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2020起舟

『起舟』は、「舟を起こす」の文字通り漁師の仕事始めに当たります。

旧暦の2月11日に行う地域もありますが、輪島では毎年1月11日に「起舟祭」として、豊漁と安全操業を祝う神事が行われています。

早朝から「船のでんきや」のある輪島崎町の漁師は、輪島前神社(わじまざきじんじゃ)へそれぞれお祓いを受けに行きます。

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この日、漁師の各家では床の間に紅白の鏡餅、お神酒、ふぐや鯛などを供えるといわれていますが、漁師の数も減って昔ながらの伝統を引き継いでいる家も少なくなってきています。

昔からそれぞれの職業には、それぞれの決まりごとや言い伝えがあります。

この町の漁師にも「起舟祭」が終わるまでは、天候がよく海が穏やかな日でも漁に出ないという言い伝えがありました。

しかしながら今では、温暖化の影響や漁師を取り巻く環境の変化などでそんな悠長なことも言っておられず1月4日の午前0時をもって出漁しても良いという取決めになっています。

漁師は特にその言い伝えを絶やすことなく守り続けているように思われていますが、仕方が無いとは言えここ数年の“変化”には、多少の寂しさも感じます。

令和になって初の今年の「起舟祭」。朝から穏やかに晴れた良い天気だったのに午後からは急に大粒の雨。。。

はてさて、これからの漁師を取り巻く環境はどう変化していくのか?

「船のでんきや」の仕事も、これから心してかからねば・・・と思った日になりました。


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