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群盲象を評する

「群盲象を評する」という寓話があります。数人の盲人が象の一部だけを触って感想を語り合うが、触った部位により感想が異なり、それぞれが自分は正しいと主張して対立が深まるという話で、皆さんもどこかで聞いたことがあると思います。実際、ありのままの現実は多面的であり、それをきちっと捉えることはやさしいことではありません。そもそも人間一人の認知能力の限界があります。また私たちには仕事上の立場、専門性、価値観などによって認知するものに優先順位があり無意識に見るものと見ないものを決めてしまう傾向があります。
この象を組織、集団の課題としたときに、見えてくるのは「解決に向けて自分達の知っていることは全体の一部に過ぎない」ということです。自分のこと自分達のことだから一番分かっているはずという思い込みは危険です。またこの象は最近の著しい環境変化によって動いたり形を変えてしまったりすることにも注意を払う必要があります。
「衆知を集めそれを総合する」
これからの時代はますますこの必要性が高まっていくのではないでしょうか?

想定外の事態に対応するときも、いつも取り組んでいる仕事でも「自分、そして自分達に見えていないもの、気づいていないものがあるのではないか?」という問いかけをしていくことが重要だと思います。

人は、現実に直面した時、知性がいかに不十分であるかということを知覚するに足るだけの知性は与えられているのです“  アルバート・アインシュタイン
                              (河田)

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