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料理はノリノリに

今年になってこれまで以上に問い合わせが集中しています。こどもたちの日中の居場所の「たねとしずくライブラリ―」のことや、訪問型の支援のこと、そして、中学生以上のこども達からの直接の相談などなど。おかげでスタッフ総出で動き回っています。

「訪問型支援」では、こどもが困難な状況にあるご家庭を訪問して、その家庭のニーズに沿った支援をしています。様々な理由で「こどもらしく」過ごせていない状態を少しでも改善できたらと思っています。こども達と遊んだり、一緒に勉強したり、ごはんを作ったり、掃除をしたり。生活環境を整えるようなことです。行政や支援団体からのご紹介などを受けて、ひとり親家庭や経済的困窮家庭を訪問しています。

そんなある日のことをチラ見せ。

ある日、たねとしずく(2名)が訪問すると、小さなお子さんがエプロン姿で迎えてくれました。

「今日もごはん作る!」

おおはしゃぎで冷蔵庫を開き、中からどんどん材料を出してきます。

たまねぎ・ウィンナー・ほうれん草・ブロッコリー・人参

彼女が楽し気にそれらを切り始め、ルンルン♪
さて何を作ろうかな。私もメニューを組み立て始めました。
と、そのとき

「卵スープを作る!」

と台所に大声が響きます。

野菜を切っていたはずの子が気づけば冷蔵庫から卵を出してきました。
まぁ、野菜スープに卵を入れればいい。
こちらも頭の体操になるし、リクエスト大歓迎。
私が鍋にお湯を用意し始めところに

「ジャガイモ!」

今度はジャガイモを差し出してきます。

これって、もしやメニューの変更を言われている?
私の頭は、またぐるぐる回転し始めます。
卵スープは絶対に食べたい感じだし、ジャガイモをそれには合わないし…。
ウィンナーとジャガイモでジャーマンポテトでもしようかな。
頭の中で段取りを変更して、いざスタート。

と思っていると、年齢の近いきょうだいが登場。

「私もやる!」と。

ご機嫌でウインナーを切っている子の顔を見るとやはり納得しない様子。
これは、包丁の取り合いになるぞ、と思う暇もなく、小競り合いが始まりました。

そうだよね、そりゃそうだ。

その後、私から二人に「お役目」を与え、順番で包丁を使うことで納得。大騒ぎにならずにことなきをえました。

結局、数十分かけてできた晩御飯はこれ。

卵スープ(たまねぎとほうれん草入り)
ウィンナーいため
ポテトサラダ(人参とブロッコリー入り)

横から次々に手がのびて、夕飯までにウィンナーがなくなるかもという心配があったものの、みんなはハッピーに調理を終えました。台所の片づけが終わる頃にはこどもたちは別室でもう一人のスタッフと遊んでいました。

その間、おやごさんは洗濯物をたたみながら、穏やかに見守ってくれていました。普段なら彼女が台所に立って、この日常を行っているのだろうな。おやごさんの体調が戻るまで、代わりにたねとしずくがその役割を引き受けますからね。

それぞれの家庭の形があって、それに私たちもつかの間ジョインできる。とってもとっても幸せな時間です。

これを読んでくださった方にもその時間をすこしでも共有してもらえてうれしいです。また書きます。(すずめ)











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