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ゲームと音楽が好きです。 https://www.youtube.com/channe…

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  • Canzume

    かつて月間10万PVを記録していたものの、今や廃墟と化してしまったゲームブログ「Canzume」をnoteにてリニューアルオープンしました。 史跡はこちらのURLに。 https://medium.com/canzume

  • モーニングノート(夜)

    あんまり人へ見せる気になれない文章をここに記す。

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    追い込みマガジンです。

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日本のゲーム音楽がヒップホップに与えた影響

序論 本研究では、1990年代から2000年代までに発売されたビデオゲームが、アメリカでどのように受容されているかを、ゲーム音楽のサンプリングから生まれたヒップホップ音楽を通して分析する調査を行なった。 この時代設定は自分が90年代生まれで、幼い頃からビデオゲームに慣れ親しんできたことに端を発している。同世代の米国の若者がゲームをどのように受け止めてきたかを知ることで、自分を新しい角度から客観的に捉え直すことができるのではと思ったのが、研究の動機である。 またゲーム音楽に

    • ゲームに求める自由度の高さはどこにある?上質なシームレス体験に期待の『Jump Ship』

      オープンワールドゲームは、与えられた空間の中で自由に過ごせるのが魅力とされている。 ただ最近感じていたのが、自分がゲームで遊びたい時に求めている「自由」とは、オープンワールド的な箱庭空間の体験ではなく、全ての体験がロードを挟むことなく与えられるシームレス空間にあるのではないか、ということだ。 この度発表された宇宙を舞台にしたPvE形式のFPS『Jump Ship』では、プレイヤーが宇宙船の乗組員となり、宇宙船の操縦から惑星探索、そしてバトルまでがシームレスに行われるという

      • ゲームのユーザビリティは何のためにある?『Rise of the Ronin』に見るゲーム作りの考え方

        ゲームは果たして何を楽しむための体験の場なのか。それはゲームの作り手が時間をかけて考え抜いている要点であると同時に、プレイヤーもまた、それを汲み取る努力を怠らないことが大切だろう。 幕末オープンワールドという興味をそそる切り口(個人的には『侍道4』が頭をよぎるが)の『Rise of the Ronin』は、多彩なアクションを楽しめる自由度の高い作品であるのもさることながら、アクションをストレスなく楽しめる工夫にも富んでいることが評価されているらしい。 ファストトラベルの頻

        • 見た目と能力は一致せよ。『ドラゴンズドグマ2』のありがたいキャラクリエイト機能

          これまで、多くのRPGにおけるキャラクリエイトの存在は、あくまでステータスに関係のない「装飾品」のような扱いであることが一般的であった。種族ごとのスキルや能力の傾向こそあれど、体格を自分で設定して、その設定が身体能力として反映されるケースはポピュラーではなかったはずだ。 『ドラゴンズドグマ2』は、このような体格によるステータスの微妙な変化をどうやら採用しているらしい。体の小さいキャラは体力の回復が早い、足の長いキャラは移動速度が心なしか早いなどだ。 個人的に、キャラクター

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          やっぱり中世ファンタジーも恋しいんだ俺は。「The Wayward Realms」に寄せる期待

          オープンワールドRPGの魅力と中毒性はBethesdaが嫌というほど伝えてきてくれたジャンルではあるが、その広大さと緻密さゆえ、そう世の中にポンとリリースできるものではない。 そのため作品そのものにも時代性というか、当時のテクノロジーの限界を感じることも多く、最新作品以外にはどうしても気後れして何回も遊ぼうという気にはならない。少なくとも僕は。 Bethesda最新作「Starfield」が傑作であったことは言わずもがなで、SF超大作として今後10年は語り継がれるであろう

          やっぱり中世ファンタジーも恋しいんだ俺は。「The Wayward Realms」に寄せる期待

          古き良き勧善懲悪の安心感。丁寧な作り込みを味わえる『HELLDIVERS 2』レビュー

          『Back 4 Blood』や『Starship Troopers: Extermination』などへ個人的にあまりハマれなかったので少し心配していたが、『HELLDIVERS 2』はかなり楽しめているし、ポテンシャルをひしひしと感じている。 PSスタジオ制作ということもあり、海外産でありながら全体的に作り込みが深いところがまず目を引く。やはり丁寧に作られたゲームは遊ぼうという推進力が生まれるので良い。 伏せ状態の姿勢制御や滑らかに作られているなど節々の所作や細かいテク

          古き良き勧善懲悪の安心感。丁寧な作り込みを味わえる『HELLDIVERS 2』レビュー

          なぜ圧倒的物量は人を魅了する?期待のタイムスリップ中世シューター『Kingmakers』

          意外となかった戦国自衛隊的、タイムスリップ中世アクションシューティング。圧倒的な物量の騎士たちを前に現代兵器で立ち向かうというのは、どちらかというと『World War Z』とか『Days Gone』的な、ゾンビアポカリプスものの爽快感を与えてくれそうな気配がしている。 中世の戦場に現代兵器を持ち込み戦うUEBS系アクションストラテジーサンドボックス「Kingmakers」がアナウンス « doope! 国内外のゲーム情報サイト ただ、それだけだに終始すると大味になってし

          なぜ圧倒的物量は人を魅了する?期待のタイムスリップ中世シューター『Kingmakers』

          ゲームの感動を映画でも。ただし提供は本家本元で。『スターシップ・トゥルーパーズ』が『HELLDIVERS 2』のおかげで再燃

          かねてよりエンターテイメントはもっと横断的に捉えるべきだとの思いを募らせてきたし、特にゲームにはその眼差しを強く向けるべきと考えている。 ゲームのように「オタク」文化にとして扱われやすいエンタメは、世界がy軸だけで完結しているという印象を持たれやすいし、プレイヤー自らもそうであるという「誤認」が広がっているように感じる。 実際に蓋を開けてみると、ゲームはゲームの文脈のみにあらず、多様なエンターテイメントのエッセンスを継承されながら、刺激的な体験をプレイヤーに提供してきたの

          ゲームの感動を映画でも。ただし提供は本家本元で。『スターシップ・トゥルーパーズ』が『HELLDIVERS 2』のおかげで再燃

          黒人冷遇はいつ終わる?カントリー系ラジオから排除されるBeyonceのニューシングルたち

          とにかく日本人としては一体何が問題なのか、なぜこんなことが起きるのかは想像がし難い話ではあるが、またもカントリーミュージック文化が抱える人種差別の根強さが露呈する事件が発生した。 Beyonceが新たにリリースしたカントリー調の2曲のニューシングル『Texas Hold 'Em』と『16 Carriages』を、カントリー音楽を専門とするラジオ局に多くのファンがこの2曲を流すよう呼びかけているにもかかわらず、一部の局はそれを拒否していると言うのだ。 Country Mus

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          売り上げ台数は果たして重要指標なのか?PS5はXbox Series X|Sの2倍売れている件

          ハードウェアがどれだけ売れているかというのは、そのコンソールやコンソールの開発・販売元の優劣を探る上での指標としての価値はないと考えた方が良いかもしれない。 世界最大級のゲームパブリッシャーであるテイクツー・インタラクティブは、2024年2月の収支報告にて、PS5はXbox Series X|Sの2倍ほど多く売れていることを発表した。 PS5はXbox Series X|Sの2倍ほど多く売れている模様 テイクツー・インタラクティブの決算報告が示唆 (ign.com) 両

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          丁寧な暮らしの異常性

          これだけ多忙で不安の多い世の中において、丁寧な暮らしを遂行することは困難を極める。 加えて、丁寧な生活の実践者も少ない以上、そのきっかけや実行にあたってのアドバイスができる人間も限られている。 これ以上、日本人は丁寧に暮らすことができないのかもしれない。少なくとも東京では。 それでも私が丁寧な暮らしにしがみつこうとするのはなぜか。それは、社会や他人を信用しないが故の振る舞いなのだ。

          丁寧な暮らしの異常性

          平成生まれは御用達。KADOKAWAがアクワイアを子会社化へ

          日本人に馴染み深いゲーム会社と言えば任天堂やカプコンがすぐに思い浮かぶが、mid90s生まれの我々にとって忘れてはいけないのが、アクワイアである。 会社の名前に馴染みのない人でも『勇者のくせになまいきだ。』や『侍道』、さらには『AKIBA’S TRIP』に『剣と魔法と学園モノ。』というラインナップを見れば、ピンと来るのではないだろうか。1994年に設立されたこの会社は、2000年代から2010年代前半にかけ、鮮烈な衝撃を与える作品群を生み出してきたのである。 多感な中高生

          平成生まれは御用達。KADOKAWAがアクワイアを子会社化へ

          死にゲーとF2Pはとても相性が良さそうだけど。無料モバイル版『ELDEN RING』がじっくり開発中

          噂の域を出ないが、神ゲーでお馴染みの『ELDEN RING』のモバイル版リリースプロジェクトが少しずつ動いているという。それがいつリリースされるのか、そもそも現在の進捗はどれくらいなのかについては一切が不明だが、とにかく開発中であるというニュースが浮上している。 『ELDEN RING』の基本プレイ無料モバイルゲームをテンセントが開発中との報道 (ign.com) また、今回の移植を手掛けているのは中国の大手テンセント社であり、移植にあたってはF2Pでの提供を予定している

          死にゲーとF2Pはとても相性が良さそうだけど。無料モバイル版『ELDEN RING』がじっくり開発中

          ゲーム業界に「尖り」の灯よ再び。「東京ゲームダンジョン5」が5月に開催

          2024年5月4日、東京都立産業貿易センターにてインディーゲームの展示会が開催される。「東京ゲームダンジョン5」と発表されたこのイベントのコンセプトは「インディーらしいとがったイベント」である。 とがったイベントを目指すインディーゲーム展示会「東京ゲームダンジョン5」が5月4日に開催 (ign.com) 尖ったイベントというのは、出展に際して出展者が知的財産権を有しているなどの最低限の規則こそあるものの、それ以外のルールは特に設定されていないという、自由度の高さからくるも

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          細部に神を宿らせたい俺たちは。『サイバーパンク2077』の「もぐもぐ音」追加にゲーマーが色めくワケ

          『サイバーパンク2077』は、成長し続ける「名作」である。一般的な芸術品やコンテンツというのは、作品が世に放たれた時点で完成品とみなされ、あらゆる視点から評価が行われる。 一方で昨今のビデオゲームは、都合により一旦リリースされ、フィードバックなども参考にしながら後付けてゲームを完成させたり、改善を施し、そのクオリティを高めていったりするケースも少なくない。インターネットが高度に普及した現代だからこそできる作品のあり方だとつくづく感じる。 『サイバーパンク2077』も、そん

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          「Life by You」から広がるライフシム細分化の可能性

          人生シミュレーションゲーム(ライフシム)の金字塔『Second Life』にも携わった、ベテランプロデューサーの手がけるライフシム新作『Life by You』が2024年6月にリリースを迎える。複数回の延期を経てリリース日が決まった今作は、それだけに多くの期待が同界隈から寄せられている。 『Life by You』が注目を集めるのは、なんといってもオープンワールド空間で意のままに人々の人生や生活を設計できる、シームレスな仮想体験だ。プレイヤーの興を醒めさせかねない、エリア

          「Life by You」から広がるライフシム細分化の可能性