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【第12回】終電後、カプセルホテルで上司と…❤️したら宇宙の果てに僕が飛ばす。

君はカプセルホテルに宿泊したことはあるだろうか。

意外と泊まったことがないという人は多いような気がする。

どこかで一泊する必要がある人はビジネスホテルに宿泊する事が多いだろうし、宿泊費を節約したいのであればゲストハウスやホステルに泊まる人が多いのではないだろうか。その中間に位置する(と僕が勝手に思っている)カプセルホテルという選択を取る人は少ないのかもしれない。

それに加えて最近は変わってきているものの昔のように男性専用のカプセルホテルも少なくない。女性の場合はそもそも選択肢にあがらない可能性がある。

そんなカプセルホテルだが僕はよく利用している。最後にビジネスホテルに泊まったのがいつだったか忘れてしまったほどだ。

イメージがわかない人のために説明すると、カプセルホテルは二段に積み上げられたカプセル型の簡易なベッドがあり宿泊者はそのカプセルの中に入って睡眠を取る。

個人的にカプセルホテルには3つの種類があると思っている。あくまで主観でしかないし間違ってるかもしれないのであしからず。

1つ目はサウナと併設された昔ながらのカプセルホテルだ。最近作られたものもあるが、基本的には昔からあるため設備自体が古かったりすることが多い。そのためカプセルの中にコンセントがない場合もある。現代人には致命的かもしれないのだけれどもサウナに入ってさっぱりできることから人気もあったりする。こういった場所は男性専用であることが多い。

2つ目は近年できた新しいタイプのカプセルホテルだ。大浴場やサウナといった設備はないもののその分アメニティであったりとサービスにあてているような気がする。内装はきれいで近未来的であり宇宙船さえ彷彿する。ただの簡易宿泊所にすぎず終電を逃したサラリーマンの退避場所でしかなかったカプセルホテルが近年じわりと人気が出てきたのはこういうタイプのカプセルホテルが要因な気がする。

3つ目はキャビン型と呼ばれる高級路線のカプセルホテルだ。普通はカプセルホテルは2段が多いのだけれども、キャビン型は1段である。ビジネスホテルのように作業スペースもあり、まるで飛行機のファーストクラスのような設備に惹かれてあえて利用する人も多い。

しかし、いずれのカプセルホテルも基本的は遮音性が低い。目の前の通路を歩く人の足音や、となりの人のいびきもダイレクトに響いてくる。

場所によってはアメニティで耳栓を無料で貰えたりするけれども、いつも些細な物音で目が覚めてししまうようなカプセルホテルへの宿泊はやめておいたほうがいいかもしれない。

些細な物音にも注意を払うべきであるはずのカプセルホテルだが、先日見た広告に僕は度肝を抜かれた。

「終電後、カプセルホテルで上司と…❤️」と書かれカプセルホテルの中で男女がHなことをしているアニメの広告だったのだ。

何を考えているんだ、頭おかしいんじゃないのか、と素直に思った。遮音性の低いカプセルホテルでそんなことをするなんて有り得なさすぎる。

男女の営みの音というのは否応なしに聞こえてしまうものである。一人暮らしでアパートなどに住んでいるとたまに隣から聞こえてくることがあるが、正直なところ否応なしに耳に入るから不快だったりするわけだ。

それをカプセルホテルでやってしまうだなんて迷惑すぎて仕方がない。なんてものを作るんだ、と思ったのだが、よく調べてみるとこの作品一部界隈では人気らしい。

作品名を「終電後、カプセルホテルで、上司の微熱伝わる夜。」といって女性向けの成人漫画らしいが、なんと全年齢版と完全版でアニメ化もされてるというのだ。

なんなら全年齢版がYouTubeで公式配信されてたりする。

5分アニメなので全年齢版の第1話を見てみたが、ありえなさすぎる展開に笑ってしまった。

いがみ合っているヒロインとその上司が酒の席で衝突。ついついヒロインは酒を飲みすぎ終電を逃してしまう。上司に介抱されながら女性利用可のカプセルホテルに宿泊。ヒロインが部屋に行くと先に誰かが寝ていて寝ることができない。そこで上司の部屋に避難するといい雰囲気になりHへ…。

ありえない。

上司の部屋に行く前にフロントに行けよ、バカっ!と思ったけれども、フィクションならまあいいじゃないか。

むしろありえない展開が面白かったし、ああいう強気な上司キャラというのは人気があるのもわかるような気がする。

ただ実際に宿泊したカプセルホテルの横で逢瀬を重ねていたら流石にキレると思う。

その時はカプセルに詰め込んだまま宇宙の果てまで飛ばしてしまおう。


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