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【第15回】梅雨が好きな僕はどうやら社畜で非リアらしい。

最近僕の住む地域の辺りも梅雨入りをした。

梅雨というと梅雨前線の影響で雨が連日のように降る。そのせいで湿度はうなぎ登りだ。夏へと着実に季節は移り変わっていくから気温もドンドン上がっていく。結果としてムシムシと不快指数が上昇する。

湿度が高いからくせ毛の人には、なんとも辛い季節になる。せっかく朝がんばって髪型をセットしても湿気のせいで髪が水分を吸ってしまい、午後にクルクルになった頭を見ながらため息をつく。

洗濯物は外に干せないから、仕方なく室内干しをする。そうなると外干しをしたときに比べて全然乾かない。それに生乾きの嫌な匂いが時たましてしまう。洗濯を少しでもサボると着られる服がないから家から出かける前に慌ててドライヤーを使って乾かすことになる。それでも乾かずに結局生乾きのまま出かけることになることが多い。

低気圧で頭痛になってしまう人は、この時期はずっと体調が悪い。幸い僕はそういった症状はないのだけれども、症状を訴える人が辛そうで見ているだけでも胸が痛む。

せっかく午前中は晴れていても午後の家に帰る時間には土砂降りの雨が降ってしまうこともある。こういった場合、天気予報を見ていないと確実にずぶ濡れになって帰ることになるし、傘を持ってきたとしても盗まれていることもあるわけでなんとも腹立たしかったりするのだ。

気を抜くとカビやキノコが生えてしまう危険性もあるし、そういった菌類は健康を害してしまう可能性も孕んでいる。

「できることなら梅雨の時期だけ北海道に住みたいよ。あのおぞましいGもいないと聞くし」と思っている人も多いだろう。

そんな誰もが「嫌だな〜」と感じる梅雨だけれども、実を言うと僕は意外と好きだったりする。

なんとなく落ち着くというのが正直なところだ。少し理由を考えてみると雨音にリラックス効果があるのではないかという説が思い浮かんだ。

YouTubeで「雨音 リラックス」で検索するとヒーリングミュージックの動画が大量に出てくる。正直科学的根拠は調べてもよくわからなかったのだけれどもリラックス効果があると感じる人は世の中に多いのかもしれない。

加えて雨の匂いが結構良い匂いだったりする。この匂いはペトリコールと呼ばれていて雨が降っている最中だけではなく降る前にも香ることがある。そのため匂いで「あ、雨が降るな」とわかる時もあり、まるで予知能力者になったような気分になるので、ついニヤニヤしてしまうのだ。

ペトリコールはどうやら土が関係しているので都会に住んでいる人はもしかしたらわからないかもしれない。ちなみにペトリコールはギリシャ語で“石のエッセンス”という意味なようだ。かっこいい。

他にも個人的に梅雨近辺で見られるアジサイの花が好きなのもあるだろう。アジサイの開花時期は梅雨の時期と被っているので、梅雨とアジサイは昔からセットでイメージされてきた。実際に梅雨とアジサイを歌った和歌はいくつか存在する。

アジサイは土壌のpHによって花の色が変わるので様々な色を探して歩くのも楽しい。たまにアジサイにくっついているカタツムリを見つけたらなんだかほっこりした気持ちになる。

基本的に雨の日は室内にいるし、エアコンさえ動かせば温度と湿度が下がる不快感から逃れられるのも1つの要因かもしれない。

梅雨は確かに不快な季節だけれども対策次第で結構快適に過ごせたりする。

洗濯物が乾かないときにはコインランドリーの乾燥機を使うのも手だ。就活中に何回か利用させてもらったけれども、すぐ洗濯できるし、あっという間に乾くので結構便利なのである。家の近くにコインランドリーがない人には申し訳ないけれども、そういった場合は乾燥機の購入も1つの選択肢かもしれない。

幸い僕の今一人暮らししているアパートは風呂場で室内干しができるような機能がありがたいことに付いているし、そもそも一人暮らしだから洗濯物の量が多くないので湿気が多くてもなんとかなっている。

くせ毛に関する対策だけれども昨年から梅雨の時期に縮毛矯正をあてるようにした。結構な値段はするが背に腹は代えられない。

最近のエアコンには除湿機能もついているし、仮にそういった機能がついていなくても晴れているときの湿気はそんなに高くないので雨と雨の合間をぬって換気をこまめにしていこう。それだけでもカビやキノコの発生確率はずいぶん下がるはずだ。

やまない雨がないとよく言われるように終わらない梅雨はない。1年に1度しかない梅雨。どうせなら楽しんでいこうじゃないか。

なおこのエッセイを書くにあたって、梅雨が好きな人がどれくらいいるのだろうかと疑問に思い「梅雨 好き」で検索するとTOPに下の記事が表示された。

…………………………どうやら僕は社畜で非リアらしい。

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