0088-20180211【ビジネスパーソン必読の主要ニュース解説】

今週の振り返り、時事ポイントは以下のとおりです。

1.世界同時株安 2.平昌冬季五輪開幕 3.沖縄県名護市長選 4.ペンス副大統領来日 5.ドイツ政治情勢 6.EU議会改革

1.世界同時株安

2月2日(金)から米株式市場で下落が始まりました。

同日、米株式市場が前日比665ドル安の2万5520ドルと、9年2カ月ぶりの大きな下落幅を記録。

1月の米雇用統計で民間部門の平均時給が前年同月比2.9%上昇し、約8年半ぶりの高水準となったことがきっかけとなり、

賃金上昇⇒物価上昇⇒FRB(米連邦準備理事会、米国の中央銀行に相当)が利上げを加速させる

との観測が広がったことから、長期金利が上昇をみせます。

長期金利上昇⇒米国債の利回り向上⇒利回りで劣る株式を売却

という構図で、株価が下落したものと考えられます。

米国経済は緩やかな成長が続く一方、低インフレでFRBが金融引締(利上げなど)を急がない「ゴルディロックス(適温)」の状態にあるとされてきました。

適温経済の中では、投資家が強気な姿勢で割高感のある株式にも資金を振り向けます。

しかし、この適温状態が利上げによって崩されると予想され、株価下落へと繋がりました。

米国株式市場の影響は、週明けには東京市場にも波及し、2月5日(月)は前週末比592円(2.5%)安と1年3カ月ぶりの下げ幅になりました。

続いて、米株式市場も現地時間2月5日(月)にフラッシュクラッシュ(瞬時の急落)が再来。1175ドル安と史上最大の下げ幅を記録します。

なぜフラッシュクラッシュが起きたのか、詳細は市場関係者の間でも分かっていません。

急激な株価下落を受け、割安感が出て、株式への買い注文が入ってもおかしくないにも関わらず、フラッシュクラッシュ直後も米国株の反発力は鈍いままです。

東京株式市場も、日本時間の2月6日(火)の日経平均株価の終値が前日比1071円(4.7%)安の2万1610円を記録しました。

これは、英EU離脱の住民投票結果が報じられた2016年6月24日(前日比1286円安の1万4952円と急落)以来の下げ幅です。銘柄も東証1部上場銘柄の98%が下落する全面安の展開でした。

米株式市場は現地時間2月6日にようやく反発をみせ。東京市場も2月7日(水)に日経平均株価が反発し、前日比35円13銭高の2万1645円37銭で取引を終えました。

乱高下は落ち着きをみせたかと思われました。

しかし、2月8日(木)の米株式市場は大幅に続落し、前日比1032ドル89セント安の過去二番目の下げ幅を記録し、2万3860ドルで終えました。

結局、2月9日(金)の東京株式市場は反落をし、前日比508円(2.32%)安の2万1382円62銭で今週の取引を終えました。この一週間で、日経平均は8%安。2016年2月以来約2年ぶりの下落率を記録しました。

2月9日(金)の米株式市場は3日ぶりに反発。前日比330ドル44セント(1.4%)高の2万4190ドル90セントで今週の取引を終えました。この一週間での下落率は5.2%。中国発の世界景気の減速懸念が広がった2016年1月以来の約2年ぶりの大きさでした。

米株式市場は、今年1月26日に付けた過去最高値からの下落率が10%を超え、名実ともに調整局面に入っています。

乱高下を繰り返す株式市場をよそに、実体経済の各種指標は米国以外の各国も好調な数字を見せており、企業業績も、米国、欧州、日本、アジアの代表的な企業は好調な決算を見せています。

今後の株式市場を占う上で、パウエルFRB新議長の手腕が問われます。

1987年の米株価暴落「ブラックマンデー」は、グリーンスパン氏がFRB議長に就任した後、間もなくのことでした。中銀トップの交代は市場を不安定化しかねません。

パウエル新議長には、今後の金融政策方針について、市場と丁寧な対話を実施することが求められています。

2.平昌冬季五輪開幕

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