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童心に帰る10,000秒 神社の境内で鬼ごっこ!

3月3日、トレーニングジムicrattが主催する、10,000challengeのひとつとして行われた10,000秒の鬼ごっこ。山口県周南市鹿野の二所山田神社を会場に、42人の子どもたちを鬼役の大人が追いかけたり、一緒にかけっこしたり。普段は走り回ることのできない境内を元気いっぱいに走る子どもたちの歓声が、ほほえましい1日でした。

その申し出は突然に

「鬼、やってみませんか?」
そんなメッセージが届いたのは、2月19日のこと。

10,000秒の鬼ごっこ……名前のとおり、10,000秒=2時間42分間の鬼ごっこを行うイベントなのだとか。
イベントのお世話役である藤本香世さんに、なんと返答しようか少し悩んでいました。

なにせ、自分は最近運動とは無縁の生活。パワーあふれる子どもたちを追いかけるなんて、できるのでしょうか。

しかし、正直なところ、大変興味をそそられるお誘いです。

会場となる二所山田神社は、山口県の東部にある地方都市・周南市の北部。中国山地の盆地に広がる鹿野地域にある、1,000年以上の歴史を持つ神社です。

その境内を会場にしての鬼ごっことは……悩んだ結果、取材を兼ねて参加させていただくことにしました。

子どもと大人、神社に集合

当日は早朝から雪が舞い、開始時間になっても、冷たい雨が時折降っていました。

体力に自信のない自分ですが、スタッフから「あんまり無理しなくて大丈夫ですよ!」と声掛けいただき、ちょっとだけ気持ちが楽になりました。

会場には自分を含めて15人の鬼役がそろっていて、取材に集中してもしても大丈夫かな、と思いながら、イベント開始を待ちます。

雪も止み、青空が見え始めた13時30分、いよいよイベント開始です。
二所山田神社の宮本宮司から神社の説明を受けつつ、参加者と子どもの保護者は、黄色いのぼり旗が立つ境内を歩きます。

普段立ち入ることのできない本殿の中でお祓いを受けた後、神社についての質問タイムになりました。

「この神社には、どんな神様がいるんですか?」
「1,000年以上前の神社なのに、朽ちていないのはどうして?」

時間いっぱいになるまで、子どもたちは興味津々で宮司に質問を投げかけていましたよ。

10,000秒の鬼ごっこ、開始!

そしていよいよ、鬼ごっこの始まりです!

鬼から逃げながら、スタンプラリーのスタンプを集めていく子どもたち。おそろいの黄色いTシャツを着た42人の子どもたちが、普段は走ることのできない神社を、「鬼が来たー!」「逃げろー!」と、大声で叫びながら走ります。

鬼ごっこは休憩をはさみつつ、3部構成で行われました。
2部は、鬼役の大人と子どもたちのかけっこ対決。大人も子どもも、全力で境内の参道を駆け抜けます。

分厚いアウターを着て、ようやく寒さに震えなくて済むような気温の中、薄着の子どもたちは、頬を赤くしながら笑顔で全力疾走! 写真は2対1ですが、中には10対1ぐらいで駆け抜ける場面も……。

主催・icrattさんと、お世話役・藤本さんの思い

「子どもたちが運動を始めるきっかけになり、運動貧困層をなくしたい。そして、チャレンジ精神を養ってほしいと思い、この企画を運営しています」
icrattの代表である岩倉勇太さんは、「10,000challenge」を行う理由をそう語ります。

10,000本ノックなど、10,000にかけて実施する運動イベントのひとつである10,000秒鬼ごっこは、今回が3回目とのことです。

岩倉さんは、以前から、野球教室を鹿野で行っていました。お世話役の藤本さんの息子さんがこの野球教室に通っていた縁があり、今回の鬼ごっこを行うことになったそうです。

「神社のすばらしさに子どもの頃から触れることで、情緒教育につながると思っていました。 icrattさんとご縁があり、神社で鬼ごっこができたら、楽しく神社を身近に感じてもらえることができるかも、子どもの最高に素敵な学びになるかもと考え、宮司さんにお願いして、イベントの企画をすることになりました」
と、イベントについての思いを語っていただきました。

二所山田神社の境内には大変貴重な植物が生育しています。
そうでなくても、走り回る場所ではない神社を、今回のイベントのため、特別に開放してくださった宮本宮司。

さまざまな思いが集まって、子どもたちの笑顔につながったんだな、と感じました。

童心に帰る10,000秒

子どもたちだけでなく、大人たちも大興奮の時間でした!
鬼役をした大人たちも、寒い中、薄着になって子どもたちを追いかけます。最初は「走るのはほどほどにしよう……」と思っていた自分も、子どもたちが境内を走り回る姿を見ていると、むしろ「走ってこの輪に加わりたい!」と思うようになり、気が付けば取材そっちのけで、子どもたちを追いかけていました。

鬼役として、初めて出会った参加者たち。名前も知らない同士ながら、気が付けば笑顔で言葉を交わすようになりました。

子どもたちも、大人も、神社の中を走り回った10,000秒。
大人も子どもも、大はしゃぎの時間になりました。

icratt公式Instagramでも、10,000challengeが紹介されています。


この記事は、「本当のローカルの魅力と出逢えるニュースサイト LOCALITY!」に寄稿しています。


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