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ハワイの野鳥と古AFレンズ(J Limited 01 / Tamron 178D)

 今回のハワイ旅行、「せっかくだから一番いいのを」とJ limited 01を持ち出しておきながら「あんまり重いのいやだから」と半端をやって、レンズをフィルム時代の軽量AFズームにしちゃった。タムロン178Dと、コシナAF19-35mm。
 結果、重いけど撮ってて写りが微妙に感じられてしまうという、両者のメリットをスポイルするような結果になっちゃった。後から考えると当たり前なんだけれど。

 失敗したと思いながら使ってるんですが、まあ枚数は十分撮ってきたので、使用レポート。

Tamron 178Dについて

 90年代テレ端200mm級の小型軽量AFズームレンズを模索していたとき、候補に上がった一本。他にシグマ70-210mmF4-5.6 UC-IIと、smc PENTAX-F 80-200mmF4.7-5.6とが対抗株。

 90年代梅クラス200mm級望遠ズームとしては、なんと最軽量281g。
 全長は狙ったようにシグマ・PENTAXの中間97.5mm。太さは69mm。これはPENTAXだけ細い。
 ただ寄れないのが弱点か。最短1.5mは物足りないな。
 それからバヨネットフードもちゃんと設定ありで、所有しています。が、旅先には付けていったけど撮影時外しちゃってたな。特に逆光酷いような感じはそこまでなかったかと。

ハワイ野鳥を実写

210mm F9.5 1/125s ISO100

 テレ端、後ボケより前ボケきれいなタイプっぽいな。
 これはチョウショウバト(Zebra dove)という、そのへんにいるハト。見た目は確かにハトなんだけど、日本にもいるようなカワラバトと比べると2/3くらいしかない明らかに小さなやつ。
 もともと東南アジアの鳥だけどペット人気がある。ハワイは鷹がいないので、ペットの小鳥などが逃げ出しても猛禽が食われることがなく、そのまま定着しちゃう。ハワイにも1922年にきたそうな。

210mm F5.6 1/350s ISO100

 紅冠鳥(Red crested cardinal)。美しい見た目でペットにされ、南米の鳥だけど1928年にハワイに。

210mm F5.6 1/250s ISO200

 家猫(Housecat)。ハワイとか関係なく地上の主。
 ネコがハワイに入ったときにかなり元々居た小動物を絶滅させてそうな気がするが、まあヒトがハワイに入ったときはもっとだろう。

 現像時にだいぶ誤魔化したんだけど、かなりカラーフリンジが出ちゃうなあ。まあPENTAX純正がけっこうフリンジ出るレンズ多い(基準として他の収差より甘くとってるんじゃないか)から、慣れたものではあるが。

210mm F5.6 1/90s ISO400

 スズメもいる……けどなんか柄が違う気がずっとしていて、よくよく見比べた感じ、これイエスズメか。日本の普通のスズメはほっぺ黒いんだ。

210mm F11 1/350s ISO100

 ピンが背中でカッコ悪いけど、メキシコマシコ(House finch)。ホテルのベランダに堂々と飛んできて、でかくて真っ赤なカメラ持った人間を見ながら、どうせ空までは追ってこれないのわかってる態度。いいね。
 元々メキシコやアメリカ南西部に分布してて、それがニューヨークで「Hollywood Finch」と称して違法に販売されちゃって、処罰されるとわかってみんな逃したから広まっちゃった。結構攻撃的でもあるそうで、アメリカ本土ではスズメも押し出すくらいらしい。(英語版うぃきぺより)

210mm F9.5 1/350s ISO3200

 ハトもそこらじゅうにおるんだけど、現地で購入したHawaii audubon society刊の「HAWAII'S BIRDS」という図鑑によると、ハトは4種いるらしい。
 日本にもいるカワラバト(Rock pigeon)、先の小さいチョウショウバト(Zebra dove)、カノコバト(Spotted dove)、ナゲキバト(Mourning dove)。
 しかし、多分これカワラバトなんだと思うんだけど、やけに白が混じったのが多いの。やっぱペットとして持ち込みかなあ。

210mm F8 1/350s ISO1600

 ニワトリがそのへんを徘徊している。柄や色もさまざまで、色々持ち込まれて交雑して、と。ちょっとした公園とか草地があると居る、って感じだった。

210mm(トリミング) F8 1/350s ISO560

 オナガカエデチョウ(Common waxbill)。わりとよく群れで見かけたけど、小さい上に警戒心が強くて近寄らせてはくれない感じだった。
 日本にこそいないけど、かなりあっちこっちに放たれて定着してる鳥だそうな。

210mm(トリミング) F5.6 1/350s ISO140

 ちょっと特徴の見えやすい角度じゃないけど、インドハッカ(Common myna)。目の周り黄色いから横からだとわかりやすい。
 世界の侵略的外来種ワースト100に、鳥類としてたった3種だけ選ばれている中のひとつ。おまえやばいやつだったんだなあ。

 ということで、その辺歩いてるだけで日本で見たこともない鳥が無数に見つかるハワイ・オアフ島なのでした。
 外国なんて20年ぶりだったけど、ここが楽しいとは予想できてなかった。今度から海外旅行なら一番いい望遠持っていこう。

Tamron 178Dインプレ

 なんか使ってる時は不満だったんだけれど、よく写ってるカットを選ぶとそんな悪くない気もしてくるな。
 F11だからキリっと写るわけでもないけど、F5.6でもそんな悲惨な写りにもならん感じ。
 シャープじゃないけどファインシャープネスで誤魔化せる。
 カラーフリンジ出るけど現像時の処理で誤魔化せる。
 けっこうなんとかなっちゃう。
 この小型軽量ぶりを考慮すれば、まあよくできてはいる。

 しかしまあ、あくまで30年前の廉価レンズだからなあ。
 そんな何度も行けないであろう海外旅行だと、もっといいのを持っていたかった、となってしまうな。
 本来は、ボディはJ limited 01だけ、広角~標準のしっかりしたレンズをメインに構え、サブで望遠を抑えておくためにタムロン178D、というなら良いチョイスになってたんだけど。
 GRがきてるから、持ち出す装備の再構成が必要だった。

 GRと、J limited 01にDA★200mmつけて、重いのを頑張って広角も望遠もよいとこ狙うか。
 GRと、マイクロフォーサーズの望遠を組み合わせるか。m4/3はセンサーサイズ小さくてミラーレスなのを活かして、安いレンズもよく写るからな。


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