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「オランジェット・ノワール」

「アーモンド・ピンク」を描いてみて、このかんじで3点くらい増やしたいな〜と思ったので。
ヴァレンタインも近いことだし。


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オランジェット(Orangette)
とは、砂糖漬けの柑橘類の皮(ピール)をチョコレートで包んだお菓子。
スライスオレンジを半分だけコーティングしたスタイルも見栄えがします。
ピールの苦味とチョコの甘味の調和が、なんだか大人っぽいイメージ。
レモンや柚子でもオツなものです。

イラストの方も、
かわいいだけじゃないんだぞ〜ちょっとビターなところもあるぞ〜みたいな雰囲気を意識しました。


1/23は「アーモンドの日」でしたが、
オレンジにまつわる記念日はあるのでしょうか。はいあります。

4/14が「オレンジデー」。
日本の記念日です。愛媛県の柑橘類生産農家が発案したらしい。

オレンジデー:4/14
日本記念日協会に登録されている記念日。
「ヴァレンタインデー」「ホワイトデー」に続き、恋人や夫の“愛”や“絆”を確かなものにして、オレンジやオレンジ色のプレゼントを贈る日。
「第3の愛の記念日」と表現されることもある。

発案の由来は、
オレンジの花言葉が「花嫁の喜び」であること。
花と実を同時につける不可思議さから、ヨーロッパでは愛の豊穣のシンボルとされており、古来より魔法や神性と結びつけられてきたそうで。
オレンジの実は多産を、白い花は純潔を象徴するとされ、西洋美術では聖母マリアのアトリビュート(持物)のひとつ。
現在でもオレンジの花は花嫁を飾るコサージュやブーケに使われています。



ちなみに私がオレンジデーやオレンジの花言葉を知ったのは、大学同窓生の結婚祝いに絵を描いたのがきっかけです。

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「サクマデコドロップス」でオリジナルイラストのドロップ缶を作ろう!と思い、8種類の味の果物について調べていて知りました。
白い花は眩しいし、オレンジ色は明るくて生命力を感じるし、実は美味しいし、イイネ!と思ったものです。



そんな愛の果実「オレンジ」ですが、
同時にちょっと仄暗い?イメージもあります。
有名どころだと 『時計じかけのオレンジ』なんかもそうかもしれませんが、個人的にお気に入りのオレンジ物語がこちら。

「三つのオレンジ」

「三つのオレンジ」はイタリアを代表する昔話の一つ。
トスカーナ地方の王子は、赤い血が白いチーズの上に滴り落ちたのをみて「ミルクのように白く、血のように赤い美しい娘と結婚したい」と決心し、旅にでる。

「ミルクのように白く血のように赤い娘」って、ねぇ。
なんだかどきどきしませんか。この王子様の性癖はなかなか心配ですが。
(どきどきしちゃう時点で私も同類か)
(白雪姫の実母も、雪の日に黒檀の窓枠に落ちた血を見て「雪のように白くて、血のように紅くて、黒檀のように黒い髪をした子がほしい」と言う)
桃太郎ならぬオレンジ姫と申しましょうか、オレンジの中から娘が現れたり、魔法使いや魔女が出てきたり、とってもおとぎ話です。好き。

※追記(1/30)
民話なのでいろんなバージョンがあります。
amazonリンク先の絵本は派手な残酷描写はありません。"トスカーナ地方のエジーディオ・コルテッリという当時八十二歳の石工が、1970年に孫や曾孫たちの前で語ったもので、文学的な作品の影響を全く受けていない貴重なお話"とのこと。ふんわり、不思議な話だな〜って印象。
下記リンクで他の国の類話なども紹介されています。そちらはけっこう過激な残酷描写もあります。

また、観たことはないですが似たタイトルのオペラもあります。
上記の絵本とはだいぶストーリーが違いますが、この民話から着想したらしい。
googleで画像検索してみるとおもしろい絵面がザクザク出てきます。
観劇してみたいなぁ…


こういうおとぎ話はとっても好物です。
↓のサイトが詳しくておもしろい。



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今回は「お菓子のパッケージイラストにできたらいいな」というノリの軽い絵ですが、いつかこの「三つのオレンジ」からイメージしたダークメルヘンな世界も描いてみたいですね。



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