【第53回】タピオカを箸で食べた日の話
従兄弟が地元に遊びに来た。
姉弟2人揃って新幹線でお盆期間を利用しておばあちゃんの家に遊びに来たらしい。
僕と従兄弟達は10歳近く年が離れていて、まだまだ子供だと思っていたけれども、親の手を離れそんなことができるなんて成長したものだと感心した。
ただ、もう一つ彼女らにはおばあちゃんに会う以外に大きな目的があったのだ。
「はじメーノ × Pokioo presents Island Cafe~はじをとぽきをの夏休み~」に行くことである。世に言うところのコラボカフェというやつだ。
世間でYouTuberという言葉が一般的に使われるようになってから大体5年くらい。小中学生からもYouTuberは絶大な人気を誇っている。
そんな人気YouTuberのコラボカフェだから、ファンならば絶対参加したいと思うのは必然だろう。
僕の実家と会場である名古屋はそれなりに離れているので、付き添いで行くことになったのだ。
決してコラボカフェを開催している2人のYouTuberに関して詳しいわけではないけれども、僕の親世代より上の人達よりは理解があるつもりだ。YouTubeよく見るし。
炎天下の中、やっとこさ会場にたどり着きメニューを見ると、なかなか工夫が凝らされていて面白かった。
普通に美味しそうなメニューもあればネタになるようなものもある。それでいて彼らのパーソナリティが良い感じで反映されているように感じた。そこまで彼らに詳しくないけれども。
その中でだ。一際僕の琴線に触れるメニューがあった。
「吸えないタピオカ」である。
出典:「はじメーノ × Pokioo presents Island Cafe〜はじをとぽきをの夏休み〜」開催決定!!! | UUUM(ウーム)
ん?どういうことだろう。
タピオカミルクティといえば極太のストローでタピオカごとミルクティを吸って飲むのが一般的だけれども「吸えないタピオカ」って何なんだ。もしかしてタピオカミルクティーがゼラチンか何かで固められてんのか。
考えたってラチがあかない。というわけて注文をした。
なるほど。タピオカの入ったプラスチックの容器に刺さるめちゃめちゃ細いストローが印象的だ。
吸えないというは「ストローが細すぎて物理的に吸えない」ということだった。吸うとタピオカが詰まってミルクティーすら飲めない。
なんだこれ。虚しい。飲んでて辛くなってきた。年の離れた従兄弟の笑い声が負の感情を促進させる。
21にもなって何をやっているんだろう。こんなことなら見た目も可愛らしい空色ソーダにすればよかった。
この日、しかたなく初めてタピオカを箸で食べた。氷をかき分け箸を使って口に運ぶはタピオカは無味だった。
吸えるタピオカ、うめ〜。
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