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【D&D】「アウトローたちの誇り」をディスクで見た

 表題のとおり、映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り」をDVDで見ました。
 D&Dは大昔の箱版(赤箱~黒箱)と第三版しか知らないので、ほかの方が書かれた解説を見つつ、感想を書いていきます。
 D&Dへの誤解および映画のネタバレをふくんでいるかもしれませんので、ご注意ください。

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 感想としては、
「異世界ファンタジー映画としてはよくできているけど、『ファンタジー=ハリー・ポッター』という図式がまだまだ強い現代では売れにくいかな」
と思いました。アニメ「マッシュル」も、服装や杖などがハリー・ポッターを意識していることがモロバレだったので、この傾向はもうしばらく続くのではないかと思います。
 実際、映画公開からDVD化までが早かったので、興行収入的にはいまいちだったのかもしれません。赤字ではないことを祈ります。

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 肝心の内容ですが、特にひねりのないストレートな物語で、難しく考えずに楽しめました。
 冒頭の脱獄シーンが乱暴すぎていきなり笑わされました。そういう理由でその人物が必要だったのかよ! とツッコむほどに。

 途中まで、
「エドガン(主人公)とキーラ(その娘)がいっしょに暮らすよりも、フォージ(悪役)といっしょにいた方が幸せなのではないか」
と思いましたが、父といっしょにいたいという娘の気持ちが伝わってきましたし、何よりフォージが突然「俺はこんなに悪い奴だぜ」という悪役ムーブをはじめてしまったので、最初の考えは吹き飛びました。
 領主になったと明かされたときは、そんなに悪い奴に見えなかったんですよね、フォージ。

 回想シーンで飛びかっていたブラックドラゴンはかっこよかったし(しかもブレスがちゃんと黒かった)、「ドラゴンクエスト・ダンジョン」みたいなゲームも面白かった。「ここ・そこの杖」で床を抜ける場面は、コンピュータゲームでバグって地下世界へ行ってしまったみたいで笑えました。

 「呪文破りの兜」を守るレッドドラゴンが太っていたのは、ちょっとがっかりでした(そういう設定のモンスターらしい)。「ダンジョンズ&ドラゴンズ」なのだから、きちんとしたドラゴンと戦ってほしかったなあというのが本音です。
 全体的に、モンスターと戦うシーンが少なかったので、この点については前作(と言っていいのかどうか)「ダンジョン&ドラゴン」の方がよくできていたかなと思いました。動くビホルダーを見られただけで価値がありましたから、あの映画。

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 クライマックスで敵ウィザードが「メテオ・スウォーム(第五版ではミーティア・スウォームというらしい?)」を使う場面がありましたが、もうちょっと大きな隕石落としてもよかったのではないかと感じました。その方が、サイモンの成長や凄さがより感じとれてよかったと思います。
 ただ、サイモンが自分の殻を破るシーンは凄くよかった。ご先祖様をぶん殴ったと思ったら実は自分だった、ていうあの表現は好きです。

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 いろいろ書きましたが、これからD&Dをやりたいという人は、一度ぐらいは見ておいても損はない映画……と言いたいところですが、これを見るよりは「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」を見た方がいいかもしれません。むしろD&D経験者向けの映画だと思いました。

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