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20180311社説から見る現代日本

おはようございます。

本日は全紙で大震災から7年経ったことに関する社説です。

7年という年月が経っても未だ、復興への道半ば。風評被害や財源・電源、被災者の心のケアなど様々な問題が横たわっています。

以下、各紙社説からの引用です。

日経:「帰還して仕事を再開した住民は風評被害に直面している。福島県産のモモや肉用牛などの出荷価格は震災前の水準にまだ戻らず、観光客の増加率も他県に比べて低い。除染で生じた汚染土が至る所に山積みになっている状況では、風評を拭うのは容易ではない。」

読売:「街の再生が進まないという点では、東京電力福島第一原子力発電所の周辺地域はより深刻だ。原発事故で、11市町村に避難指示が出された。9市町村では既に、放射線量が高い帰還困難区域を除いて、指示が解除されている。しかし、必ずしも住民の帰還にはつながっていない。富岡町や浪江町に戻った住民は、昨春の解除から1年近くを経た現在でも、3%程度にとどまっている。」

産経:「震災の記憶の風化を懸念する声が起きている。地域によって違いはあるものの、港湾の整備や復興住宅の建設など復興が目に見えてきたところは多い。だがそれは同時に、震災の痕跡が見えにくくなり、記憶が薄らぐことにもつながる。復興が一面で記憶の風化を促す。これが現実なのだとしたら、この現実をどう乗り越え、震災の記憶と教訓をいかに伝えていくかが、被災地のみならず、自然災害が多発する日本全体にとっても極めて重要な課題となる。」

毎日:「原発事故は、時間的にも空間的にも、とてつもなく大きな被害を及ぼす。福島からの県外への避難者はいまだ約3万4000人に上り、県内の他の自治体への避難者も1万5000人を超えている。」

朝日:「心の傷が癒えるとは、亡くなった人を忘れ去ることでも、記憶にふたをすることでもない。被災者が、いまの自分を形づくる大切な一部として、過去を振り返れるようになること。そのためには、周囲による息の長い支えや見守りが必要だ。被災者一人ひとりの心のそばにいて、時が満ちたときに語れる相手となる。そういう存在でありたい。」

<社説一覧>
日経:風評・風化を乗り越え復興確かに
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:大震災7年 復興加速へ的確な対処が要る
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:東日本大震災7年 「未来の命」をしかと守れ 教訓を語り継ぐのが大切だ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:大震災7年 福島の自治体 故郷との絆結ぶ手立てを
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:大震災から7年 「心の復興」への長い道
http://www.asahi.com/news/editorial.html

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