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かもめ食堂

映画『かもめ食堂』の台詞があんまりにも素敵だったので、いくつか書き記しておこうと思います。
ネタバレなのでお気をつけて。

では。



「ねえ、知ってました?」
「ん?」
「あのね、スナフキンとミイって兄妹(きょうだい)だったんですよ。」
「え?」
「と言っても父親は違うらしいんですけど。つまり、異父兄妹。」
「うそー」
「知らなかったでしょ。」
「へぇ……」
「世の中には知ってるようで知らないことって結構多いんですよね。」


「ねえミドリさん。もし、明日世界が終わっちゃうとしたら、最後に何したいですか?」
「明日終わっちゃうんですか?」
「いや例えば、」
「えー。……そうですね、なんか、すごーく美味しいものが食べたいです。」
「やっぱり?」「いや私もね、この世の終わりって時には絶対美味しいものが食べたいんですよ。とっておきの材料買ってきて、もういっぱいご馳走作って、好きな人だけを呼んで、美味しいお酒を飲みながら、のんびり美味しい料理を食べて。」
「あのー、それ私も呼んでもらえるんでしょうか?」
「……ガッチャマンの歌を完璧に覚えてる人に、悪い人はいませんからね。」


つぎは、空港で預けた荷物が届かないというマサコに対して、サチエがかけた言葉。

「困りましたねー、大事なものも入ってるでしょうし。」
「大事なもの……何か入ってたかしら。」


「シャイだけど優しくて、いつものーんびりリラックスして……、それが私のフィンランド人のイメージでした。でもやっぱり、悲しい人は悲しいんですね。」
「そりゃあそうですよ。どこにいたって悲しい人は悲しいし、寂しい人は寂しいんじゃないですか。」

何気なく紡がれる会話の中で、普遍的なことに気がつかせてくれたこの台詞。一番のお気に入り。


「ニョロニョロって電気を食べて生きてるんですよ。」
「へー」
「知らなかったでしょ。」
「電気ですか。」
「世の中には、知ってるようで知らないことって結構多いんですよね。」
「みんな何かを食べないと生きていけないんですね。」



ほかほかのご飯と、ゆったり流れるヘルシンキでの時間。ゆっくりと生きることの気持ちよさを教えてくれる優しい映画でした。
ちょうど最近、ふと「旅に出たいな」と思ったり、就職後の人生について考えたりすることが多かったので、いいタイミングで『かもめ食堂』に出会えたなあと思います。
ゆっくり何度も見返しながら、自分のなかで噛み砕いて味わいたい映画です。みなさんもお時間あったら観てみてください。おすすめです。



#映画 #かもめ食堂

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