独立を進めようとします。コルシカ島に帰ると独立闘争の英雄パオリが

#0199【天才は一日にしてならず(ナポレオン①、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 フランス革命シリーズ。今週で遂にフィナーレを迎えます。 これまでフランス革命の勃発から革命初期・中期の流れを代表的な複数の人物を取り上げて紹介してきました。 前回のフランス革命シリーズでは、 No.178【恐怖政治からの保身・反動(バラスとナポレオン)】 No.179【力の源泉(シェーエスとナポレオン)】 No.180【会議は踊る(タレーランとナポレオン)】 とナポレオンに関連する人々を通してフランス革命を見てきました。

#0180【会議は踊る(タレイランとナポレオン、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズをお送りしていますが、最後はタレイランを紹介します。 タレイランはフランスの外交官・外務大臣として活躍した人物です。 色男で数多くの女性と浮名を流し、フランス七月革命(1830年)を描いた『民衆を導く自由の女神』の絵で有名なウジェーヌ・ドラクロワ(1798年誕生)の母とも関係があったと言われています。 ドラクロワの父は、1797年に外務大臣のポストもタレイランに奪われていました。 タレイランはバ

#0179【力の源泉(シェーエスとナポレオン、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。今週はフランス革命シリーズ。 前回はナポレオンがバラスによってイギリス方面軍の司令官に転出させられたところまででした。話の続きに入る前にもう一人、フランス革命の役者を紹介します。 シェーエスという人物です。彼はフランス革命初期に『第三身分とは何か』というパンフレットを書き、聖職者(第一身分)や貴族(第二身分)ではなく一般民衆(第三身分)こそが国を支えているのだと檄を飛ばしました。 法律家として、民衆からの信頼も厚かったシェー

#0178【恐怖政治からの保身・反動(バラスとナポレオン、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズです。これまで革命初期について取り扱ってきました。 (過去のフランス革命シリーズURLは末尾に掲載。) 前回、急進的な革命勢力であり、強権・恐怖政治をしいたジャコパン派の政権が打倒されるところまでを取り上げました。 フランスは革命後にカトリック教会によって定められたグレゴリオ暦(現在の我々も使っている暦です。)を廃止して毎月を30日の12か月にし、残りの5日(閏年で6日)を年末休暇にあてた暦、革命暦

#0162【革命の大天使(サン・ジュスト、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 前回はジャコバン派のロベスピエールを紹介しました。 ジャコバン派の首魁ともいえる人物がロベスピエールですが、彼には一人の懐刀・右腕がいました。 懐刀の名は、サン・ジュスト。 「革命の大天使」と呼ばれるほど、若く美男子でありながら冷酷なまでに革命に人生を捧げた人物といえます。 彼が一躍有名になったのは、ルイ16世の裁判のときの演説です。 それは議会での初演説でした。時に25歳。 紅顔の美青年の演説には、老壮年の年配議員

#0161【血塗られた理想主義(ロベスピエール、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズです。 今回は革命の理想に燃えたロベスピエールという人物です。革命初期段階にフランス国王が召集した三部会に平民出身として参加しました。彼は選挙を通して選ばれた平民代表です。 法律家として非常に名を馳せ、のちに革命政府が死刑判決を下すことになるルイ16世の前で学生時代から演説をする機会を得るなど、秀才として有名でした。 法律実務に携わるようになってからも非常に活躍し、庶民の味方として力を注ぎます。三

#0160【ペンの力で民衆を動かす(マラー、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズです。 これまで革命初期について取り扱ってきました。 過去の一覧は以下の通りです。 No.0070【フランス革命の勃発】 No.0071【ミラボー】 No.0072【ラ・ファイエット】 No.0124【ロラン夫人_1】 No.0125【ロラン夫人_2】 No.0126【ロラン夫人_3】 今回のマラーで7回目となりますが、まだまだフランス革命の序盤戦です。 マラーは1743年、スイスの中流家庭に

#0126【自由とは何か(ロラン夫人③_フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 前々回の【ロラン夫人①】はこちら 前回の【ロラン夫人②】はこちら 共和制を望む勢力としては、穏健的なジロンド派と急進的で強硬的なジャコバン派がありました。 この二つの勢力は国王だったルイ16世の死刑裁判で激しく対立し、最終的には一票差でジャコバン派の主張する死刑判決が下されました。 民衆の支持もジャコバン派へと傾いていきます。 こういった情勢を背景にやがてジャコバン派が権勢を増していくと、聡明なロラン夫人は自派の敗北

#0125【ジロンド派の女王(ロラン夫人②_フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 前回の【ロラン夫人①】はこちら 1789年にパリで革命が起きると進歩的な姿勢が買われた夫のロランが国会議員に選出されました。 彼女も夫に付き従い、パリへと進出します。 自宅にサロンを開き、議会で活躍している議員たちを自宅に呼んでは、革命について熱く語り合います。表面上は夫が中心ですが実際に差配するのはロラン夫人でした。 そして、ロラン夫人の知性や女性としての魅力にひきつけられて多くの革命家たちがサロンに集うようになりま

#0124【革命のパリへ(ロラン夫人①_フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命特集第二弾です。 前回はNo.70~No.72でした。  No.70【フランス革命の勃発】  No.71【ミラボー】  No.72【ラ・ファイエット】 1789年に勃発したフランス革命は、それまで絶対王政を敷いていたフランスにおいて国王や貴族、聖職者たちの権力・権威が落ちていき、ブルジョワジー(当初は中産階級も含む言葉でした)が権力を握っていく市民革命です。 「自由・平等・友愛」この理想に向かって突き進んだ

#0072【ラ・ファイエット(フランス、18C後半-19C前半)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 フランス革命前期の指導者ラ・ファイエットを紹介します。ラ・ファイエットは、後に「両世界の英雄」と呼ばれます。ヨーロッパ世界とアメリカ世界の両方で名を馳せた人物です。 1776年にアメリカでイギリスに対する独立宣言が出されると、その理念に共感したラ・ファイエットは義勇軍を編成してアメリカに亘り、独立戦争に加勢します。当時20歳の若さでした。フランスの正式参戦後は正規軍の指揮下に入って1781年のヨークタウンの戦いで大勝利を得て

#0071【ミラボー(フランス、18世紀後半)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 フランス革命前期の指導者として今回はミラボーをご紹介します。彼は第二身分である貴族階層の出身でありながら、第三身分からの選出者として三部会に参加していました。 ミラボーは素行不良で父親から疎まれ、廃嫡されたり、禁治産者処分を受けたりと苦労し、さらには人妻と駆け落ちを図るなど、なかなかのやんちゃものでした。 三部会が開催されると知ったミラボーは、自分の評判では第二身分から選出されることが難しいと判断し、自分は平民の味方である